ことばを集めて新聞記者になった話(2)
僕は名言をかき集めた。
歴史の授業で出てくるような小説や、勉強していた政治や経済、哲学に関する本を中心に読んだ。大学時代の4年間で500冊以上読んで、数千文字の読書感想文を300記事書いた。ただそれくらい没頭していて、気がついたらこれくらいの数字になっていた。
読書は趣味であり、ちょっとした勉強であり、自分の人生の基礎を作るための作業でもあった。司馬遼太郎の「燃えよ剣」に熱をあげ、ドストエフスキーの「罪と罰」に思想の恐ろしさを覚えた。
本を読むとき、「次のページに、もし