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掌ー編ハウアー

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主に過去に書いたものを。掌編、短編、ショートショートの違いがいまいちよくわかりません。
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2022年8月の記事一覧

読むだけで『願い』が叶う【 】1,396字

このエピソードは願いを叶える準備ができた人にだけ表示されています。 ここにたどり着いたあ…

爪毛川太
1年前
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君はきたないやつだ【ぽえむ】355字

君はきたないやつだ。 最初っからきたない。 君だけじゃない。僕もあの人もあの人もあの人も…

爪毛川太
1年前
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妹がいた【ミステリー?】992字

めちゃくちゃそっくりだったんですよ。 いや、本人だと思いました。 でも、そこに妹がいるはず…

爪毛川太
1年前
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私立ミドウ小学校ゲンゲ校長インタビュー【掌編】1,212字

本日は、兎道市にある私立ミドウ小学校におじゃましています。 なんでも、超画期的なイベント…

爪毛川太
1年前
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見守ってくれているおじいちゃん【ほっこりホラー?】2437字

娘が保育園で家族の絵を描いてきたんです。 うちは娘と、私、夫の三人家族。 ですが、その絵に…

爪毛川太
1年前
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三の島の裏祭り【ホラー】6941字

これは知り合いの男性、Aさんから聞いた話なんですけどね。 Aさんが大学生の頃に参加した奇妙…

爪毛川太
1年前
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投稿サイトの利用者はみな【掌編】1,514字

 創作投稿サイトにハマっている。他の人の書いた文章を読みにいく。顔も年齢も性別もはっきりしないが、この人は若いなとか、この人は年を重ねた人だなとか、この人は普段忙しいんだろうなとか分かってくる。日記やエッセイをあげている人もいる。この場合は、全てを鵜呑みにすればであるが、その人の情報が結構わかってくる。こういう背景があるのかと思いをはせながら、その人の書いた話を読むとより味わい深くなった。  自分でも話を投稿している。ありがたいことに反応してくれる人たちもいる。私の書く話は

あるところに夫婦ガー【掌編】1,216字

あるところに夫婦が暮らしていました。夫と妻は、仕事や家事を分業しています。この日は、夫が…

爪毛川太
1年前
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レベル上げ【掌編】605字

最近、FPGっていうゲームにハマっている。 力を蓄えて強くなっていくんだけど、そう簡単には…

爪毛川太
1年前
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消えた唐揚げ二個【掌編】1,739字

「みぃちゃん、みぃちゃん、デザートはあそこのパフェ行かない?」 「太るって、最近プ二って…

爪毛川太
1年前
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亀さんこちら手の鳴るほうへ【小説】901字

薄く張ったラン藻の膜を破り水面から尖った顔を覗かせている。シアノバクテリアの独特の臭いは…

爪毛川太
1年前
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苦みの規制【掌編】1,153字

思春期になると苦いものに興味を持ち始めます。いや、この表現は正しいとは言えません。思春期…

爪毛川太
1年前
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こんな風に思ってます。【掌編】1,390字

考えてもみてよ。 自分がブサイクだからといってブサイクを好きになるわけじゃない。普通にイ…

爪毛川太
1年前
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つなぎ残滓か【未完】

月曜日(946字) 階段にコエちゃんがいないか確かめる。いるわけない。今日は月曜日。五階と四階を結ぶ階段中ほどに、コエちゃんが腰掛けてうつむいているのは土日と火曜。  エレベーター脇の重くて開けにくい扉を開けて階段のある空間に入る。温度と湿度と匂いが違うので〈くうきかんがかわった〉と感じる。  これ見よがしに敷かれた赤絨毯、白地に金糸刺繍の入った品のある壁。眩しくもなく本が読めないほどでもない照明。去年の夏辺り、六階のエレベーター脇のチェアで一晩中、本を読もうとしたことが