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スペインの暮らしと言葉から考える

こんにちは、Yukoです。私は一つの場所でじっとするのが苦手で、これまで5大陸30カ国に渡航し、海外ではイギリス・アメリカ・スペインで生活をしました。スペイン生活は1年弱ですが、私はスペインが一番好きです。

なぜかって?気候が良い。ご飯が美味しい。そして何より人が親切です
拙いスペイン語で話しても、忙しい面倒だと突き放さず、こういう意味か、ああいう意味かと、根気よく付き合ってくれます。スペイン語を勉強中とはいえこちらの語学力の問題なのに、「スペイン語しか喋れなくてごめんね」なんて言われることも多々あります。
外国人が困っていたら親切にするのは当然じゃない?と思う方もいるかもしれませんが・・・これまでの自分の経験上、とてもレアです


「異なる土地を訪れるときは、その土地の言語を喋ることが、その土地に住む方々へのリスペクトを示す方法の一つだ」と仰った方がいます。
基本的に私もその通りと思います。英語がグローバル言語と言われれば、確かにそんな気もしますが、英語だけを喋られれば良いのか?というと、たぶんそうではありません

ただ、複数の言語を学ぶのは難しいし、かく言う私も、相手が英語を話せることを期待して、困った時は英語に頼ってしまいます。
しかし、これまでに訪れた非英語圏では、外国人観光客が多い観光地でも、その土地の言語ではなく英語で話すと嫌な顔をされる場合もありました。
そして、自分が生活してきた英語圏の国では、英語が十分に話せないとそもそも相手にされないこともありました。英語ネイティヴスピーカーと机を並べて学業や仕事をする場合は、特に。

もちろんスペインでも、「スペインにいるのだからスペイン語で話しなさい」と言う方はいます。スペイン語は、世界の話者数TOP3に入るので、言ってみればグローバル言語の一つですしね。
加えて、私の住むカタルーニャ地方はスペインからの独立心が強く、スペイン語で話しかけてもカタルーニャ語で訂正されることもしばしば。

ですが、その土地の言語が話せない相手に対して、全体的にあたたかいのです。陽気かというとみんながそうではなく、シャイだったり、仏頂面の方ももちろんいますが、下町っぽい兄貴肌、姉御肌というか、世話好きの方が多いようです。

逆にスペインで困っていることは・・・スリの桁違いの多さ、街や建物内の虫の多さ、役所手続きのいい加減さ、とかでしょうか。また、時間の流れがゆっくりで、オペレーションが必ずしも効率的ではないので、シリコンバレーや日本のスピード感覚でテキパキと仕事をするには、ストレスを感じるかもしれません。スペイン人の友人は、「machismo(男性優位的)、paternalism(父権主義的)の文化だ」というので、長く住むとそういう点もより見えてくるのかも。

余談ですが、カタルーニャ地方の伝統的なカタツムリ料理は、見た目がでんでん虫そのものなので正直まだ慣れません。

土地によって、人が違う、言語が違う、考え方が違い、ライフスタイルも違う。何が良いか?何が進んだあり方か?というのは非常に難しく、全ての要素は繋がってるので、一概にこうとも言えません。
まずは一歩踏み入れて、違いを噛みしめていくと、ビジネス教本に出てくるような「グローバルスタンダード」なんて一言では測れない、世界の奥深さと多様性の魅力に気づける気がします。

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