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起業家でありトレンダーズ社員であり、二足の草鞋を履いた私がここで働く理由。

「ガクチカ」で落ちた

「うわっ!落ちた。」
見て見ぬふりをするように、あわててスマホのホームボタンを押す。

やっぱり、起業したことを話したから面接で落ちたのかな。
自分で事業をやっているという話をしたら、
明らかに面接官の顔が曇ったもんなあ。

後から聞いた話だけれど、その会社は、副業禁止のようだった。
そして、会社に忠誠を尽くすことが、是とされる文化だった。

わたしはそんな、「会社だけ~!」みたいな人生、無理だ・・・と思った。
学校と家の往復みたいな、高校生みたいな生活に戻るってこと?
大学の時みたいに、会社という枠組みを超えて、
もっともっといろんな世界を見たいのに・・・。

複雑な気持ちになった。
「ガクチカ」と呼ばれる、就活生にとっては
大問1の(1)に出てくるような超基本問題。

そこで、私が最も話したくて、ぜひ面接官に知ってほしい、
私が学生時代に最も力を入れた「起業」という切り札が、
使いづらい、場合によっては使えない、ということが判明したから。

なんともやりにくい世の中だと思った。
大学時代に、とにかくやりたいことに必死だった結果、
就活と卒論と並行して、起業という選択をしただけなのに。
それが逆に、就活の足かせになるなんて・・・。

起業の背景

そもそも起業に至ったのは、
大学時代の友人とやりたいことや思いが一致して、
事業化したことがきっかけだった。

高校生向けのキャリア教育プログラムを提供するために、
一般社団法人をつくり、
「学力や偏差値を超えた、価値ある世界に出会うきっかけを作りたい」
という思いで、事業を進めていた。
実際のプログラムはこんな感じです。
(自分ではめちゃくちゃいいコンセプトだと思ってます。笑)
http://colloret.com/pu/project-unlimited-2020-%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b/

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全然大きな会社ではないし、
特に今年は、
コロナウイルスの影響でオフラインイベントの開催が難しくなったけれど、
自分の手で、手触り感を持って作り上げることが本当に楽しいし、
オンラインでのイベントを今も、
副業でこそこそとできることを続けていて、
シンプルに、まさに、自分のやりたいことなんだと思う。

高校時代の進路選択や大学選びって、
日本人なら多くがぶつかる悩みだし、
そこでぶつかっている人に対して、自分の力で少しでも笑顔にして、
数か月後、数年後に、「あの時はありがとうございました!」って
また会いに来てくれる未来があるかもしれないことを思うと、
なんだか、いてもたってもいられなくなる。

そんな世界を一緒につくろうと誘ってくれる友人がそばにいたら、
断る理由がなかった。

これから就活して、社会に出るタイミングだったけれど、
それと並行して、事業化の準備を進め、
卒論のテーマも、そのままこの事業内容に設定した。

「会社」で働く意味って何だろう

それくらいに、当時の私にとってそれは、「本当にやりたいこと」だった。
だからなおさら、就活をしながら、
「会社で」働く意味について、めちゃくちゃ考えた。

究極的には、「やりたいこと」って、
どこかの組織に属すのではなく、
自分でゼロイチで作りあげることでしか実現できないんじゃないかな、
と思っていたから。

となると、会社で働く場合、
「やりたいこと」なんて、若い頃は特に、
全然できないんじゃないかな、と気づいてしまったから


そんな時に、イソップ寓話の「3人のレンガ職人」の話に出会った。
インターネットにも上がっていて、
就活生なら聞いたことある有名な話かなと思うので、概要だけ。

ある町外れの一本道で、3人のレンガ職人が仕事をしていた。
世界中をまわっている旅人が、
3人それぞれに「何をしているんですか?」と聞いた。
すると、最初のレンガ職人は
「見ればわかるだろう。一日中レンガ積みだよ。」と答えた。
2人目のレンガ職人は「大きな壁を作っているんだ。これが俺の仕事でね。この仕事のおかげで家族を養っているんだ。」と答えた。
そして3人目のレンガ職人は、「俺たちは歴史に残る偉大な大聖堂を作っているんだ!ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだ、素晴らしいだろう!」と答えた。
参照:https://www.total-engagement.jp/808/

