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ストレスフリーな生活を送るために行動心理士が『八正道』を語る📕Part6『正命(しょうみょう)』

私達が生きていくためには何か仕事をする必要がある。

「正命」とは、人の迷惑になる仕事をせず、人の役に立つ仕事をすることだ。

具体的には、武器や、毒、麻薬の製造と売買、動物の売買などをしてはならないとされている。また、仕事のために、殺生、盗み、邪淫、嘘、噂話、誹謗中傷、無駄話、という七つの悪業を犯してはならない。

人の役に立つ仕事をする人は、社会にとって必要な存在。そういう人は、いくら世の中が不況になっても生き残れる。

現代社会では、どうでもいい・役に立たない・見栄ばかりのものが世の中に溢れている。必要のないものが溢れた実質的でない経済世界は脆弱で不健康。だから今の経済は、いつ崩れても何の不思議もない状態である。最近、報道などを目にしてみてどうだろうか。

人の役に立つことをして正当な報酬を得ることこそ、しっかりした商売【仕事】だ。

”命”は「仕事」だが、それは「職業」というよりも、「どのように生きているか」という意味だ。「仕事」というよりは、かなり広い意味の「仕事」となる。生命はどこでどのように生きていても、それぞれ生きるために何かをしている。”命” とは、そういう、生きる務めを果たすこと。ちゃんと自分の務めを果たしていない人は、確実に不幸になるの。

たとえば赤ちゃんにも仕事がある。オッパイを飲んで寝て、起きて遊んで、またちょっと寝てなどと、15分間隔でやっている。 あれは自分の仕事をしている。夜中に何度も起きて、泣いたり、オッパイを飲んだり、お母さんにとっては大変だが、赤ちゃんは自分の仕事をしている。ちゃんと仕事をすると、みるみるうちに成長する。

もしも赤ちゃんが自分の仕事をしなければ、とても心配。産まれた赤ちゃんがまったく泣かないとすごく心配。夜中に起きてオッパイを飲まないと、またとても心配なのだ。

大人になると、働いて収入を得ることになる。世間ではそれだけを「仕事」だと言っていますが、それは人の生き方の一部分にすぎない

「収入を得る」とは結局「食べ物を獲得する」ということ。食べ物を得ることを大きく考えすぎて、それに自分の生涯をかけてしまうと、「生きる」ということを忘れてしまう。

「生きる」ことは、もっとスケールの大きなことだと言えるだろう。金儲けにまつわることだけが人生のすべてだと思ってしまうと不幸である。

そういう人は、何のために生きているのかわからなくなってしまう。本当の仕事というのは、いつでも、どんな一秒にもある。どの一秒も、自分がその一秒にやらなければいけないことをちゃんとすることだ。そうすれば、正しく生きていくことができる。

俗世間では、職業に人生をかけて、休む暇もなく働いているような生き方を誉めていないだろうか。世間の見方というのはほとんどが「間違っているものは正しい、正しいものは間違っている」という顛倒(逆さま)思考なのだ。

本当は、生活を維持するための仕事については必要最低限に小さくしておいた方がいいと言える。何か必要なことをしてあげて、自分に必要なものをもらう。それぐらいの小さなことにしておくと、ストレスは溜まらない。

その瞬間、その瞬間、自分にとって、皆にとって、大事なこと、役に立つこと、ためになることをする。それが『本当の仕事』。本当の仕事は一生ついてきます。仕事がない瞬間はない。

その仕事こそ、きっちりとするべきではないだろうか。それが苦しみをなくす道。いつ何をしていても、その時に何をするべきか、感情を抜きにしてしっかりと見ること。「今やるべき仕事」をちゃんとやる生き方。そういうライフスタイルが、「正命」「正しい生き方」なのだ。

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