見出し画像

世界一周その1-1 - 日本からはるか離れた世界都市ブエノスアイレスに行く オーストラリア経由で南米までアルゼンチンタンゴを見にいく編

ワンワールド世界一周券を使って行く旅、最初の目的地として選んだのは、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレス。時差も季節も日本から正反対のこの地に行くなんて、普段ではなかなか出来ない機会です。

アルゼンチンといえば、今回行く前の前提知識ではそれは「サッカーが強い」「地球儀で見ると日本から一番遠い反対側にある国」ぐらいしかないと思うんです。私にとっては、ワインもブドウもサーモンもどれもこれもチリ産ばかり。ああ、赤エビは確かアルゼンチン産だったかな。。。

追伸:podcastとしても配信してみました。

1.なぜBAなのか、なぜ行こうと思ったのか?

日本からは南米は直行便もなく(昔はJALがサンパウロ線を飛ばしていたらしい)気軽に行ける場所ではありません。今後仕事の機会で行くことがあるか分からないのですが、考えれば考えるほど行ってみたいと思うようになりました。

とはいっても、普通はブラジルとかベルーとかイースター島に行ってみようとなると思うものです。しかし私は以前から大前研一氏の本で度々登場してきた「ブエノスアイレス」という地に個人的にとても興味がありました。なんか品の良さというか、可能性を感じたのですよね。

しかも南米周遊の旅にするのではなく「アルゼンチン集中」にしたことで、より行きやすい決断に出来ました。南米は通貨危機や政情不安や犯罪の危険性が高い地域ですし、数珠つなぎの世界一周はどこかの滞在先で致命的なアクシデントが起こるとその後の旅程に大きな影響を与えかねません。

ブエノスアイレスは、以前から都市としての文化レベルが高く独特の存在感がありました。アルゼンチンは、通貨危機など数多くの問題を抱えていますが、だからこそ実際行ってみたい、ATMや銀行に人が並ぶのか、本当にものの価格が変わるのか、仮想通貨が本当に流行っているのか、などなど。現地に住んでいるような体験をしてみたいと強く思うようになったのです。(以前からブエノスアイレスはなんとなく直感で今後自分が生きていく上でとても重要なきっかけを作る都市になるような気がしたというのもありました。)

もちろんステーキを気が済むまで食べたい、ラテン系美女がたくさんいるらしくどんな感じなんだろう、というのもありました。

2.どのルートでいくのか?途中は?

日本人をはじめとする多くの極東に住むアジア人は、ブラジル・アルゼンチンに行くには、ロサンゼルス・マイアミ・ヒューストン・ニューヨークなどのアメリカの空港でトランジットして行く場合が多いようです。それも考えましたがそれだったら北米に滞在しないのがもったいなくなってします。

いろいろと調べてみるとニュージーランド航空とカンタス航空とLATAM航空(ブラジル・チリの南米最大手航空会社)が南極航路といって、南極に近づく航路で南太平洋を横断するという、オーストラリア・ニュージーランドと南米を結ぶ航路があるらしいことを知ります。

オーストラリアもなかなか行けない場所だったので、これはいい機会じゃんということに。早速オセアニア・南極航路を経由してアルゼンチンを目指すことにしました。途中、シドニー・オークランド・サンチエゴに少しずつ滞在し3カ国をへてはるばる南米アルゼンチンへ趣む旅のスタートをすればいいとすんなり決めることが出来ました。

3.はるばるブエノスアイレスへ向かう飛行機の旅程

結果的には、チリで政情不安があり、10月の末に11月に開催される国際会議が中止になることが発表されるなど、ややこしい事態になってしまったので大変でした。

言葉もスペイン語の国なので、英語も漢字もわかりませんし、なかなかこれはまずい。旅程の調整の結果、シドニーに2泊する以外はトランジットで空港から出ない形でそのままアルゼンチン・ブエノスアイレスの地を目指すことにしました。(本当にアルゼンチンだけになってしまった)

4.最初の寄港地、オーストラリア・シドニー&メルボルン

羽田から飛び立って、最初に降りた滞在地はシドニー。はじめてオーストラリアに来たのでとてもテンション高いです。どうして今まで来たことがなかったのだろう。

ここは、大都会と自然の海岸線が融合したなんとも言えない美しい街です。リゾート地と大都会が合体したような不思議な場所です。湾の水もとてもきれい。

画像1

もちろんタロンガ動物園に行ってコアラも見てきました。てっきり触れられると思ったのですがそちらは満員でした。

画像2

タロンガ動物園へは、ダウンタウンからはそのままクルージングでいくことが出来、ヨットが多数停泊し、東京湾とはぜんぜん違うシドニー湾を満喫することが出来ます。香港のスターフェリーともまた全然違う。

画像3

オーストラリアに行く、良い機会だったので知り合いの暗号通貨の開発者が住んでいるメルボルンにも寄り道をして出かけてきました。彼はなんと次の滞在先であるアルゼンチンの人間を数人オンラインで雇っているとか。(ボリビア出身らしい)

画像4

メルボルンはとても町並みがシドニー以上に古き大英帝国時代の雰囲気があって、緯度も高く住みやすそうな街です。

5.いよいよニュージーランド経由で南太平洋を横断

シドニーからはLATAM航空という南米最大の航空会社を使って横断します。遠くチリ・サンチエゴ行きLA800便、途中ニュージーランド・オークランドでの休憩・燃料追加含めて15時間の長旅です。ネットにもほとんど記事がないぐらい日本人が搭乗しない便です。シドニーでチェックインする際に、ニュージーランドはトランジットであっても2019年10月からetaの申請が必須になったことを知り焦りますが、南米の会社なので「大丈夫だよ、にしてもブエノスアイレスまで長旅頑張ってね!」と言ってくれました。

画像5

画像6

南米のチリ産のワインや食材を使った料理やワインリストが並びます。これは期待してしまいます!

