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短歌:来世もきみに会えますか?

来世もきみに会えますか?
悲しみが祈りへ変わり繋がる世界。

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GWは家族で親族のお寺と四国の精舎巡りをしました。

行く先々で話してくれるお坊さんのご講話が、
3回とも同じような話で不思議な体験。

ご講話は、故人に対して
「またあの人に会えますかね?」という親族との問答の話。

ケンカ別れした旦那さんに謝りたい奥さん、
姑さんにひどい言葉を投げたことを謝りたいお嫁さん、
優しい奥さんを早くに亡くした旦那さん、

シチュエーションはそれぞれだけど、
もうこの世で会えなくなった人へ伝えたいことがある。
また会いたいという気持ちを抱えて生きている。
そんな人たちからの切な問いかけ。

お坊さんは、
宗教は、あの世という目には見えない世界があること、
魂は転生輪廻を繰り返している永遠不滅の存在で、
それが私たちの本質であることを説いていています。
私たちはそれを信じていますから、
あの世でまた会えると思いますよ、
その思いはもう、故人の方へ伝わってると思いますよ、
とお伝えするんです。
そしたらみなさん、ほっとされるんです、と話してくれました。

嬉しかったのはその話を聞いて、
ふだんは自分のことをほとんど話さない父が、
「あの世があったらいいな、とは思うけど、
 本当にあの世があるとは信じられない。証拠がない」
と、率直な思いを話してくれたこと。

私自身は、目に見えないものも魂の存在も信じているし、
本来信仰は美しいもの、宗教は尊いものと思っているから、
ご講話を「いい話だな」とただ聞いてただけだったけど、

父の言葉を聞いて、
たとえ信じられなくても「あの世があったらいいな」と、
願うこと自体が「信じる」ことの始まりなのかもと思いました。

目に見えない世界を信じるか信じないか。
誰もあることもないことも証明できないなら、
どちらの考えが自分を幸せにするかで選んだらいいと
私自身は思っています。

うちは10年前に兄を事故で亡くしていて、
父にとってその悲しみはとても深いのだけど、
「あの世があったらいいな」と言った父の言葉に微かな光を感じました。

5月は父の誕生日。
いつも言葉少なく見守ってくれている父への感謝とリスペクトを込めて、
「また会えるかな?」という問いかけと
「あの世があったらいいな」という願いをテーマにうたを贈りました。

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