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「2019夏のITエンジニアインターンの情報が集まる魔法のスプレッドシート」を作って分かったこと・感じたこと

こんにちは、ぷらす (@p1ass)です。

僕のTwitterを見ていた方は知っているかもしれませんが、「2019夏のITエンジニアインターンの情報が集まる魔法のスプレッドシート」(以下、魔法のスプレッドシート)を作っていました!

(今見るとこのツイート大分キモいですね)


このnoteでは、魔法のスプレッドシートを管理していく上で見えてきたことやスプレッドシートを管理するコツ、インターンの選考を受ける上で感じたことを紹介します。インターンの傾向や魔法のスプレッドシートを管理していく上での辛みなどを紹介できればと思います。

インターンを行っている企業の方にも役に立つ内容だと思うので是非ご覧ください。

魔法のスプレッドシートとは

まず初めに、魔法のスプレッドシートについて軽く紹介します。

魔法のスプレッドシートは観測する限り、2015年から存在するスプレッドシートで、毎年エンジニアインターンに関する情報が集まっているスプレッドシートです。

インターンの概要や時期、必要なスキルや報酬などが一覧になってまとまっており、エンジニア学生がインターンを探すのによく使われています。

マイナビやリクナビを使わないソフトウェアエンジニア界隈だからこそ、逆にこういったスプレッドシートが生まれたのかもしれないですね。

2019年度版は、今年の春に「今年の魔法のスプレッドシートないかな〜」と探していたのですが、前任の方がもう作らないという話だったので、自分が作成しました。


実際どのくらい見られているの?

Googleのスプレッドシートはアクティブユーザを表示してくれますが、基本的に常時30人以上は見ていました。誰かが宣伝ツイートをすると、アクティブユーザが100人近い数字に跳ね上がるときもありました。

比較は難しいですが、それなりの人数が見ているのではないでしょうか。


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魔法のスプレッドシートから見えてきたこと

ここからはインターンの傾向について、ふんわりと見えてきたものがあったので紹介していきます。


学生を囲い込みたい企業の選考時期がどんどん早くなっている

本選考の時期が早くなっているのと同様に、夏インターンの選考時期もどんどん早くなっています。夏インターンのほとんどは7月~10月ですが、その選考は早いと3月から始まっています。

3月はサポーターズの逆求人が始まるタイミングですし、これに合わせて情報を公開してくる企業も多いです。

これは、4月2日にスプレッドシートを公開したときに、最初から掲載されていた企業の一覧です。

- Cookpad
- DeNA
- mixi
- PFN
- VOYAGE
- Wantedly
(a→z)

自分が3月の逆求人に行った時はCookpad、DeNA、VOYAGE、Wantedlyがいたので、大体似通ってますね。
今挙げた企業の中には、3月の逆求人のタイミングで選考免除を出していた企業があるので、早期に学生を囲い込んで自社のインターンに参加してほしいと考えていたと思われます。

また、この中ではPFNが少し例外でした。PFN以外の企業は、選考開始が早いですが、選考締切までの余裕がありました。対して、PFNは選考開始も選考締切も早かった(4/18〆)です。

 締切が早すぎて、申し込もうと思ったタイミングでは締切が過ぎていた人もいたのではないでしょうか?


人事が魔法のスプレッドシートに書き込んでいる👀

基本的に魔法のスプレッドシートは誰でも書き込めるようになっているため、多くの人の書き込みによって内容が増えていきます。

僕は管理人として、変更されて通知が来ると内容をチェックしているのですが、その内容が企業の中のしか知り得ないものの時がありました。

例えば、Wantedlyの欄には、

※サマーインターンは定員となりました。

と書かれています。また、少し前には、

残り8枠程度です。

と書かれていました。

これらの情報は中の人しか知り得ない情報なので、人事が書き込んでいるのは確かです。

ここではWantedlyを例にあげましたが、他の企業も同じようなことをしていて、まだHPがオープンしていないのに情報が書き込まれることもありました。

有志で成り立っているスプレッドシートなので、「企業の人が書き込むのはどうなのか?」という意見もありますが、情報が集まることは良いことなので、基本的にはそのままにしています。

ただし、明らかな宣伝文句で、インターンのHPにも載ってないようなものに関しては、公平性を保つためにこちらで削除していました。


また、インターンの申込時のアンケートで、「どこでインターンを知りましたか?」という項目がたまにありますが、その選択肢に「魔法のスプレッドシート」があるエントリーフォームがいくつかありました。

魔法のスプレッドシートの認知度は高いんだなと改めて実感しました。


魔法のスプレッドシートのアクティブユーザが多いのは5月末~6月初旬

定量的にアクティブユーザの計測を行っていなかったので感覚的な話になってしまいますが、5月末~6月初旬は魔法のスプレッドシートを見ているユーザが多かったです。

この時期は一部インターンの締切と、後から出てきたインターンの告知が重なっていて、動きが活発だったのが要因だと考えています。

また、6月の中旬以降は選考に受かって、既に夏の予定が埋まった人が増えてくるので、見る人が減ってきます。この時期にインターンの情報を魔法のスプレッドシートに書き込んでも、多くの人に見てもらえなさそうと感じました。


