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積読人たち

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「積読」と検索したらひっかかってしまった幸運の記事を収集します。きっと、お家が積読であふれている徳の高い方が執筆された記事ばかりでしょう。
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#読書好きな人と繋がりたい

第34回積読読書会告知+第33回積読読書会レビュー

2023年12月、忌々しき月です。 積読読書会をはじめた2021年3月27日以来毎月の開催を続けてまいりました。餓鬼のようにしぶとく、サトゥルヌスのように執念深く、続けてまいりました。どんなにほかのイベントが重なろうとどうしようと、僕にとってのライフワークのようになっている「積読読書会」だけは毎月欠かさずに行ってまいりました。 それが、途切れたのです。 凶行というほかありません。忌々しきことです。一体何があったのか。僕はいったい何をしていたのか。溜まりゆくばかりの積読さ

積読が減らない人に捧ぐ『失敗の本質』

普段から本を読むことが好きな人の悩みのひとつに、読みたい本の数に読むスピードが追いつかないというものがあります。 これを「積読」(つんどく)と呼び、読もうと思って買ったけれど読んでいない本が棚に詰まれていく状態を指します。 この積読状態に対して「買ったにも関わらず読まないのはもったいない」と思ってしまうことも多いでしょう。 そして既に相当量の読んでいない本を持っている状態でも尚、また読みたい本が現れて買ってしまう時、「読めないとわかっているにも関わらず本を買うのはもった

加齢で読書ペースが落ちて積読が溜まってくる話

積読がヤバいです。 人間、ある程度の年を重ねると「老眼」というものになります。 ならない人もいるかもしれないけれど、今まで見てきたところ、 軽重の違いはあれどもほとんどの人は避けられない道のようです。 早い人の場合は40代から出てきたり、 50を過ぎると、腕を思い切り伸ばしてスマホを見ている人も出てきます。 僕は軽い近視持ちなので、普段もメガネをかけていました。 ところが、50が見えてきたあたりから、食事をする時にどうも違和感がある。 メガネをかけてご飯を食べ辛くなってき

複雑な気持ちも日本を出れば言葉にできる!言葉迷子になったら読みたい一冊

日々の中で、うまく言葉では表せない気持ちを抱いたことはありませんか?寂しい、幸せ、イライラするなどと言葉にしてみても、なにか物足りない。複雑な感情にぴったり合う言葉が見つからないというのは、誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。 そんなときは日本を出て、世界に目を向けてみましょう。今世界には196ヵ国あり、6900もの言語が存在するといわれています。国の数だけ文化があり、もちろん国ごとに表現の仕方や言葉のニュアンスも異なります。そのため、ある国ではあなたの気持ちに名前

読書はストレス発散につながる?

川口市出身の自称読書家 川口竜也です! 読書の趣向が四半期一程度にコロコロ変わる自称読書家、最近の私の読書に対する考え方は、「本を読んでいるときくらい頭使いたくない」である。 本を読んでいると、集中しているせいか、いつの間にか時間が過ぎ去る。都内の地下鉄だからそこまで影響もないが、最近よく1駅乗り過ごす。 読書している時間は落ち着く。駅のホームでせかせかしている人を見ると、通勤時くらい落ち着いたら良いのにと考えてしまう。 時に、英国のサセックス大学の報告書によると、6

読みたい本を読むこと

川口市出身の自称読書家 川口竜也です! 会社で本が借りれる環境にあってか、なかなか自宅の積読を解消できない。ミステリーブームで買い漁った宮部みゆきさんや湊かなえさんの作品が、かれこれ半年以上積まれたままである。 その上、読書会で本を勧められると、また読みたくなってしまう。それが会社で貸し出していれば、当然心揺さぶられてしまう。 時に、知り合いから是非感想を聞きたいと、本を勧められることがある。ただでさえ本が積まれているため、早い内に読むとは伝えてある。 その後しばらく

【活動録】第14回カムクワット読書会

こんにちは。本日、横浜駅から徒歩5分ほどの場所にあるレンタルスペースにて、読書会を開催しました。 午前の部にはリピーター2名、新規の参加者が1名。1名は読書会デビュー。カムクワット読書会でデビューしてくださるのは、主催者としては非常に嬉しいものがあります。 午後の部は、午前から引き続き2名、以前も読書会(今村夏子さんの『とんこつQ&A』)に参加してくださった方、散歩会に参加してくださった方の合計4名。 午前の部午前の部はわたしを含めて4名だったため、ひとり1~2冊の小説

