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バリスタのいないアイス・コーヒー専門店「ひみつのドリップ」に行ってみた!

「UCCが手掛けるバリスタのいないアイスコーヒー専門店が、10日間だけ東京・表参道にオープンするらしい!しかもコーヒー1杯は80円!」

そんなニュース記事を見た僕は居ても立っても居られなくなり、溜まりに溜まった旅行欲を消化するのも兼ねて、往復夜行バス0泊3日の弾丸行程で東京に行ってまいりました。

バリスタのいないアイスコーヒー専門店「ひみつのドリップ」は原宿駅から竹下通りを進んでいった先の表参道エリアにあります。

お店に入るとまずこちらのマークシートが手渡されます。

14種類のコーヒーがそれぞれ「ブラック」「カフェオレ」「炭酸」「フルーツ&フレーバー」とカスタマイズできるので全部で56通りのバリエーションから自分の好みに合わせてコーヒーをチョイスします。

メニューの選び方にも工夫が凝らされていて、コーヒーの味わいや今の気分からコーヒーに詳しくない方でも手軽に選べるような仕組みになっていました。

これがとにかく面白い!何人かで行くと選ぶ時間も楽しみの一つです。
会話を楽しみながらどれにするか選んでいる皆さんの姿が印象的でした。

そして、記入したマークシートを所定の場所に投函するとわずか数分で商品が提供されます。
「バリスタのいないコーヒー店」というコンセプトの通り、抽出過程は一切見えないようにされています。


到着した商品がこちら。80円ながらしっかりとグラスに入れられており、豆の紹介カードや店主からの手紙もつくこだわりっぷり。
3連休明けの昼下がりにも関わらずひっきりなしにお客さんが訪れていました。

ちなみに、80円の秘密はUCCのカプセル式ドリップマシンで淹れたコーヒーを提供していること。
カプセル代に基づいて価格が決められたそう。

つまり、「バリスタのいないアイスコーヒー専門店」を使った壮大なドリップマシンのプロモーションになっているんです。
確かに、SNSなどで広告を打ったり、家電量販店などで試飲させたりするよりも製品のポテンシャルや魅力を十二分に伝えられている気がする。
SNS全盛時代の今だからこその「リアル」での宣伝効果は抜群だと思います。

商品の売れ方を見ながら、今後の商品展開の参考にもなるデータも沢山集まっていると思います。
お見事!という感じでした。

これまで、「誰が淹れるか」が美味しさやその店の人気を左右する大きな要素だったコーヒー業界に、「誰が淹れたか」全く分からないコーヒー店の形態の可能性が示されたことは大きいと思います。

「友達と会話をする」「ちょっと作業をする」くらいであればマシンのコーヒーでも全然遜色ない気がしました。

一方で、単純に値段の差で自家焙煎コーヒー店が淘汰されることもないかなと感じました。
今回のこちらのお店は「コンビニコーヒーをおしゃれにスタイリッシュに楽しめる」という感じでした。
いつものマスターが淹れてくれる美味しさとは全然別物の感じがしました。
(もちろんコーヒーのクオリティはどちらも素晴らしいです。お客さんが何を求めるかで自然とすみわけがなされる気がします。)

コーヒーを生業にするものとして学び・発見が満載の「ひみつのドリップ」でした。

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