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朝まで酒を飲んだ日のこと〈コップ一杯の夢と適量のノンフィクション〉

時折眠りについてから無呼吸になったり悪夢をみてしまう。1人が怖いのか、夜を恐れているのか、朝が来てほしくないのか。理由はわからない。無理に寝ないように努め、自然とおさまるのを待つ。

あまりよくないがグラス一杯の酒を飲むと寝つきがよくなる気がする。夜通し飲み続けこともそれなりにある。どうやら酒には強い方らしい。夕方から朝まで10杯近く呑んでも頭はハッキリしているし真っ直ぐ歩ける。いっそのこと記憶がなくなるまで酔い潰れ、気がついたら歩道のゴミ捨て場に横たわり朝を迎えていればいいのに。あくまで「いればいいのに」であって実際するわけではないが。

とはいえ酒強いアピールはダサいし、どちらかというと時間をかけてじっくり飲みたい。やはり嗜む程度がいい。

夜明けに店を出ると東の空は青くなっている。朝と夜のちょうど境目に、つぶらな瞳をしたカラスがゴミ袋をつつく。朝まで飲んで昼まで眠る。だが普段は夜に寝ているため体は少し疲れている。せめて左腕だけでも元気な人と交換できれば荷物を楽に持てるのだろうか___。隣の客としたそんな会話を思い出す。

心なしか肌が綺麗になったように思えるのは、きっと水分を多く摂ったからだ。
夜の帷が“上がる”ころに___、今日もまた一日が始まる。

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