XR・メタバース企業へ就職したい学生へ
はじめに
初めましてtoutou(とうとう)です。この記事は、XR・メタバース企業の学生向けの情報が少ない中、私がVR・メタバース企業に絞って就活したときに得られたノウハウ的なものを学生視点で質問に回答する形式で書き記したものです。
採用視点だとXR業界で働きたいあなたへ、XR業界で働きたいあなたへ -2-の記事が非常に参考になります。
以下のスプレッドシートは新卒・インターン・アルバイト等を募集しているXR・メタバース企業を羅列したものです。(個人的に気になった企業を羅列しているので、調査漏れや時期的に募集していない、分野境界が曖昧なものですがご容赦ください)
興味のある学生は上のようなXR・メタバース企業に応募するとよいかもしれません。
学生ではなくXR転職とかが気になっている方は、Mogura VR job、Match XRs、XRおしごとナビなどのサービスやコミュニティを覗いてみると良さそうです。
注意事項
個人的な主観で書いている部分が大半なので、内容の正確さは保障できません。人生で大事なファーストキャリアの選択に責任は持てません。こういうこと調べている・考えている人がいるんだぐらいのノリで読んでもらえると大変助かります。
私はだれ
VRChatで2020年2月くらいから遊んでいます
23卒情報系の大学院生でVRの研究をしています
日本バーチャルリアリティ学会 上級VR技術者です
VR・メタバースな企業2社でインターン・アルバイト経験があります
VR・メタバースな企業と15社ぐらいカジュアル面談したりオフィス訪問したりしました。
来春からVR・メタバースな企業でエンジニア職として働く予定です
技術好き学生活躍コミュニティであるIwaken Lab. に所属しています
記事を書いたきっかけ
XR学生コミュニティやVRChatでXR・メタバース就職したいけど難しそうという話をよく耳にします
VRChatにはアルバイトやインターンで活躍する学生エンジニアやクリエイター、素晴らしいトーク力やホスピタリティを持つ人などさまざまな才能を持つ人たちがたくさんいます。こんな人たちと仕事の面からもXR業界盛り上げていったら何かを起こせるんじゃないかと感じたからです。
この記事で伝えたいこと
XR・メタバース企業で働くイメージを少しだけクリアにすること
XR業界に就職するメリット
XR・メタバース企業の新卒・インターン・アルバイトは意外と存在すること
新卒・インターン・アルバイトで採用されるために必要なこと
エンジニア就職の場合、Unityだけではなく、サーバーサイド、インフラ、Web、iOS、Android等の職があること
XRの仕事がしたいというとUnityエンジニアのイメージが強めだが、実際はそれ以外の仕事の方が多い(あたりまえだけどあまり意識されていない気がします)
以下、よく聞く疑問や不安に答える形式で進めていきます。
XR系で就職したいが新卒採用がなくないですか➡実はあります!
調べました…!
以下は新卒・インターン・アルバイト等を募集しているXR・メタバース企業を羅列したスプレッドシートです。参考になれば幸いです。(個人的に気になった企業を中心に羅列しているので、調査漏れや時期的に募集していない、分野境界が曖昧なものですがご容赦ください)
基準は企業の採用ページに、アバター、VR、AR、XR、CG、HCI、メタバース、デジタルツインに類する文言が入っていることにしているんですが、結構ガバガバです。だれか国内XR・メタバース業界MAP作って欲しい….
