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野球noteの自己紹介を兼ねて 最も心を動かされた現地観戦 9回2死からの満塁ホームラン

まだちゃんと自己紹介記事を書いていない当note、とはいえ、普通に自己紹介するのもあれなので、今回は自己紹介名目で、「最も心を動かされた現地観戦」の試合を振り返って取り上げていこうと思います。

noteをはじめて10日目、毎日更新しようと思いつつなんやかんやでまだ書いた記事は8本となってます。野球のことやらビジネスのことを書いていこうと思っていましたが、今のところほとんど野球ですね。やはり好きなことは書きやすいなと思います。

そんな中で、まだちゃんと自己紹介をしていなかったと思いました。といいつつ、普通に自己紹介するのも芸がないなというか、おいおい色々な体験を織り交ぜながら書いていけばいいかなと。今回は野球と自身の体験を絡めて、現地観戦した試合の思い出を書いてみようと思います。

正直、現地で見た試合の中でも、最も心動かされた試合の一つかもしれないです。野球は9回2死からというのはこのことか、と心底思いました。

2015年6月2日(火) 阪神タイガースvs千葉ロッテマリーンズ

たぶんこの日付と対戦カードだけだとパッと思い浮かぶ方も少ないかと思いますが、「ロッテ・角中選手が9回2死から逆転満塁ホームランを放った試合」というと記憶に残っている方も多いことだと思います。

当時の思い出 甲子園に向かうと

今や5年前の出来事ですが、試合に行くまでのこと、そして観戦中のこと、はっきりと覚えています。衝撃的なことがあると、その前後も鮮明に覚えてしまうのかもしれませんね。

その日、ロッテは涌井投手の先発の日でした。西武時代から、たとえ球数が多くなってきても、黙々と、淡々と投げる涌井投手の姿が好きで、ずっと応援していました。そんな涌井投手が甲子園で投げるということで、当時は難波で働いていたのですが早めに仕事を切り上げて1人甲子園に向かいました。

甲子園についた頃には、4回ぐらい経過した頃だったと思います。ロッテ側で見ようと思ったものの、レフト外野席は満席だったので、3塁側のアルプス席に着席。

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周りにある程度ロッテファンもいましたが、ほとんど阪神ファンでした。そんな中、試合は2-1で負けていたロッテがクルーズ選手のソロHRで1点を返し、以降は涌井投手、阪神は岩田投手の投げ合いで均衡状態が続いていました。

均衡が破れたのは7回裏で、上本選手のタイムリーで阪神が3-2と勝ち越します。涌井投手はこの回で降板、そして3-2のまま最終回を迎えます。

いよいよ大逆転劇がはじまる

9回表、阪神3-ロッテ2。阪神は抑えのオ・スンファン投手を投入。ポンポンと簡単に2アウトまでとっていきます。1点差ではあるものの、あまりに簡単に2アウトになったので、正直、今日はこのまま終わりだなと思いました。阪神ファンも勝利のジェット風船に遅れないよう、膨らませ始めていました。

2アウトランナー無し、ここでバッターは根元選手。左方向への打球は、ショート・鳥谷選手が間に合ったかに見えましたがグラブの先で、捕球できず、ヒットで出塁します。

2アウトランナー1塁、バッターは清田選手。2015年というと、結果的にキャリアハイの数字になった年でした。清田選手なら、何かやってくれるのではないか、ロッテファンの応援歌もひときわ大きくなります。しかし放った打球は、ショートゴロ、これで終わりかと一瞬思いましたが、鳥谷選手が送球できず記録はヒット。結果、2アウト1・2塁となり、何か起こるんじゃないか、球場がどよめき始めます。

ここでバッターは鈴木大地選手。レフトスタンドのロッテファンはチャンステーマ3の大合唱、甲子園全体が異様な雰囲気につつまれていきます。この時のレフトスタンドの勢いは本当にすごかったと今でも思います。この雰囲気に押されたのか、オ・スンファン投手、フォアボールで満塁を招いてしまいます。

そしてバッターは角中選手。オ・スンファン投手も気迫を見せ、さきほどの投球とは打って変わり際どいコースでストライクを奪います。カウントは1ボール2ストライク。阪神ファンからは大声援でのあと一球コールが巻き起こります。しかしここからが長かった、あのバットコントロールの角中選手、簡単には終わりません。2連続のファールの後は、ボールを見極め、カウント2ボール2ストライク。そしてオ・スンファン投手、7球目は大きく外してしまい、カウント3ボール2ストライクとなってしまいます。8球目は角中選手、ファールで粘る。本当に、力と力の真っ向勝負でした。

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アルプス席で見ていた自分も、幸い隣もロッテファンの二人組の方だったので、周りの阪神ファンもお構いなしに声援を送りました。

そして9球目、角中選手が捉えた打球はライトスタンドへ。正直なところ、一瞬何が起きたか理解できていなかったです。それはレフトスタンドのロッテファンも、球場全体の阪神ファンも同じだったのかもしれません。わずか一瞬だけ、球場全体が静まり返った、間が確かにありました。そして次の瞬間にはロッテファンの大歓声、阪神ファンは膨らませていたジェット風船を思わず離してしまいます。

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自分も、隣で自然と一緒に応援していた見ず知らずのロッテファンの二人組と勢いのままにハイタッチをして肩を組んで喜んでいました。見ず知らずの人とこんな時間を共有できる現地観戦、ほんとうに素晴らしい体験でした。

※9回表ノーカットの動画があったので、今回懐かしく見ていました。

今でも思い返すあの試合

これより前も、それ以降も色々な試合を現地やテレビで観戦してきましたが、今でもこの試合の流れ、現地の雰囲気は鮮明に覚えていて、たまに思い返しています。野球は9回2アウトから…よく聞く言葉ですが、まさにその言葉のリアリティ、怖さ、そして野球の面白さというものを思い知った試合でした。

そして、一緒に盛り上がり、喜びを分かち合った、たまたま隣に座ったロッテファンの方々。普通交わうことのない人たちと、そんな体験を共有できるという現地観戦の良さをつくづく感じましたし、あの瞬間に立ち会えたというのは本当に幸運だったと思います。

毎年何百となる野球の試合、どんな試合にもそれぞれのドラマはありますが、物語のような筋書きの試合というのはやはり際立った記憶を残していきます。これからもそんな試合に、一つでも多く出会っていきたいなと思います。

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