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映画を好きになったきっかけの1本

私は映画が好きです。
映画に魅了され、影響され続けています。

映画を観ている約2時間~3時間、その瞬間だけは別の世界に居る。
没入感もそうですが、緻密に練られた伏線がラストで昇華する瞬間の高揚感。
至福の時間です。

この至福の時間を私に教えてくれた一本が『セッション』です。

それまでは、漫画やアニメと同じく映画も同じエンタメの一種。
観てもせいぜいSFやアニメ映画。
なんなら長くて退屈なモノでした。

高校1年生の夏でしょうか。
夏休みに何となく立ち寄ったTSUTAYAで見つけた1本が『セッション』でした。
アカデミー賞に複数部門でノミネートされていたので、お店側も売り出していたのでしょう。私自身、当時吹奏楽部に所属していたのも関係して借りたんだと思います。

当時の私には中々激しく難しい内容でした。。
「虐げられる主人公 VS 罵詈雑言のハゲ教師」
音楽映画だと思って借りた当時の私としては良くも悪くも衝撃。

正直、主人公が不憫だとしか思えなかったんですよね。
ただ、ただね。
ラストなんですよ。ラスト約10分の演奏シーン。

約10分の演奏シーンで映画が終わったんです。
この時の衝撃は忘れられません。

「え?終わったの?これで終わりなの?」
心の中でそうは思いつつも、内からにじみ出てる高揚感。
頭では理解できてないんだけど、心は満足はしている。
とにかく不思議な感覚に陥りました。

この1本からですかね、同じような高揚感を味わうために映画を観漁っていたら、気づいたら映画ヲタクに片足を踏み入れています。
そのおかげで、素敵な映画に出合うことができ、人生もより色鮮やかになったんです。

世の中に明確な答えは無いと思ってます。
自分で文脈を読み取って頭で考えて答えに導くのが大切です。
『セッション』のラストシーン。
主人公ニーマンと教師フレッチャーがラストシーンで、目を合わせる重要なシーン。
何故、目を合わせたのか。何を二人は想っていたのか。
作品内では明確な答えは出さずとも、表現をどう汲み取るのか。

自身の中で咀嚼し、それを昇華していく。
映画を観るうえでの醍醐味、なんなら作品を観る上での醍醐味を教えてくれたという意味でも、『セッション』は私にとって大切な作品です。

#映画にまつわる思い出

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