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和紙の可能性

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和紙のこと、染めや工芸など和紙加工のこと、つづっていきたいと思います。
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#洗える和紙のお皿

本日の染め和紙

本日の染め和紙

石州の楮紙に 正麩糊で模様を付け 色墨で染めてみました。
個人的には とても好きな染め和紙に仕上がりました。

模様は刷毛で入れたのですが
糊が乾く過程で 糊の成分の濃い部分と、薄い(水気の多い)部分
思わぬ面白い効果が見れます。

これは 洗える和紙のお皿として仕上げます。
和紙は加工しやすく、染めたりも簡単にできて
自然素材なので 最後には土に還る。
使う時も軽くて落としても割れないので丈夫。

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今朝のお仕事

今朝のお仕事



今朝は色墨を使って染めました。
予定では裏から染めて霧吹きをかけ 表に滲み出るようにしたかったのですが、今回の紙は染料が染み込まず、急遽予定変更。

表から色を差すことにしました。
もう一工夫欲しいので、これからどのように処理していくかは素材と相談しながら この和紙が一番美しさを発揮できるよう実験してみます。

こちらは、予定通りのモミ紙。
染めたては色が濃く出てますが、乾くとグッと薄くなりま

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お皿を貼る。そして糊のこと。

お皿を貼る。そして糊のこと。



年末の 岡山天満屋デパートでのイベントに出品する、赤と黒の洗える和紙のお皿を作ってます。

       和紙のほうにはでんぷん糊(正麩糊)。

        本体のお皿のほうには木工ボンド。

           紙の上に 本体を乗せます。

          ひっくり返して

          撫で付けます。

          次の作業は裏に折り返す。

    まずは お皿の

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和紙の折敷の作り方レシピ 1

和紙の折敷の作り方レシピ 1



洗える和紙の折敷(ランチョンマット) 作ってます。
今日はその作り方レシピをご紹介しますね。
まず 厚紙を二枚 貼り合わせます。
今ボクは 3mm厚の茶色の固めな厚紙と4mm厚の少し柔らかい色紙(二枚芯)を貼り合わせて使ってます。
貼り合わせには 両面テープと 木工用ボンドを使用します。

手に持っているのが 厚紙を貼り合わせて 下張りを施したものです。
下張りをすることで かなりしっかりして

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和紙の折敷を作ろう 後編

和紙の折敷を作ろう 後編



今回は裏を貼ります。
両面使えるようにしようと思うので 裏は際(きわ)まで貼ります。
和紙に限らず 紙は水をつけると伸びるので 今回貼る紙は全体的に一分(いちぶ、約3ミリ)小さく切ります。

水洗いできるようにするため 万が一にも剥がれちゃいけないので 糊は濃い目で、正麩のりを使います。
壁紙を貼る時くらいの濃さ。どろっとしてます。
ちなみに掛け軸を作るときの裏打ち糊の濃さは お米を洗ったとき

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紙粘土の使い方

紙粘土の使い方

通勤中 朝焼けの中を走ります。
今朝のお仕事、紙粘土を使った細工。

和紙のお皿は 厚紙に 紙粘土を貼り付けて作ります。
あらかじめ 厚紙の片方に和紙を一枚貼って 少し反るようにしておきます。

何日か放置して 紙粘土が乾くと ご覧のように 逆に反ります。
これがお皿としては 使い勝手がよく ドレッシングなどをかけた時こぼれないので重宝します。
最初に一枚和紙を貼り 反対側に反らせておくのは この

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月の形のお皿を貼る

月の形のお皿を貼る

8月4日の記事に書いた 月の形のお皿出来上がるまでを今日は記事にします。→ https://note.com/tsuyoume/n/neeb02590f2ee

紙取りをした和紙に正麩糊(小麦粉を炊いた糊)を付け

お皿本体のほうには 木工ボンドを付けます。
これは 水洗いをするという使い方をするので 万が一にも 水洗いしたときに浮かないように という考えでやってます。

貼り合わせます。

表か

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月の形の和紙のお皿

月の形の和紙のお皿

岡山のお寿司屋さん「いちえ」さんから別注のお皿の注文を承りました。
いちえさん →https://tabelog.com/okayama/A3301/A330101/33001464/

画面奥の 木のお皿。
長年お使いになってらっしゃったみたい。
和紙を貼って 手前のような金銀装飾で 仕上げてほしいとのこと。

まずはサンダーで表面を削り 防水のために塗ってあったであろうニスを落としました。(和

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洗える和紙のお皿 海外へ☆彡

洗える和紙のお皿 海外へ☆彡



インドのムンバイの 日本総領事館で洗える和紙のお皿使っていただいているというご報告を受けました。
今年のお正月に 岡山天満屋デパートの 催事岡山贔屓 二人展でお買い上げいただいたお客様が実際にインドで使っている様子の写真を、先日お店にご来店いただき見せてくださいました。

こんなイメージですね。
「手入れもしやすいし 使いやすい」
使ってくださっているシェフの うれしい感想。

こちらは 同じ

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今朝のお仕事

今朝のお仕事



折敷を作りました。タイトル画像の柿渋染めの和紙を使って仕上げています。染めたばかりのものと 乾いて落ち着いたものは少しイメージ違いますね。

裏は赤弁柄の和紙を貼りました。リバーシブルで 水洗いできるように 合成漆(水性ウレタン樹脂)を塗って仕上げます。

最近は このような揉み紙模様に挑戦しています。

今回の外出規制で時間ができて ちょっと立ち止まっていろいろ考えたり 新しいことに挑戦した

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オーダーメイドの難しさ

オーダーメイドの難しさ

洗える和紙のお皿作ってます。

今回 「和紙らしい 和紙のお皿を 作ってください」という近所のお寿司屋さんからのオーダーを承りまして、3か月くらいいろいろ悩みました。

結局、出来上がったのは とてもシンプルな上記の写真のようなお皿です。気に入ってもらえるといいんだけどね。

オーダーメイドのときは 先様の希望をお伺いして、試作品を作って、話を進めていきます。

その時のコミュニケーションがすごく

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