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制作日記:再びの倒木と最近の事


再び向き合う倒木

倒木とは、倒れた木の事であまり生命力はない。
描き始めたのは2019年頃で、たしか台風後の倒れた木を見て思いついたものだと思う。
ちょうど親の介護でだいぶ疲弊していたと記憶する。
その前に〈木霊〉という木を題材にした作品は、自身の気質からくる体調を記録というか表す為のモノだった。

2019年〈個展:「最果てファントム」より【pain】〉
春先の背中の中央が痛む現象を絵にしたもの。
春先の気温変化で自律神経が疲労することから起こった事だと理解して最近は対処できています。

誰に話しても理解されない、時には「仮病」といわれて説明が疲れた・・・
という事も相まってその気持ちが絵になった。
共感力が高いのも考え物だが〈その時期に体調が悪くなる〉と理解して分かっていれば対処はできる。
しかし、〈何かを制作したい〉性分なので、痛みの感覚などを絵にしたりする。

〈倒木〉とは自身の「孤独感」を痛みとして表現したものでした。

「DeepScars」2022年
朽ちた倒木から生命が流れていく。その時は自分の深い傷を感覚で描いたもの。
色彩心理を受講してから流れていくものを観察すると感情が無くなっていった順番に色が配列してあることに気が付いた。


「倒木2」2020年
倒木を最初に描いた時期の作品。今でも気に入っている。
でも、背景は少し辛い過去がある。

胸が裂けるほどの悲しみ、終わりのない寂しさと劣等感
亀裂の入った掌に精神的な渇きが表れ、地に固定された体はどこにも行けない絶望感と虚無感が漂う。

自分の事ながら、今の自分で過去作品を観察してみると興味深い事が分かる。
この頃、色をたまに使ってはいたが〈にじませる〉という効果的な使い方しかできなかった。あえていうなら「なんとなく使っていた」
昨年にリリ色彩心理を受講して自身の過去を振り返り、今の自身の感覚で分析すると〈赤〉〈黄色〉〈橙〉が流れ出し、留めるように端に〈緑〉〈青〉が使われていることが多い。
〈無くしてきた感情〉からグラデーションされていることに、色と精神的なつながりが見えて興味深い。
〈赤〉〈黄〉〈橙〉に対しての私の過去の考えと経験は、改めて振り返り認める事で、今現在は価値観を変えるほどの変化につながった。
昨年の受講は本当に良い経験になった。

ここで細かく綴ると8000文字超えるので割愛。

備忘録で細かく書いているのでご興味があったらお読みください。

一ヶ月ほどの悶々とした日々

油絵を再開してから、過去のペン画を油絵として変化させて制作してきた。
そのなかで制作の傍ら「新たに〈倒木〉で描きたい」という思いから頭の片隅にイメージした形があった。
制作の傍ら頭の隅に居たイメージは、上に添付した倒木に近い形だが色が付いた状態とだいぶ違う。
頭の中の事なので言い表せないが「有る」イメージがずっと。

今の価値観で描いた〈倒木〉

〈倒木〉を今の価値観で描いてみたいと音声でも愚痴るほど考える日々を過ごす。
色彩心理の備忘録でも、詩画集の「孤独の樹海」で触れたように
〈孤独は隣人のようなものであって、厄介だが忘れたくない記憶〉が私には存在する。当時は〈辛い〉と思った記憶でも、現在はその記憶を糧に大事にしたい事柄に至った思いもある。
なので、辛い記憶の具現化〈倒木〉をもう描かない・・というのは選択肢として選びたくない。
色を感覚として思い出したのはつい最近・・頭の中からそのまま描く手までは降りてこない。「描けた」と思えた瞬間がその時なので、いまだ悶々を継続し糸口を見つけながら制作していきたいと思う。

〈作品は日記のようなもの〉言葉にできないので感覚頼りである。

*詩画集「孤独の樹海」自身の孤独と向き合った詩画集

ちょっと最近の事

canvaという編集アプリを使いだした。
きっかけは〈Instagramで詩を投稿してみたい〉というものだった。
Instagramは画像投稿に特化したもの。
なのに、〈文〉と思うかもしれないがレイアウトでいうと文もデザイン。
フォントやら行間を考える過程は、構図を考えるに等しい。
YouTubeをみながらチョコチョコと詩画集の宣伝投稿を作ってみたりしている。
文明の利器はすごいなとシミジミ最近思う。
早すぎて付いていけないが、自分なりに勉強したいとも思っている。

引き続き6月に参加する二つの展示の制作。
詩画集の企画
詩画集としては3月中頃に再編集したものをnote掲載並びにオンラインショップでデジタルコンテンツとして掲載しようと準備中です。

気を付けていてもやはり春先の体調不良は変わらないので、無理せず制作していきたいですね。

オンラインショップ〈gallery卯月〉で過去絵のセール開催中。
期間:2024年3月1日~3月31日(日)20時まで

制作日記

詩画集


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