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「大丈夫、私はあなたの味方よ。」

ホームステイ先に到着すると、2人の女性が玄関に立っていた。

90kgはありそうな体格のよいおばちゃんと、40kgもなさそうな細長く折れそうな足をした華奢な同年代の女の子。

2人は、私を広い部屋に通すと、またあとでと言って部屋から出ていった。

あー、疲れたぁ〜

はじめての海外で、飛行機や、電車で長時間の移動、トラブルもあり(詳しいことはnoteタイトル「ただの大学生が海外で日本代表として日の丸を背負ったハナシ」に!ぜひそちらもよろしくお願いします。)、クタクタになっていた。

荷物を置いて休憩した。  

しかし、明日から語学学校に行かなければいけないので準備もある。

トントントン ノックの音。

「入るよ!」

さっきの2人が、紙とペンを持って部屋に入ってきた。

まず、学校に行くのにバスの定期カードを購入するため、今からバスセンターまでいくのがいいということ、また、学校までの行き方を地図で説明してくれた。

いまいち場所がわからなかったので、お願いすると、バスセンターまで2人がついてきてくれた。

ありがたい…

無事、定期カードを買うことができた。

家に帰ると、この2人も語学学校に通うホームステイメイトだと、分かった。

体格のいい方は、イタリア人。
華奢なほうは、スペイン人だった。

優しい人達で良かった…と、思った。

私は次の日から、彼女達と3人で学校に通うことになった。

イタリア人とスペイン人は母国語の発音や言葉が似ているらしく、2人は英語を使わず自分たちの国の言葉で喋っていた。

私は、イタリア語やスペイン語がほとんど分からず、会話に入れずにいた。

彼女達の英語は、イタリアやスペインなまりが強く聞きとりづらかった。

私があまり話に入れないので、少し私をバカにしたような態度が見えてきた。

私は、人を見下すような人たちとは付き合わないようにしている。

彼女たちの口から、他の人の悪口などが聞こえるようになり、やはり少し距離をとろうと思っていた。

急に、彼女たちから今週末一緒にピクニックに行こうと言われた。

少し見下すような態度があったのにおかしいなと思っていたが、せっかく誘ってくれたので悪いなと思い 、OK して家からの出発時間を聞いた。(でも、断るべきだった)

朝早く出発時間の1時間前に起きるタイマーをセットしていたが、私が起きた頃に家の中が慌ただしく、彼女たちの声がし始めた。

「あれ?まだ出発の1時間前なのに…」と思っていた。

すると、彼女たちは2人だけで玄関の外で靴紐を結び、出発した。

こんな陰湿なやり方をするので、今後彼女達と付き合うつもりもなければ、もともと1人が好きなのでちょうど良いと思っていた..

夕方2人で帰宅したが、どうして2人だけで出かけたのか説明がなかった。

私のホームステイ先のお父さんとお母さんは、いつも子供たちが寝静まった夜10時頃から、2人で自宅のカウンターの席に座り、ワインなどを飲みながら話をしている。

「あーなんかいいなぁ…」といつも思っていた。

子供が生まれても2人の時間をしっかりと取り、ゆっくりと語り合う時間をとっている夫婦って素敵だなぁと思っていた。

すると、ある日2人が飲んでいるところに手招きされて呼ばれた。

何か用でもあるのかなと思って近づいていくと、お父さんと、お母さんがこう言った。

「あの子達と距離を置いた方がいい。

私たちもなんとなくは感じていたがあまりよくないよね。
ああいう人達とは付き合わない方がいい。

私たちは知ってる。○○(私の名前)は正しい。

彼女たちは、間違ってるんだ。

あなたの良さは、私達が分かってる。

大丈夫!私達は、あなたの味方よ。」

私は、あまり人間関係で日本で悩んだことがなかった。

お父さんお母さんみたいに、自分の思っていることを相手にはっきりと伝えて、そして「あなたの味方だ」という言葉を相手に伝える人達ってすごく素敵だなと思った。

落ち込んでいた気持ちが救われ、楽になった瞬間だった。

本当に、ホームステイ先のファミリーには感謝でいっぱいだ。

この経験は私には、とても衝撃だった。

それから、わたしは

困った人や悩んでいる人見つけた時

いつも言うようにしている。

「大丈夫、私はあなたの味方よ。」

サポート機能があると知って驚き😲 お願いするしかありません… ご縁がありますように…🧚🧚🧚🧚🧚🧚🧚