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tsukuru novel

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私の創作小説です。
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#沼落ちnote

小説-偶然とは。渋谷のとある月曜日

気持ちの良い夜だ。
人が想像の10倍少なかったライブハウスの真ん中で、私はまたしても一人涙ぐんでいた。
既にリリースされている曲は全曲歌える。だから歌えない曲が流れた事が嬉しかった。新曲だ。

東新宿から新宿までは、仕事の関係で歩いた事があったけど、新宿から東新宿まで歩いたのは初めてだった。たったの15分ほどしか歩いてなくてもこんなにも「ハズレ」感が出るのか。古いライブハウスがより一層その街の外れ

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(小説の一部を公開しますね)

(小説の一部を公開しますね)

 次のミーティングまであと1時間あることを確認する。今日は珍しくミーティング続きなうえに月末なのでタスクが多い。転職してからというもの月半ばであれば毎日1時間半ほど真面目に画面と向き合えば終わる量の仕事しかないため、みなと同じように仕事をするだけでも休息が必要な身体になってしまった。
 リモートとは良いご身分で、勤務中にシャワーを浴びて週1行う米粕パックをしながら脚のマッサージをするなんて常になの

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