画像7

LATAM航空の機内食は総じてなかなか美味かったです。このつぶつぶのやつはお米のようなパスタみたいな不思議な触感で上品な味がしました。(その後ぐえのすアイレスを旅たつときのアメリカン航空のラウンジにもありましたが、そちらはまずかった)

画像8

オークランドまでの路線とそこから先の路線でCAも交代し、よりラテン系の美男美女な感じになりました。太平洋を南極に向けて飛んでいき、日付が一日前になって朝日が差し込み、アメリカ大陸が見えてきます。

7.南米大陸に降り立つ、35度の真夏のチリ・サンチアゴ、アンデス山脈を越えてBAの地へ

画像9

サンチアゴの空港に降り立ったときの外気温は35度。乾燥した盆地の空港です。ここで同じくLATAM航空のブエノスアイレス行に乗り換えです。(1時間に1本程度飛んでいる高頻度路線)この時点で周りの人々は、旧英国植民地的な雰囲気は消え、スペイン・ラテン系の雰囲気になりました。

画像10

壮大なアンデス山脈を超えてチリからアルゼンチンに入ります。

画像11

次第に緑が増えて広大な穀物地帯となります。灌漑化されていますると放牧地帯を経て、ブエノスアイレスにたどり着きました。

ブエノスアイレスの空港で、遠くヨーロッパの航空会社が多数来ているのを見て、地球を半周ぐらいしたのかなあと不思議な気分になりました。ここはアジア・オセアニアへの結びつきではなく、北米や欧州とのつながりが強い場所なんだななあと痛感しました。

8.まずは市内散策からアサードで焼くビーフを食べる

一晩しっかり寝てまずは一日ブエノスアイレスを散策する日としました。とはいえスリや犯罪がとても多いと聞いているのでビクビクしながら歩きます。とはいえ、滞在先はパレルモ地区の品の良いおばあちゃんの家のAirbnb。周りは広尾みたいなかなり感じのよいところです。犯罪の匂いは特にしませんでした。

画像12

ちょうどブエノスアイレスでは、春から夏にかけての季節で、南米の桜と呼ばれるジャカランダ(ハカランダ)という花が満開です。これは南半球にしか生息しない花でシドニーにもあったらしい。南アフリカにもあるとか。

画像13

こんな感じな住宅街にカフェやバーがたくさんあります。

画像14

滞在中ビーフは多分5回ぐらい食べました。本格的なステーキハウスは、塩がふってあるだけのシンプルな味付けの店が多いです。(チョリソーと言って頼むんだけど、日本やスペインでのチョリソーだとソーセージの意味ですがこっちではステーキに近い意味)

アルゼンチンでは、牛肉がすべての肉の中で一番安いと聞いてましたが、高い店は高いです。ペソが暴落していますが、調子に乗って食べると東京とあまり変わらない。肉は安いのですが、飲み物とかデザートとかいろいろ頼むとまあまあな値段になります。

それ以外にもブエノスアイレスは多国籍なんだけどカオスでどこかおしゃれな感じが街中ににじみ出ています。特にレストランやバーがよいです。ネットフリックスのグルメとドキュメンタリー紀行のコンテンツで雰囲気がよく伝わるものがありました。(下記の作品のシーズン2にブエノスアイレスの回があります)

9.もちろんアルゼンチンタンゴショーも

画像15

世界三大劇場の一つらしいコロン劇場。(イタリアのスカラ座・パリのオペラ座、そしてブエノスアイレスのコロン劇場)

ヨーロッパからシーズンオフに一流の交響楽団が演奏に来るそうで(BA市が招待するらしい)席を選ばなければかなり安い金額で一流オーケストラの演奏が聞けるらしく、欧米からはここ目的でバカンスで来る人も多いとか。

画像16

ほんとパリのような街並みです。紫色の街路樹だけが違う。とはいえ、昨年行ったパリよりきれいな気がしました。

画像17

アルゼンチンタンゴも鑑賞しました。バカンスで来ている欧米系の夫婦の人たちがとても多かったのが印象的でした。(北半球はもう冬ですからね)このあと行く予定のスペインのカルメンとかと混同してしまいますがどうすればいいのやら。

画像18

市内は至るところに像やモニュメントがあります。(気持ち悪いぐらいに将軍とか征服や発見したような軍人の像が多い)

近代化以降、特に戦争に巻き込まれた感じもないのに計画的な街並みになっていて、国としての意思を感じます。また市内至るところに教会があります。これだけ都会なのにスラム地区が町中に突然あったり、スラム地区を対象とした病院もあったりして(治療は無料)、身体障害者に対してはこれでもかと社会が手厚く保護し、国家に対する考え方は日本とだいぶ違います。弱者であっても犯罪には厳しく対処しますが、基本カトリックの国で礼儀正しく、弱いものに対しては寛容な社会です。

政治の投票率も高い。社会主義と資本主義の中間な感じがどうも停滞感を真似ている気もします。政治に関心が高すぎると、確信的な政治家が大きな改革は出来ないですしね。衆愚政治的というか、決められない民主主義というか。成熟フェーズにおいてはゆでガエルになってしまいますね。今の日本も似たような感じかもしれませんが。

9.続きは?(イグアスの滝に行ってみる以降)

長くなってしまったので、ここからは後編ということで分けることにしました。





この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事は「投げ銭」記事です。ポジティブにお金が回る仕組みにしてみたいと思いました。記事をおもしろいと感じてくださった方は「投げ銭」をよろしくお願いします。