【旅行記】2泊3日 南岩手をめぐる_(1)陸前高田は優しさで出来ている
9月の三連休、三陸海岸を北上する「南岩手」をメインに旅してきました!
岩手旅行は3回目ですが、初めての三陸。おもてなし岩手の旅行記。1日目は、陸前高田を中心に観光しました。
■6:32 東京駅発 新幹線は満席
三連休の初日、座席は完売!事前に買っておいて良かったです。基本的に東北新幹線は東海道新幹線とは違い、全席指定で自由席がありません。特に休日は完売することがザラなので、東北旅行には事前予約がマストですよ!
■8:44 盛岡駅 到着
盛岡駅前でレンタカーを借り、一路陸前高田へ向かいます。陸前高田までは112km。高速道路は1,100円くらいで、途中から自動車専用道路の無料区間になっていました。三陸海岸沿いはすべて無料区間です。
■取り組みがアツい!陸前高田観光協会
まずは観光案内所がある「まちの縁側」に立ち寄ります。「高田旅パス」と「建築めぐりスタンプラリー」をゲットしました。
陸前高田の観光について調べると、色んな観光の取り組みを、観光協会さんが一生懸命取り組んでいる様子がホームページからも伝わってきます。見た目もオシャレですし、発信も力を入れておられるようです。旅行するなら、観光協会の活動や取り組みが充実しているところに間違いなし!の鉄則。
まち一丸となって盛り上げている姿って、行ってみようと惹かれるものがありますよね。
旅行前にも、メールで観光について問い合わせたのですが、すぐに充実した回答でお返事をくださり感激!当日も明るくて優しいお姉さんと、You Tubeも担当するこばだいさんが対応してくださいました。お二方とも柔らかな物腰で、むちゃ優しい。
質問にも優しく的確に答えてくださり、プラスアルファの情報も。陸前高田の観光に対する姿勢が素晴らしい。アツいぜ!陸前高田観光協会!
■無料なのに特典が多すぎる高田旅パス
そんな陸前高田の観光推進策のひとつが「高田旅パス」。無料で貰えるお得なクーポンパスポートです。観光客が行くようなところは網羅されていて、何かしら特典を受けることができるので貰っておいて絶対に損はありません。
パスポートには奇跡の一本松がデザインされていて、旅の思い出になる一冊。無料のクオリティを超えてます。
そして、お得なのはクーポンだけではありません。一緒に貰えるのが「奇跡の一本松マスク」!かなりシッカリした生地の布マスクで質が高く、一本松があしらわれたデザインがすごく素敵です。
さらにさらに!施設でもらえるスタンプの数によって特産品が当たる抽選にも応募ができちゃう。
(・・・小声)これ、、、多分かなり当たる可能性高いです。
別の観光地で、同じようなキャンペーンに応募したことがあるのですが当たった経験あり。応募するにはちょっと手がかかるため、圧倒的に応募者が少ないので高確率みたいですね。
ちなみに私はスタンプをもらうのをことごとく忘れました😮💨
■建築めぐりスタンプラリー
観光の1番の目的は「りくぜんたかた建築めぐりスタンプラリー」。陸前高田には、高田松原津波復興祈念公園を手掛けた内藤廣や、伊東豊雄といった世界に誇る超有名な建築家による建築物が次々と建てられています。
観光案内所のある「まちの縁側」も隈研吾氏による設計。また、陸前高田は伝統的な気仙大工発祥の地でもあり、市内の建築めぐりを観光のひとつとしてプッシュしているんですね。
ほんで、またこのスタンプラリーのセットがめっちゃオシャレっっ!!😆
1セット800円。フォトブックとマップ、気仙杉を使ったスタンプ台紙が入っています。このデザイン性で800円は安いでしょ、!
現在、建築めぐりとして紹介されている建物の他にも、秋にオープンする「みんなの家」や「陸前高田市博物館」などあり、今後増えていくそう。益々注目です。
■広田湾の牡蠣と幻のイシカゲ貝を食す
ランチは陸前高田の海鮮が頂ける「旬味旬菜 鮨まつ田」さんにて。仙台で腕をふるっていた大将が、2020年にUターンして開業された寿司店です。清潔なお店でとっても快適。
ベテランのお姉さんが注文を聞きに来てくれます。なんだろなー、声掛けがまず優しい。陸前高田、今のところ全員優しい。
旬じゃないかも、と諦めていた「生牡蠣」と「イシカゲ貝」の握りがあるとのこと!ぃやったー!🙌
握り 山吹、海鮮丼、生牡蠣2個、イシカゲ貝の握り+高田旅パスのクーポン(アジの握り)をオーダーしました。
サラダや茶碗蒸し、お吸い物を食べて待ちます。吸い物はタイ(かなぁ?)のアラ。すごく優しくて、ガッツリなアラが入っているようには思えない。シンプルで美味しい、優しい味。二日酔いのときに良さそう!サラダも美味いし、茶碗蒸しも美味いし、大将の腕が光ってます。
メインのお寿司と海鮮丼が登場!盛り付けの見た目も美しくて、特に海鮮丼の華やかさには気分が上がりました!「たかたのうまいもんつかって〼」の旗がまたイイですね〜!
そして待望の牡蠣!陸前高田の広田湾で養殖している牡蠣は、豊洲で最高値を付ける高級牡蠣なのだそうです。身がぷっくりしていて瑞々しい!食べてみると優しい味わいが口に広がります!