3人目のレンガ職人の仕事は、志のための仕事であり、
仕事が仕事以上の社会的意味や、自分の人生における意義を持っている。
2人目は、仕事自体が目的化する仕事である一方、
お金を稼ぐ手段としてもとらえている。
1人目は、労働のための仕事であり、仕事が作業化している。

この順序で書かれると、
あたかも3人目のレンガ職人を目指さなければならないかのような、
自分のやりたいことで、社会的意義のあることができる会社を見つけて、
そこで働くことが正解だ!と言われているかのような印象を受ける。

でも私には、それは会社である必要はないように感じられた。

会社では2人目のように、むしろ仕事自体が目的化し、
そこでスキルを高めてキャリアアップを志向したほうが、
最初は自分の志・やりたいこととは無縁できついかもしれないけど、
仕事に取り組んでいるうちに、自分の視野が強制的に広がるんじゃないか。
そしたら、まだ見ぬ世界で、まだ知らない自分に出会えるんじゃないか。
そんな生き方もあっていいんじゃないか。

そう気づいた瞬間、就活の軸は、
長期的に見たら隆盛していくであろう、
インターネットやSNSなどの新興業界で、
伸びている会社かどうかをロジックで判断し、
この人たちとなら一緒に働きたい!とワクワクできるかどうかを、
パッションで感じようと思った。

トレンダーズ最終面接の衝撃

そんな紆余曲折を経て出会ったのが、トレンダーズだった。

何を隠そう、トレンダーズはロジックでもパッションでも、
「ここだ!」と思えたから入社を決めた。
そして、その最大のポイントは、
自分のこの思いや生き方を、喜んで応援してくれたことだった。

起業の話をしたら落ちる会社もある一方で、
トレンダーズでは、起業の話をしたら、
担当の面接官の方が、ほかのどの会社よりも、
心底喜んで、面白がって、応援してくれた。

そして、最終面接のとき。
面接官である当時の社長が、
私がやっている事業内容について質問や
自分だったらこういう手を打つとアドバイスをくださり、
さらに、会計やお金の勉強もしておくといいとまで助言をくださった。
※ちなみに、この時のアドバイスがあって、
 就活後、すぐに簿記2級を取った。笑

ここまで、個人の思いに寄り添って、
その生き方をも応援してくれる会社があるんだと、本当に感銘を受けた。

一人の人間として認めてくれる会社

なぜ、起業したのに、トレンダーズという会社で働くことに決めたのか。

それは、1つには、
会社で働くという、いわば強制的な世界の拡張によって、
長期的には自分のキャリアにとってプラスになると判断したから。
もう1つには、
自分の生き方や思いを話して、それを受け入れ応援してくれた人たちと、
一緒に働きたい!とワクワクしたから。

就活に必死だった、大学4年生の春。
でも、22年間生きてきて、自分が見えている世界なんて、
まだまだ小さいし、その中で、
自分のやりたいことを1つになんて決められない。
もっともっと広い世界を見たいし、
自分が今好きで続けていることを、
働く場所を1つに決めなきゃいけないことを理由に、
捨てることなんてできない。

わたしはそんな思いだった。

そんな私に対してもトレンダーズは、
見つけて、受け入れ、育てて、料理し、はばたかせる。
そんな関わり方をしてくれる会社だった。
だから、「ここだ!」と思った。

もしかしたら私は単に、二兎を追って二兎を得ることを目指す。
そんな欲張りウーマンなだけなのかもしれないけれど。笑

柳原 彩


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