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コーヒー屋店主が考える、お気に入りのコーヒーに出会うためのポイント3選

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。

うちのお店では常時10種類ほどのコーヒー豆を置いていて、お客さんに好きなコーヒーを選んでもらって淹れるスタイルなんですが、
「味の違いなんて全く分からない…」という方も沢山いらっしゃいます。

そこで、今回はお気に入りのコーヒーに出会えるポイント3選をご紹介します!


①焙煎は浅煎りか?深煎りか?

コーヒーの味わいは本当に複雑ですが、ざっくり言ってしまえば「苦味」か「酸味」に分けられます。
この味わいを決めるのが焙煎です。
焙煎をイメージしてもらうために、よく玉ねぎを炒める場合で例えます。

炒める前の玉ねぎは白色です。その玉ねぎを炒めていくとどんどん茶色くなって甘みが出てきますよね。飴色玉ねぎってやつです。そして、そこからさらに炒めていくと最後は炭になって終わる…。

焙煎でも同じことが起こっているんです。
コーヒー「豆」と言われますが、実際はコーヒチェリーと呼ばれる果実の種を取り出して焙煎しているのが私たちが目にしているコーヒー豆です。

収穫されたコーヒーチェリー
焙煎前の生豆はこんな感じ

コーヒー豆も焙煎前の生豆は淡緑色をしています。そこから火を加え焙煎することで玉ねぎと同じように茶色になっていきます。
ここから、早めに焙煎を終わらせればチェリーが本来持つフレッシュな果実感が楽しめます。これが浅煎りです。一方で、焦げてしまうギリギリまで焙煎することで、甘みの中にもしっかりとした苦味が楽しめる。これが深煎りです。

コーヒーと言えば「ブラジル」「コロンビア」といった産地ごとで味わいの差が出るイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、結局のところどんな豆でも浅煎りにすれば酸味が強くなるし、深煎りにすれば苦味が強くなります。

どの豆を選んだら良いか分からない…。
そう思ったらまずは焙煎度合いを聞いてみましょう。

②コーヒーの産地はどこか?

先ほどちらっと産地のお話をしましたが、産地もお気に入りのコーヒーに出会うための大きなポイントです。土壌や気候の違いで、コーヒーには産地ごとで味わいの変化が生まれます。
バランスの良さが特徴の国もあれば、突き抜けた個性が楽しめる国も。
僕のおすすめはコロンビア。浅煎りから深煎りまでどの焙煎度合いでもバランスよく楽しめるので、まずは「基準点を作る」という意味でコロンビアはおすすめです。
ただし、重複してしまいますが、最終的な味わいを大きく左右する要素は「焙煎」です。
コロンビアの豆でも浅煎りにするか深煎りにするかで味わいは大きく変わります。産地と焙煎度合いはセットで考えておくと良いかと思います。

③そのコーヒーの精製方法は何か?

焙煎や産地の違いからもう一歩先へ!と思ったら、コーヒー豆の精製方法を聞いてみると良いでしょう。
「精製方法って何やねん!」と思ったあなた。鋭い!

コーヒー豆がコーヒーチェリーの中にある「種」だと先ほどお伝えしました。コーヒーチェリーから種を取り出すには、果皮や果肉などを上手に除去する必要があり、この工程を総称して「精製」と呼ばれています。

近年では、この「精製」に大きな注目が集まっていて、日々新たな精製方法が生まれていますが、まずは「ウォッシュド」「ナチュラル」を覚えてもらえればOKです!

その名の通り、水を使い果肉の除去を行うウォッシュドは、苦みや雑味のないクリーンな味わいに。
水を使わず、果肉ごと天日干しするナチュラルはより果実感ある独特の味わいに仕上がります。

「このコーヒーはウォッシュドですか?ナチュラルですか?」なんて聞いたら、お!通だな。と思われること間違いなし!
ここまで来ればもう立派なコーヒーマスターです。

④肩肘張らずにあなたなりのコーヒータイムを楽しもう

お店に立っていると、「普段はインスタントやコンビニコーヒーばかりで…。プロにこんなこと言ったら怒られますよね。」なんて方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません!
コーヒーはあくまで嗜好品。それぞれの好みがあって良いし、値段が高いから美味しいというものでもありません。

それこそコンビニコーヒーの台頭もあって、コーヒーは本当に生活に身近な飲料であると思います。
一方で、まだまだ必要以上に崇められている気もします。

何気ない日常をそっと彩る。それこそがコーヒーの一番の魅力であり強みです。
そんなコーヒーの面白さをこれからも店頭からお伝えしていきます。
ぜひ京都でお待ちしております~。

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