陸前高田は牡蠣まで優しいんかよ!
もう1品は、熱望していたイシカゲ貝。イシカゲ貝は、唯一広田湾で養殖されている貝で、料亭や高級寿司店にしか流通していないのだとか。聞いたことのない貝だったので、もしも食べられれば!と期待していた念願の食材です。
サイズはシャリを覆い隠すくらい大きめの身。ツルツルぷりぷりした食感で、食べごたえがあります。味はクセはないのに「あなた本当に貝ですね〜!」って言いたくなる貝らしい貝。一粒で貝の味をじっくり堪能できました。特に夫は美味しいととても気に入ってたみたいです。行かなきゃ食べれないものって旅行の最大の醍醐味ですよね!食べれて嬉しかったなぁ。
■震災遺構と高田松原津波復興祈念公園
やはり訪れなければならないのが震災遺構。
震災で犠牲になられた方への追悼と震災の記憶を伝承する陸前高田の中心的な施設が高田松原津波復興祈念公園です。みなさんもご存知の「奇跡の一本松」は公園内にモニュメントとして残されています。また、祈念、伝承の施設であるとともに新しい道の駅も併設しているので、多くのお客さんで賑わっていました。
祈念公園は内藤廣氏の設計で、スタンプラリーの1つとなっています。内藤廣氏は木材を使用した建築で有名な建築家。たとえば木の温もりが美しい「旭川駅」も内藤廣氏の設計です。
天井などに木材が使われ内藤廣さんらしい設計が随所に感じられます。とても美しい。やっぱり内藤廣建築素敵です。
静かである追悼施設と、にぎわう道の駅が共存する珍しい施設。相反するような2つを両立させるって、素人目ですら非常に難しいように思えますが、見事に両立した建築になっていて素晴らしい施設でした。
■津波伝承館のガイダンスシアター
震災についてどれくらいどのように学ぶべきかは色々なご意見があると思います。私達は正直なところしっかり見るのは不安だったので、控えめなスタンスで見学させて頂きました。その割に夫が伝承館のシアターに呼び込むので内心びっくりしたんですけど。
ガイダンスシアターの映像は12分。すごく不安だったんですが、見て良かったです。
映像はあらゆる方への配慮をしつつも、非常に分かりやすく津波のメカニズムと震災の被害について冷静に伝えてくれる良いガイダンスでした。これだけの自然現象が起きる地形には特徴があること。そこには繰り返されてきた歴史があり、普段から対策や避難の習慣づけがなされていること。見る側も正しく冷静に知ることができたように感じました。
私と同じようにどうしようかなと迷う方もたくさんおられると思いますが(言葉難しいんですけど)オススメしたいです。
■超オススメ!気仙大工左官伝承館
最後に訪れたのは、陸前高田市の東端にある「気仙大工左官伝承館」。気仙大工とは、気仙地区の大工の総称です。高い技術を誇る集団、その発祥の地が陸前高田なのだそうです。
この施設が素晴らしかった!雨で天気が悪くても素晴らしかった!マッジオススメです!😲
他のお客さんはゼロだったので、スタッフの方が付きっきりで案内してくださいました。明るく元気なハツラツとした素敵なお姉さんで、まぁーた優しいもの。陸前高田は。こうだもの。🤷
こうした伝統的な家屋展示は、たいてい移築されたものであることが多いですが、この家屋は30年前に新築したというのが特徴的。現役の技術ということですね。いたるところに気仙大工のこだわりと技術が散りばめられていました。
土間には囲炉裏。毎日火を熾しているそうで情緒と薫りが漂います。
土間の奥の襖を開けると、明るく広々とした畳敷きの大広間が!想像だにしていなかった美しい広間に、二人共びっくり!!😲😲
なんなんだこの素敵な空間は!うーわ、泊まりたぁ〜っ!!😫テンション上がりまくりです。
上を見上げれば、装飾がカッコ良すぎる欄間。細かい技術も凄い!障子も目が細かくて美しい。
次のパフォーマンスに移ったお姉さん。縁側の障子をすべて開放してくれました。
うわぁー!めちゃめちゃ気持ちが良い!😲
これぞ日本家屋!!縁側最高!
こちらの縁側、天気が良ければ海も望める絶景だそうですが、天気が悪くても十分に気持ちが良くて清々しい気分になりました。本当に惚れ惚れする見事な日本家屋です。
実は、もし時間が厳しければ、気仙大工左官伝承館はスキップしようと思っていました。そんな私を叱りたい。
絶対に来るべき陸前高田のマスト観光スポット。陸前高田に行かれる方は是非とも訪れてみてください!
■陸前高田は優しさで出来ている
夫とずーっと言っていたのが、この町はとにかくみんな優しいということ。出会う人だけでなく食材や物までもそれを作る人の優しさが滲み出ていると感じました。陸前高田は「優しさで出来ている」
岩手観光のガイドブックにはほとんど出てきません。全国的には震災の被害が大きかった町というイメージ止まりなのが実情だと思います。
建築めぐりというキッカケが陸前高田の魅力をたくさん教えてくれました。
海や山の自然はもちろん、特産も多いし、伝統もあって、新しい取り組みも活発なとても素敵な町。
復興はまだまだ道半ば、これからの発展にますます期待したいです。
このあとは釜石へ移動。旅行記(2)へ続く!
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