記事一覧
ちょっとした小説「暖冬」
****
「先輩、飲み連れてってほしいっす」
敬語すらうまく使えない二つ下の後輩。誰にでもフランクで、礼儀正しいとは言えないのに誰からも好かれる、そんなかわいい男の子。
「えー、ワインでいいならおごってあげるよ」
「ワイン!飲んだことないっす!」
犬みたいにまあるい目が私を見下ろして、真っ白いほっぺが嬉しそうに赤く染まるのを見るのが好きだ。もしもこんな弟がいたら、さぞ楽しかろうと想像を膨らませ
****
「先輩、飲み連れてってほしいっす」
敬語すらうまく使えない二つ下の後輩。誰にでもフランクで、礼儀正しいとは言えないのに誰からも好かれる、そんなかわいい男の子。
「えー、ワインでいいならおごってあげるよ」
「ワイン!飲んだことないっす!」
犬みたいにまあるい目が私を見下ろして、真っ白いほっぺが嬉しそうに赤く染まるのを見るのが好きだ。もしもこんな弟がいたら、さぞ楽しかろうと想像を膨らませ