今後、このスプレッドシートに需要がありそうなら、XR版魔法のスプレッドシート的に運用していきたいなと思っております。ご意見質問等ございましたらtoutouまでご連絡ください。
XR系企業で就職するといっても具体的なイメージが湧かない
XR系企業といっても色々あります。SNS、ゲーム、バーチャルライブ、CG、アバター、トレーニング、データ分析、HCI研究、ハードウェア、toB向けソリューションの提供、コンサルティング等々です。
XR関連技術一本で頑張っている企業もあれば、数ある事業の一つとしてXR事業やXR研究をすすめている大手企業もあります。
VR系企業の職種的には、エンジニア、クリエイター、プランナー、営業、採用等々、一般的なIT企業とほとんど変わりがないんじゃないかと思います。
ソフトウェアエンジニアとしてVR系企業に就職するとなると、 常にHMDを被って開発するとイメージしがちですが、それは少数派で、サーバーサイド、インフラ、Web、iOS、Android、Unity等の仕事がもちろんあります。クライアント(Unity、Unreal、WebXR)エンジニアでもUI・UX以外の部分は一般的なゲーム開発と近いような印象です(諸説あり)。
XR企業に就職するメリットってなんですか
特に、XR企業興味あるんだけど、Unityエンジニアやクリエイター的な事をやりたいorできるわけではないんだよなって人に伝えたいのですが、以下のような開発以外で社内の環境や雰囲気が福利厚生になるはずです。
XR・メタバースの未来を語る事ができる人が身近にいる
かわいいアバターが近くにいる
自分たちがAR/VR業界盛り上げていくぞみたいな気持ちになれる
AR/VRが盛り上がっている今しかできない経験があるはず
AR/VRの時代の波に乗りたい・作っていきたい
VRChatなどがやばくなったときの移住先を増やすことに貢献できるかもしれない
本業がVRChatなどの趣味に活きてくる!
新卒でXR・メタバース企業に就職したい!
学生の間にXR・メタバース企業や業界的に隣接する企業(SNS、ゲーム、ライブ、3DCG、機械学習、ネットワーク、建築などなど)にインターンやアルバイトに参加し経験を積みましょう!そのままインターン先で新卒就職したり、他の新卒枠のある企業に応募したりするのがおすすめです。
ただし、行きたいXR・メタバース企業に新卒枠がない場合があります。このような企業ではインターン経由でのみで新卒採用することが多いので早めに応募することをお勧めします。
さらに、学生の間に十分な経験を積んでいるひとであれば、新卒枠以外のポジションも検討してもよいと思います。中途枠でも必須応募条件を満たしていたり、オープンポジションや第二新卒枠に応募してみると意外と面談・面接に漕ぎつけます。この時、新卒としての教育コストが少ないよ的なことだったり運用サービスのチーム開発経験だったりカルチャーマッチしてそうだよみたいなことを上手く伝えられると採用されやすいかもです。
また、未経験でも歓迎しているXR・メタバース企業があります。そちらへの応募も選択肢の一つとして考慮してみてもよいかもしれません。
以下のツイートも非常に参考になります
XR・メタバース企業にインターン・アルバイトで働きたい!
今まで作ってきたものや学校の授業でやってきたこと、LT登壇やイベントの運営経験などをGoogleスライド等を利用してポートフォリオとしてまとめてみましょう。XR界隈の人のTwitterプロフィールにポートフォリオが載っていることが多いのでそれを参考にしてみてもよいかもしれません。
また、行きたいXR・メタバース企業にインターン・アルバイト枠がない場合がありますが、METANAVIなどのメタバース転職者向けのイベントに出ている企業はDMとかMeetyなどを通して面談できる可能性が比較的高いと思います。
なにつくったらいいか分からない!
個人的なおすすめは、TwitterなどでXR業界の流行を収集し、新しい技術がでてきたら、それを使って何かをつくる・真似をしてみることです。
最近だとStable Diffusionが流行ってるからそれとXRを掛け合わせてみたりみたいなことできそうです。これまでだと、GeoapatialAPI、フォトグラメトリ、NeRF、UnityのWriteDefaults問題、PhotonFusion、HTTP/3・QUIC、URP、OpenXR、パリピ孔明のモーション配布、PLATEAU、Questのパススルー機能、VRChatのAvatar3.0などなど色々あった気がします。
作ったものがある程度形になった場合は、Twitterやアプリストア、Booth等に投稿したり、技術記事を書いたり、LT登壇に繋げたりするといいかもしれません。形にならなくても試行錯誤の記録を残したり、調査記事として投稿したりするのがよいと思います。
他にもGREE VR Studio LaboratoryのTips&FAQもその通りだと感じています。
あとはXR系学生コミュニティやサークルに所属してみるのもよさそうです。UT-Virtual、Iwaken Lab.、SCLがあります。
エンジニアやクリエイターじゃないんだがどうすればいい?
