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地方公務員が読んだ「新・兼業農家論」

お久しぶりです。
最近、起業塾なるものに通い始めまして、noteの発信が疎かになっています。
ビジネスへの進退が良く分からなくなってる津軽半農です。

今回、紹介するのは、Voicyほか各メディアでも大活躍の、
いもっちゃんこと井本喜久・著
「ビズネスパーソンの新・兼業農家論」

副業(複業)としての農家

前書きより
「今の仕事を辞めずとも、農を組み込んだパラレルワークを実践する方法を具体に明示していく。」
とのことで、まずは公務員を続けながら農業をスモールスタートさせたい私にはぴったりの内容です。
#ちなみにいもっちゃんのお父さんは、役場勤めの兼業農家だったそう

まず序章にて
できない理由をあげたらキリがなく、
「会社の副業禁止」「家族の理解が得られない」
そんな理由もクリアできないなら、この先、どのみち将来ないよ。

これは、胸にグサリと来るものがありました。
#心当たりありすぎてツラい
#つらたん

新・兼業農家的な視点での「有機農法」とは

従来の兼業農家は、農が儲からないから他で稼ぐしかなかった。
なんでもやるから「百姓」と呼ばれた。

これからの新・兼業農家は本業で稼ぎ、非生産的な農を取り入れられる。
そして、本業(ビジネス)の視点があるからこそ、農を稼ぎ(商い)に昇華できる。

本来「有機」とは「無農薬」を指す言葉ではない。
多くの部分から成り立ちながら、その部分同士に密接な関連があり、上手くまとまっているさまであり、
動物の排泄物が微生物によって土に還されるような命の循環を指す。

つまり、化学的な有機だけでなく、ビジネス(本業)と農の循環のようなつながり(有機)が、新・兼業農家では可能なのである。
#ありゃ、公務員はビジネスの外側の人間だ

地域に入ることで、「生産」も「販売」も可能に

移住者の成功談として、菜音ファームのMUDO代表の例が挙げられます。
東京六本木から淡路島へ移住し、5年間は他所者扱いをされたそう。
#5年はつらたん(つらたん、てまだ使ってて良いの?)

現地の農・林・水・産(産直市場)4つのバイトを掛け持ちし、淡路での居場所をつくったそうです。
他所者に生産の場所(畑)が向こうからやってくるようになりました。

自分の居場所だけでなく、現地の人の居場所づくりもやりました。
近くにキャンプ場やカフェがないから、つくっても競合しない。
競合しないから、現地の人から応援してもらえる。
販売の設計も、周囲の人との関係性が大事です。

関係性ができているから、自然栽培の価値に対する理解も得られる。
自分達の野菜の付加価値を理解してもらい、高価格で販売できます。

市場価値の見直し

戦後間もない頃までは満腹こそが価値であり、農産物も大量生産を求められました。

その価値観が、現代では「美味しさ」や、コロナ禍を経て「健康」が求められる時代になってきました。
しかし、大量生産を効率よく生み出すシステムが根強く残っており、農協などの仲卸には、今日でも「美味しさ」や「健康(有機)」といった価値観が、評価基準として反映されていません。

評価にされないので、JAに出荷する農家は、「美味しさ」や「健康」を求める動機がありません。
たい肥の匂いが米に移って、味を損ねる事を知っても、収量を確保するために使用します。
コメは必要天日干しの方が美味しいことが分かっていても、効率よく早く出荷するために乾燥機を使用します。
#乾燥機だと一夜、天日干しは最低2週間の手間と暇

ブランディングは、自分の「理念」

だからこそ消費者に直接届ける(選ばれる)手段が有効になってきます。

効率、コストのために美味しいを犠牲にすることはありません。
美味しい品種だとすれば、手間がかかったとしても迷わず選べます。

「美味しい」を柱に、生産から加工、販売に携わる人の意識を一貫させ、全員が美味しいに誇りを持って仕事ができる。
思いの一貫性。これがブランディングです。
ブランディングは外観をどう見せるか、ではなく自分がどう想うのか、「理念」そのものです。

「健康は美味しい」の自社の理念を貫き、直接消費者に届けるとり組みとして、宮崎県美郷町渡川地区で実践される「採れた時でいいよ。システム」が紹介されています。
シイタケ栽培における、原木オーナー制度で、収穫時期は未定。
栽培期間は約2年ですが、自然栽培により育てられたのとれたてシイタケが、一番おいしい時期消費者に直接届けられます。

理念さえあれば、ものが売れる、作れる

自社、製品のブランディング(理念)を定め、目指す将来を見据えれば、今やるべきことが見えてくるはずです。
そして、目指す将来(三方良しの世間良し)を、周囲に共有することで、消費者へのセールスポイントになります。
ブランディングさえがあれば、作る前から営業だって可能です。

ブランディングさえあれば、自分で農作業をする必要もないかもしれません。理念が一致する農家から仕入れたって成立します。
ブランディング後に、販売価格を決め、生産加工(中身)は最後です
理念に基づくセールスポイントがなければ、中身は本質のないものになります。

コンパクト農ライフ

著者いもっちゃんの運営する「コンパクト農ライフ塾」
この塾で学べるのは、上手くいってる先輩農家の理念(ブランディング)。
石の上にも3ヶ月で学び終える。3年なんか修行に費やすな。

コンパクトとは狭小地というよりかは、小さなエネルギー(省エネ)。
小さく(コンパクト)ても、質の高い成果を。
#でも、本当に狭小で多くの付加価値を挙げている先輩農家も紹介されています
#風来の源さんは、畑0.3haで売上1,200万円

いもっちゃんが目指すのは、「新・兼業農家」の大国(集合体)
コンパクト農ライフ塾を最小限のJA(Just Adventure)にすること。
#わたしもお試し受講でお世話になり申した
#大国の一員になれるかしら

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