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【分かりやすい資料の作り方】10_[文章]分かりやすい文章は最低限の文字数で

『分かりやすい資料の作り方 ~構造化のススメ~(基本編)』全19話の記事で構成しています。
最初の記事に全体概要とこれまでに掲載した記事のインデックスを記載していますので、ご興味を持って頂けましたら、こちらからご覧ください。

分かりやすい文章を書くための重要なポイントのとして、出来る限り少ない文字数で言いたい事を伝えるという点があります。
今回は最低限の文字数で伝えたい事を書くための具体的なテクニックをご紹介していきます。

1.文章を書いたら必ず推敲を

分かりやすい文章にするために最も重要な事は「推敲を繰り返す」ことです。
まずは頭の中の書きたい事を吐き出す意味で、文章を書き連ねていきましょう。

次に、自分の書いた文章を冷静に見直し、推敲を繰り返します。

推敲は一度文章を書き上げてから、一定の期間を置いて行うのが非常に有効です。

例えば一晩おいて頭を冷やしてからもう一度読み直すと、書いてるときには全く気付かなかったポイントに気づくようになります。

推敲の観点は以下のような点です。

・文章が正しい構造になっているか?(参考:0809)
・文法的に間違っていないか (参考:0809)
・冗長な部分は無いか

今回は特に"冗長な部分"をどのように無くしていくかを解説します。

2. 冗長な2つの文を1つに統合

自分の書いた文章を冷静になって見直すと、2つの文章で同じことを言っている事に気づくことがあります。

そのような箇所は、読み手にとって新しい情報が無いため冗長です。2つの文のエッセンスだけをかいつまんで、1文でシンプルに書いてしまいましょう。

最低限の文字数1

3.長過ぎる文は複数に分割

2.とは逆に、長い文章を複数の文章に分割することも有効です。

色々言いたい事が多い文章は1文が長くなりがちで、言いたい事が読み手に伝わりづらいことが多々あります。

そのような場合は1つの文章を一度句点(。)で切り、複数の文章にした方が読みやすくなります
読みやすい1文の長さの目安は40文字~60文字程度と言われています。

文章はリズムも大切ですので、全てを60文字以内にする必要は無いのですが、60文字を超える場合は2つの文に分割出来ないか確認してみてください。

最低限の文字数2

4.読み手にとって不要な情報をそぎ落とす

文章を書くと、自分の感情や無くても伝わる冗長な言い回しをしてしまっている事が多々あります。

小説などで物語を書く際は別ですが、ビジネスシーンにおいては、読み手は客観的事実を知り判断を行いたいケースが多いです。

そのため、例えば「驚くべきことに」「残念ながら」といった書き手の感情的な修飾は読み手にとって不要な情報になります。

また、「〇〇というもの」だったり「だからと言って」など、削っても意味が変わらない言い回しも不要な情報です。

ビジネスにおいて分かりやすい文章を書くためには、これらを削ってシンプルな文にしていきましょう。

最低限の文字数3

5.体現止めを活用

ビジネスの資料においては、体言止めを活用することも、少ない文字数で必要な情報を伝えるために有効です。

下記の文章も末尾の「にあります。」を削除して体言止めの形にしても、意味は変わりません。
むしろ読み手の目に入る文字数が減ることで、楽に読める文章になります。

1文で削減できるのは数文字程度ですが、塵も積もれば山となる、です。
文字数を少なくすることで、限られたスペースでより大きなフォントで見やすくすることもできます。

当社社員アンケートの結果、分かりやすい資料作成に自身があると答えた社員は、一昨年は35%、昨年は30%、今年は25%であり、年々減少傾向。


文章を書いた後は、上記のような観点で推敲を何度か繰り返してみてください
あなたの文章が劇的に分かりやすい文章になると思います。

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