普段考えているメタバース的な事を文章やスライドに落とし込んでnoteやHatenaブログなどで公開したり、イベント主催してみたり、コミュニティ運営してみたり、LT登壇したりしてみると良いと思います。
LT登壇に関して、xRAMやVRCLTのテーブルとかみてみると技術分野以外の内容も多く面白いです。
例えば、xRAM#81のLTでは、Metaversal Networking Service(MNS)の概念をプレゼンした建築学生の方がいまして、そのプレゼンスライド(p13)にMidjourneyで生成した絵を使っていていいなぁと思いました。
記事公開だったり、イベント主催したり、コミュニティ参加者数だったり、LT登壇するときには、PV数とか参加者数とか記録しておくと実績として分かりやすいです。ただ、就活の実績のために何かをするというよりかは、自分の心にある楽しいと思っている事を形づくるための後押しとして就活的なモチベーションを利用するといいんじゃないでしょうか。
XR好きだけどどんな仕事をしたいのかよくわからん
XRの好きと思える部分を考えるといい気がします。自身のXRの好きな部分を突き詰めていくと企業とのカルチャーマッチが測りやすくなると思います。
ゲームの没入感、ライブ、アバターのかわいさ、創作性、アバター同士のインタラクション、コミュニケーションとか好きになれそうな要素は色々ありますよね。
エンジニアの場合、それを支える技術者になりたいと思うのは自然な感じがします。その要素を支える技術を調べていくといいんじゃないでしょうか。
また、調べるときにおすすめなのが、行きたいVR系企業の募集要項を確認したり、その企業の技術ブログを読んだりすることです。
XR企業の企業ページや募集要項みたけど新卒で入社するにはなんとなく違和感がある
その違和感は正しいかもしれません。その企業にお話を聞きに行き違和感の正体を見つけましょう。違和感が無視できないほどのものなら、XR事業を進めている大企業の新卒を目指し、その中でXRに携わるチャンスを伺いつつ、経験を積みましょう。どこかのタイミングでXR業界に転職するのもありだと思います。
XR・メタバース関連の大手企業はどうなの?
正直良くわかりません。インターンとか会社説明会で質問してみるのがいいんじゃないでしょうか。個人的に色々とお話を伺ったところ、新卒配属や社内転属に運要素が絡むというは話はよく聞きます。また、社内でXR・メタバース技術について発信し続けているとその人を中心に部門が立ち上がったといった事例もあるそうです。研究開発であれば大学の研究テーマが近ければ確率が大きくなるという話もあります。
そのほかの就活?を紹介します
大学・大学院で研究をしっかり頑張ってトップ国際的会議へ論文投稿したり有名なOSSに貢献したりと、世界的規模で活躍してきた人は有名な外資企業でインターンやフルタイムのオファーを受けている印象があります。
学生のころからフリーランスで仕事を受け持っていた人でその後もフリーランスで活躍される方もいます
起業
感想とか
新卒XR・メタバース就職は難しそうだなと思っていたんですが、探せば募集している企業はありますし、新卒枠じゃなくても採ってくれる企業があるので、結局はたくさん調べて積極的にコンタクトをとりに行くのが大事なんだなと思いました。
面談や訪問、調査する中で、XR企業のビジョンやミッションを聞けたりXRの未来への考察が深まったりで一般的に想像される就活よりは楽しいものになりました。
今回書けなかった(文章として残すには少々リスクがある)話題、各社の雰囲気とか待遇面とかキャリア的なことが気になる方はで直接お尋ねください。
またどこかのタイミングで入社エントリを書けたらいいなと思っております。
最後に、このnoteを書くにあたって、色々な人に相談したり企業面談・訪問させて頂いたりしました。関わってくださった方々へ感謝いたします。
あとこちら、ご支援、お祝いいただけると喜びます。
wish.toutounode.com
参考リンク
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