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【歴史概要1】ティムール帝国の話

①ティムール帝国は1370年~1507年まで存在した
中央アジア最大の帝国である。

②14世紀中旬、東西に分裂していたチャガタイ・ハン国が再統合して勢力を結集していた。チャガタイ・ハン国が内紛を起こすと、ティムールは1370年に単独政権の樹立を行った。ここからティムール帝国が始まる。

③ティムールの統治は家門・血統を重んじるモンゴルの伝統を継承した。征服地域を一族に分封し、「ヤサ(軍律)」を守り、クリルタイにより協議するなどモンゴル帝国の方法を参照とした。

④ティムール帝国は主に騎馬遊牧民の伝統・軍事力のみならずオアシスの定住民の経済力を重視し、都市の充実をはかっていった事にあった。遊牧民族+オアシス文化の基盤が強大な帝国を形成する原動力となった。

⑤ティムールは1404年に明の遠征に出発したが、翌年旅の途中、オトラルで亡くなった。

孫であるピール・ムハンマドが後継者に指名を受けた。しかし内紛によりティムール帝国は衰退していった。

⑥アブー・サイード(7代目)が亡くなるとサマルカンドとヘラートの2つに分かれた。政治的・経済的に衰退していった。中央アジアで台頭していたウズベク人であるシャイバーニによってサマルカンドは陥落する。そして1507年に帝国は滅亡した。

⑦ティムール帝国の最終君主であるバーブルは、1526年にパーニーパットの戦いでインドのロディー朝を打倒した。デリーにムガル帝国というモンゴルを意味する国を樹立した。

⑧サマルカンドはウズベキスタンの有名な観光地になっている。
青の都といわれシルクロード文化の交差点であった。ビビハニム・モスクやグルアミール廟などが有名な世界遺産である。

■参考文献 『滅亡から読み解く世界史』 関 眞興 実業之日本社

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