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「CDJ 19/20」 31日のハイライトレポートをお届けします!


・10-FEET

汗と笑顔と涙でぐっちゃぐちゃになりながら、一人ひとりが胸に抱く信念をお互いに讃え合う。彼らのライブに流れているのは、そんな大切な時間だ。「悔しいことがあった奴、許せへんことがあった奴、引きずってることがある奴、感情を表に出せへん奴、俺らが今からそんな奴らの代わりにおもいっきり叫んでやるから見とけ!」たとえ時代が変わろうとしても、3人はいつだって僕たちの味方だ。「負けんな、絶対死ぬな、また生きてどこかで会おうな!」TAKUMAの渾身の叫びが、今も確かに心の中で響き続けている。


・DJダイノジ

「あなたの『好き』を肯定しにきました」その揺るぎなき決意表明がビジョンに映し出された時、満場のASTRO ARENAに歓声が轟く。大谷の不在という絶対的なピンチを、「ここにいる人たちみんなが演者です。」というメッセージを放ちながら乗り越えていく姿は、やはりどこまでもダイノジらしい。クイーンの"We Are The Champions"から、アニメ『けいおん!』の楽曲まで、まさに何でもありの100分間。年越しタイミングでは、特別ゲスト・ハンバーグ師匠と森田(さらば青春の光)を招き、テンション絶頂の中で2020年の到来を迎え撃ってみせた。もちろん、僕たちが愛してやまないロック・アンセムも次々と放たれていく。没後10年となる志村正彦が残してくれたフジファブリックの"銀河"、"夜明けのBEAT"。2019年に活動終了したNICO Touches the Wallsの"THE BUNGY"。そうした楽曲がプレイされるたびに、思わず胸が熱くなる。そうだ、彼らが楽曲に込めた想いは、これからも、いつまでも、こうして時代を超えて響き続けていくんだ。最高の年越しだった。


・ずっと真夜中でいいのに。

深夜1:50、GALAXY STAGEを満たす熱狂的な期待を受け、ついに開演。あの日、あの時、ずとまよのライブを初めて「目撃」した参加者がほとんどだっただろう。終始ただならぬ緊張感が漂っていたが、次第に、音楽を通したコミュニケーションが場の空気を変えていく。薄い紗幕でステージが覆われているため、ACAねの表情こそ確認できないが、その小さい体でビートを感じるようにして、静かに躍動しているのが分かる。そして何より、あまりにも的確に心のスイートスポットを射抜いていくような歌声には、本当に圧倒された。ラストに放たれた新時代のキラーチューン"秒針を噛む"では、ACAねの合図に合わせてコールアンドレスポンスが巻き起こる。リスナーとの信頼関係を確かめ合うような、あまりにも眩く、美しい時間だった。ずとまよは、令和時代におけるポップ・ミュージックの在るべき形を、僕たちに鮮やかに提示してくれた。まさに、2020年の幕開けを飾るにふさわしいアクトであったと思う。



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