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コラムなど

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自由律俳句や現代詩、雑感など
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2016年6月の記事一覧

好きな作家③西村寿行

政財界の大物などのインタビュー記事があるじゃないですか。だいたい「好きな作家は?」「愛読書は?」なんて質問項目もあります。歴史小説や社会派サスペンス、古典、思想書が多いですよね。生き方や哲学を語るうえで、分かりやすいというか便利なんでしょう。

そんな中、思うことがあるんですよ。「好きな作家・西村寿行、作品・鯱シリーズ」なんて答えてくれる人がいれば、もう尊敬ですよ。一生ついて行きます(かもしれない

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好きな作家②藤枝静男

ツイッター上で自分の自由律俳句について「でたらめ宣言」なるものをしたことがあります。これは藤枝静男が対談の中での発言「でたらめにも、なんらかの意味がある」(←うろ覚えですが)に、とても納得したからです。感銘といってもいいほどです。

自分は一時期、私小説をよく読んでいました。疲れていたのかもしれません。他人(文士)の生活をのぞき見して、自分のほうがましだな、と思いたかったのかもしれません。近松秋江

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たばこと俳句

たばこと俳句

愛煙家になって二十数年になります。なかなかやめられないし、やめる気もあまりありません。肩身は狭いですけどね。

俳句つくっていると、吸いたくなります。写真は前回、書いた、福岡で配ろうかと思っているコピーです。ゴールデンバットは大きさの比較、ではなく、一部紹介のための「障害物」ですね。 ゴールデンバットは両切りで吸いにくいので、ちょっと苦手。デザインはいいですけどね。

いちばん好きなのはハイライト

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“紙媒体”に挑戦 (単なるPR…)

これまで、やたらめったら俳句を作ってきました。ネット上で公開することがほとんどで、プリントアウトはしませんでした。でも、この状態はあまりよくないのではないか、やはり紙に印刷して読んでもらうことも大切ではないか―とはつねづね思っておりました

6月18日に福岡で「ポエイチ」という文芸フリーマーケット?があることを知りました。句友・矢野錆助さん(といっても電話で話したことしかありません)もブースを出す

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いぬもどき

トムのTシャツ。まだしんせんなドラム缶。ペンキのにおい。淡水エイの切り抜き。汚いほど大きい木の下に野良犬が三匹。のびをしたり、たがいの匂いをかいだり、鼻はかわき、ろっ骨は浮き出ている。妹は青、赤、黒とよんでいる。風にあおられたときに見えた地肌の色で区別できるらしい。でも一匹はいぬもどきかもしれないわ。石をぶつけたこともある。犬の片目から虫が落ちてきた。野良犬は食べてしまった。はらがへっているようだ

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うた

この断崖はいつから続くのか

母が始まってからずっとである

最後に残るのは

男か女か賭けないか?

さざなみは呪われる

終わりがあるのに可哀そうだ

波打ちぎわに三匹のウミウシ

ホシガタウミウシ

サンカクアメフラシ

シゴセンホロボシ

をつつきながら

羊水の残高を確かめる

モウチョウを手術した

バランスはどうでしょう

雨の日は違和感があるから

綱渡りしてみよう

ちょうど広場

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