D7 なんとなく書いたドラゴンファンタジーの最終話
そこにいた全員が、数十人分の肉塊に目を奪われていた。
とても見るに堪えない光景だが、目をそらすことは出来なかった。
死体。ではなかった。あまりにも凄惨なその光景はそれらが元は生きていた人間だとは思えないほどのものだったからだ。
血の流れる音もなく死を拒絶しようとする断末魔も絶えた静寂の中で漂い始めた死臭だけがそれらがただの肉塊ではなく人の死体であることを主張し始めていた。
いつの間にかに爺さんが一振りの刀を手に佇んでいた。
いつもの陽気で剽軽な顔ではなく、心底疲れ切ったよう