赤ちゃんと母さんが生きやすい世界にするためにできること
実際に子育てをしている身として、振り返りながら書いていきます。
赤ちゃん・幼子を持つお母さんのためにできること
それは個人で違うけれど、例えば子連れで公共交通機関を利用する親子がいたとして、もし赤ちゃんが泣いてしまって困っていそうだったら、人目を気にせず超オペラ調の子守唄なんて歌えたらめちゃめちゃかっこいい
ベビーカーを押すお母さんが来たらエレベーターの扉が閉じるのを待ってあげるとか、そもそも駅にエレベーターをつけるとか(実際ない駅もまだ多い。車椅子の人はどうしているんだろうと思う)
特に赤ちゃん向けの店でなくても「赤ちゃんOK」って店に張り紙をつけるとか、HPに一文追加するとか、
一人親世帯を支援している団体へ寄付してもいい
同じ世界の中で、知る機会を考える
しかしもっと肝心だと私が思っているのは、男の子への教育だ
妊婦時代、多くのシーンで脳内敵キャラ認定されたのは街中の男子学生だった。次に歩きタバコのおじさん(でもおじさんは男子の進化系なので、“男の子”を抑えておけばそれでいい)
前提として、全ての「男子学生」ではない
気持ちの良い青年もいるし、優しい少年もいる。けれど、残念ながら、多くの場合で危機感を感じたのもまた事実である。早合点して判断せずに、聞いてほしい
私が思うこととして、世界を分けすぎた弊害だと思っている
今教育の場は同じようなカテゴリーの人同士ごとに分けられている場合が多い
同じような学力、同じ地域に住んで、同じ年齢で、同じ服を着て、同じ性別と近しい家庭環境、家の経済力、
果たして、男子学生が赤ちゃんに触れる機会は、自分に弟や妹が産まれる以外、いつあるだろう
もし親戚に赤ちゃんが産まれて時々会うとしても、日々のことはわからない
弟や妹が産まれても、年が近ければ「赤ちゃんと接する」こととは違ってくる
男子学生が赤ちゃんを学ぶ機会は?赤ちゃんを持つお母さんのことを知る機会は?
ないよね
最近は妊婦教室と一緒に父親教室なるものもできてきた
しかし、その父親教室なるものに行った旦那さんでも、子育てにおいて心強いパートナーになれるわけではない。そうなれるのは、本人の意思があって自分で調べて学んでいける人だけだ
大人ですらそうなのだ
男子学生にはもちろん父親教室なるものも、ない
ないから、自分に遠くて関係のないことに感じてしまっていても、無理はない
怖かった体験
電車の中、
お腹の大きな妊婦を睨んで舌打ちする男子学生
妊婦が前に立っていても、足を組んでスマホゲームをする男子学生
バスで「邪魔」と睨む男子学生
もう本当に何をするのかわからないと恐怖を感じたこともあった
遊び半分で突き飛ばしたりしてもおかしくないんじゃないのか、とか
だって、多分その子たちは妊婦の気持ちがわからない。想像することも多分ない、と感じた
自分のことに忙しいのだろうと
でも、男子学生たちが望んでそうなっているわけではない。そうさせている背景がある。それが、今の教育
学校は、集団行動や学力を得る場であって、生きることを学ぶ場ではない。それは他でやってくれ、といったスタンスではないか
もちろん個人個人の先生方のアプローチでフォローできている場合も多い、ここでは「仕組みとしての教育」について話していきたい
本当に必要なこと
学校では世の中で生きるために必要な知識をカリキュラムで教えてくれるわけではない
例えば税金のこと、個人事業主と会社員、経営者、人気の職業はどうやって税金を収めているとか、住民税とか、税のかかる仕組みとか、家の借り方、保証人、ハローワーク、補助金の調べ方、
しっかり教えている?本当に必要なこと
「自分がやりたいこと」、ではなく「やらなけばいけないこととされていること」を教えられる場
果たして、生きるに特化した本当の学びになっているのだろうか
「子どもを持つお母さんが生きやすい世界にするためにできること」は、「子ども」と「子どもを持つお母さん」のことを教えること
私が感じたそこに一番遠い男子学生に、学校でも家庭でもそれ以外でも、なんらかの方法で学ぶ機会があれば、お母さんたちにとって生きやすい世界になるはずだ
子どもたちのためにできること
そこでできる今一番可能性のあることは、男の子のお母さんが息子さんに教えることだと思っている
多分、それが一番即効性があると思う
学校や教育はすぐ変わることはできない、その間の子どもたちをフォローできるのは、今その子たちに関わる大人だ
そしてそれを一番やりやすく、効果が高いと思うのは、私はお母さんだと思っている
「男子学生のお母さん」だけではない、小学生でも、就学前でも、できることはある
街で妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さんを見かけたら、その人たちに優しく接すること。大人の態度で「こうするんだよ」と教えてあげるといい
中学生の反抗期が来る前に、できれば赤ちゃんと触れる機会を持たせてもいい。自分で抱っこしたふわふわな感触は、実体験として残ると思うから
あとは、自分が妊娠中に大変だったことや、してもらえて助かったことを話すのもいい。自分がお腹にいた時のことって、聞く機会がなくなってくると思うから
その時も「自分が愛されていた」って伝えることも、自己肯定感を高めてくれるに違いない
あの時自分を愛してくれていたように、あの妊婦さんも赤ちゃんのことを想っている、そう感じることができたら素敵
社会を変えるシステムの提案
システムとしての提案は、男児学生に子育て家庭の体験を職業体験のような場で設けること(男子も女子も、一緒に受けられるといい)
ベビーシッターのように、赤ちゃんのお世話をすることをお金をかけて教えるのもいい。その為には赤ちゃんのこと、お世話のことを知らなければ、大切な赤ちゃんを任せられない。そこで得た知識はその先の人生に必ず役に立つ。自身の子どもへの接し方にも活かせるし、そうすることでパートナーも助かる。産後慌てて時間のない中調べなくてもいい。もし子どもを授からなかったとしても、甥っ子姪っ子、近所の子どもたち、子どもを持つ同僚への理解にもつながる。持っておいて損のない生きた知識だ
その知識を得る機会を作ること、そのシステムを作ること、それができるとデフォルトが変わる
書きながら気づいたこと
ここまで書いて気づいた
「子どもたちのためにできること」で書いたこと
それは女の子を持つお母さんにも同じことができる
やることは同じだ。
だから、私にもできることがある
今日娘に娘がお腹にいた時のことを話そうと思っている
(書いていて気づいた、ありがとう)
「優しく接すること」は、誰にでもできる
「優しく接すること」で、優しい世界が作られたら素敵
自分が「優しく接することができる状態」にすることもその一つ
「自分のためにできること」も、実は人のためになっている
そうやって世界はつながっている
実は、誰だって「子どもを持つお母さんが生きやすい世界にするためにできること」はあるのだ
日々、優しく接せられる自分でいよう。そのためにできることをする
「怖い顔は嫌だ、嬉しい顔がいい」と私に言った娘からの学び
自分のために、人のために、今できることを一緒にして行こう
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Tsuritako
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