SONARの使い勝手が悪すぎる

採用管理システムのSONARですが、マジで使い勝手が悪いです。
xxx.snar.jpというドメインのやつです。

SONARで管理しているインターンの詳細ページのURLは全てxxx.snar.jp/jobboard/detail.aspxになっています。そのため、魔法のスプレッドシートにリンクを貼っても、リダイレクトでトップページに戻されてしまい、一発で詳細ページにアクセスできません

内部的にはCookieを使って今いる詳細ページを管理しているっぽいですが、何も嬉しみが分からないし辛いのでどうにかしてほしいです。

また、これは完全に愚痴ですが、エントリシートを長々と書かせておいて、タイムアウトで書いた内容を全部消し去るのをどうにかしてほしいです。

例えば、リクルートはLocal Storageを使って、書いた内容を記録してリロードしても大丈夫なようになってましたし、SONARも何かしらの対策をしてほしいです。


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魔法のスプレッドシートを管理するコツ

ここからは誰でも編集可能な魔法のスプレッドシートを管理していく上でのTipsを紹介してきます。今後、こういう活動をする方に役に立てば幸いです。


スプレッドシートを荒らされてもめげない

多くのユーザが見ているので仕方のないことですが、毎日荒らされます

とは言っても、悪意のあるものではなく、間違ってセルを上書きしてしまったり、削除してしまったりといったものが多いです。

情報がおかしくなっているセルを見つけたら、その都度、変更履歴から情報を引っ張ってきましょう。幸いにも、Google スプレッドシートはバージョン管理を自動でやってくれるので、データが消えるということはないです。


変更通知をメールで受け取る

上で書いたとおりすぐ荒らされるので、気づいたタイミングですぐ復旧しないと、後々面倒くさくなります。

そこで、変更通知をメールで受け取って、すぐに確認できるようにしましょう。


編集するつもりがない人には観覧専用ページを見てもらうようにする

スプレッドシートの編集画面で内容を見ることもできますが、Google スプレッドシートのウェブに公開機能を使うことで、観覧専用のページを作成することができます。

間違って編集してしまう危険が減るので、なるべくこっちで見てもらうようにしましょう。

また、今年は有志でWebUIを作ってくれる人がいました。

きれいなUIなので、一覧性を求めてない人にはこっちが便利かもしれないですね。


適度に内容を要約して掲載しよう

魔法のスプレッドシートのカラムの一つに「内容」という項目があり、インターンの概要説明が書かれています。

基本的には、HPの情報をそのままコピペするのですが、企業によってボリュームがマチマチです。

多すぎるところは"良い感じ"に要約して掲載しましょう。


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インターンの選考を受ける上で感じたこと

ここでは、個人的にインターンの選考を受ける上で感じたことをいくつか書いておきます。魔法のスプレッドシートとあまり関係のないものがありますが気にしないでください。


コーディングテストの有無は企業の色が出ている?

ソフトウェアエンジニアのインターンでは、選考としてコーディングテストが課される場合があります。自社で問題を用意するところもあれば、trackを使ったり、海外のHackersRankを使うところもあります。

魔法のスプレッドシートに載ってる企業では、コーディングテストをやってない企業の方が少し多いと思います。

競プロ系のコーディングテストを行っている企業は、中途の募集要項でもコンピュータサイエンスの知識を求めているところが多いです。特に大規模な企業ほどこの傾向が表れていると感じました。

簡単なAPIの実装やFizzBuzzのような問題は、ただ単にスクリーニングをしているだけっぽいですね。

対して、コーディングテストがない企業は、これまで作ったWebサービスなどの成果物やコミュニケーション能力を重視しているように感じました。

コーディングテストがあるかどうかで、(肌感では)インターンに参加する学生の性格や技術スタックがかなり変わるので、導入するかどうかは慎重に考えたほうが良いと感じました。


コーディングテストの問題が被っている

これは完全に魔法のスプレッドシートと関係ないですが、インターンの選考の問題が被っている企業がいくつかあります

特にtrackは使っている企業が多いので被りがちです。問題が被ってしまうと、一度解いたことがある人が有利になってしまうので、どうにかして不公平をなくしたいですね。


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最後に

魔法のスプレッドシートを作ったツイートがすごい反響があり、正直驚きました。

Meetupなどで、「Twitterはぷらすって名前でやってます。」と言うと、「スプレッドシートの人ですか!?」という反応を毎回されるので、それだけ多くの人に見てもらえたんだなと実感しました。本当に作ってよかったです。

最後になりますが、今年の魔法のスプレッドシートの記入にご協力頂いた皆さん本当にありがとうございました🙇


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