第27回積読読書会告知+第26回積読読書会レビュー

第26回積読読書会は久々の夜開催となりましたが、メンバーがいつも通り清廉潔白でしたので今回も清廉潔白な会となりました。 「乱れた現世のサンクチュアリ」、積読読書会です☆。 📚第27回積読読書会は5/19金曜日<夜>開催5月の連休が楽しみな方が多いことと存じますが、ぜひ積読読書会のこともお忘れなく。ぜひ連休中の所業をお披露目しに、積読読書会へいらしてくださいね。 さて、第27回積読読書会の開催は2023年5月19日金曜日の21時00分からと予定しております。下記開催要項と

イワシの頭 川上未映子『ヘヴン』

のっけから嫌な話をするがここ最近いやがらせにあった。 ちいさなものが重なったりした。 「でもこう感じるのもわたしの主観やもんなあ」とも頭の中で考えてしまっていた。 そもそも慣れている、とも思ってしまっていた。 ちいさいころは容姿というか体のことや他のいろんなことを理由に除者にされることが少なくなかった。 そうしていろいろ自分を守るためやつくるためにやってきたいろいろの結果、それでも嫌な目に遭ったり「いろんなこと知ってる人」という風にしか見られなかったりもして悔しさを感じたりも

本に関する定点観測 2023.3

春がやってきましたね。 読書の春です(そんな言葉はないし、読書好きは年中本を読むのです)。 3月もあまり読めてないけど、たくさん買いました。 積読が順調に増えております。 そんな3月の読書事情をば。 ままならないから私とあなた 朝井リョウめっちゃタイトルがよくないですか? 中身ももちろん良かった。 ぶん殴ってきたよ、いつも通り。 さすが朝井リョウ。 これは多分また読み返す。めっちゃくちゃ良かった。 死にがいを求めて生きているの 朝井リョウああ、これもタイトルがいい。 め

あえて苦しみを引き受ける愛——辻 邦生『光の大地』

拝啓 満開だった桜が少しずつ散り始めました。ふんわりと舞う花びらは、春の光とともに祝福してくれるかのようです。まだ一日のうちで寒暖の差が大きく、寒の戻りもあるかもしれません。でも、暖かい日差しのなかで一歩ずつ大地を踏みしめるあなたを想いながら、辻邦生『光の大地』を手に取りました。 ただ、山本容子さんの挿画からして、舞台は春ではなく、常夏のタヒチですね。タヒチといえばゴーギャン。本書を読む前から、次はきっとサマセット・モーム『月と六ペンス』を手に取りたくなるような予感が。い

【書評】永田希『再読だけが創造的な読書術である』

永田希『再読だけが創造的な読書術である』を読む。 noteの「つぶやき」用に140字の書評に挑んだが、どうしても収まらない。 本書の主張はタイトルどおり、「再読だけが創造的な読書術である」である。前著『積読こそが完全な読書術である』と同じように、古今東西の文献を渉猟し、一読で終わらせるには惜しい読書という営みに、「再読」の価値を提案するという試みだ。 ただ、それはどこか不完全燃焼に終わった印象だ。 前著では、投資のポートフォリオにたとえた「ビオトープ的積読環境」の提言

積読? ああ、彼とは長い付き合いです。——積読に関するエッセイ

 大掃除のため、黙々と本の山を片付けていた時のこと。  何年もかけてせっせと集めた積読の山。あっちの山は数年もの。  本棚から溢れた本はそれが最善の方法かはわからないけれど、一様に床へと積まれていく。歩くのに不便だし、地震は怖いし、もっといい空間の活用法がある気がしてならないのだが、今日も買いすぎた本を山の上へと積む。ツムツム。  苦手な掃除から現実逃避するように、手を止めて「積読」について考える。  読んではいなけれど本棚にしっかりと収まっている本は積読と呼べるのか? いや

1ヶ月50冊読書 【4日目】

『友だち幻想 人と人の〈つながり〉を考える』(菅野仁、ちくまプリマー文庫)  少し前に流行った覚えがある。ひねくれ者なのですぐには読まない。おかげで積読として眠っていた。  「友だち」だけでなく人と人との関係とはどうしてこうも難しいのだろう?  どんな人も生きていて他者と関わる以上、一度も摩擦が生じないことなどないのだから過度に恐れる必要などないはずなのに。自分がどう思われているか不安に思う。  この本はそんな不安で強張った肩の力をふっと抜いてくれる。 「人はどんなに親しく