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論文要約「サービス・プロフィット・チェーンの実践法」

こんにちは!とすけ(https://twitter.com/tosuke09)と申します!
普段はデジタルマーケティングの支援会社でコンサルをしています。

仕事をしていて自分自身が疑問に思ったことに対しての考え方を中心に発信しています!
今回は前回の記事に引き続き、論文の要約を書いていきます。
今回は「サービス・プロフィット・チェーンの実践法」という論文を取り上げます。

こんな人におすすめ
・顧客満足度と収益の関係性について知りたい
・社員満足度の重要性を考えたい
・企業の成長要因として満足度をどうとらえるか知りたい

⇓⇓前回記事は下記になります⇓⇓

顧客のもたらす価値を考える

自社のお客さまを思い浮かべたときに、自社にとって価値のあるお客さまとはどのような方でしょうか?
業種業態によってさまざまな定義があると思いますが、利益を上げるという観点でみたときに価値のあるお客さまは「そのお客さまが生涯で会社にもたらす収益が高いかどうか」で判断ができます。

この考え方をLTV(顧客生涯価値)と言います。
LTVについてはつい忘れられがちですが、お客さまが他のお客さまを紹介してくださったり、いろいろなところで自社のことを宣伝くださったりといった直接的な収益以外の面でも顧客の価値を測ることができます。

このLTVを伸ばしていく=一人のお客さまから生涯にわたって頂戴する利益を伸ばすことが多くの企業において収益を高めるためには重要になってきます。
当然のことながら、自社のお客さまが無限に増えていくわけではないので、一人のお客さまを獲得することで見込める収益が大きいほど、会社としても収益が伸びやすくなります。
このLTVを伸ばすためには顧客の満足度が重要な要素となります。ビジネスにおいては、1回のサービス利用よりも2回、3回とサービスを利用いただくほうがLTVは高くなります(1度切りしか取引が発生しえないようなビジネスは例外ですが)。2回、3回と繰り返しサービスを利用いただく上で、顧客が不満を抱えており、かつ代替サービスがある状況では、当然リピート利用は発生しません。

顧客満足度=収益なのか?

では、「LTVを伸ばすために顧客満足度を上げましょう!」という話なのかというとことはそう単純にいきません。顧客満足度を高めるための活動というのは往々にして短期的な成果が表れにくいこともあり、本当に顧客満足度が収益に関係があるのかが疑問視されるケースも多いです。そのため、社内でなかなか推進ができず、頓挫することも多いのが実情だと思います。

多くの企業において、顧客満足度とLTVの関連性が測定されていないのです。また顧客満足度といっても定義が広いので「サービスのどこに満足しているとLTVが高いのか?」という視点が持てておらず、とにかくあいまいな顧客満足度を追いかけてあれもこれも手を出して成果に結びつかないということもよくあります。

顧客満足度を高め、高いLTVを実現している企業においては「顧客が何に満足していればLTVが伸びるのか」を理解した上で、満足度を向上するための取り組みを推進しています。

サービスプロフィットチェーンという考え方

「サービスプロフィットチェーン」は上記の「何に満足していればLTVが伸びるか」という発想を、顧客だけではなく自社の内部環境(従業員/労働環境)にまで適用し、サービス計画に組み込むという考え方となります。

要は「従業員が満足していなければ、顧客が満足するサービスは提供できないよね」ということです。

例えばディズニーランドがわかりやすいと思います。
ディズニーランドに「また行きたい!」と多くの人が感じる理由の一つとして、「日常生活を離れて心置きなく楽しめる時間を提供していること」があると思います。これがディズニーランドのLTVを高める顧客が満足する要因です。
この要因をキープするためには、当然ディズニーランドで働くスタッフが「顧客が日常生活を離れて楽しめる環境を作る」ようにサービスを提供する必要があります。もしディズニーランドのスタッフが全員ぶっきらぼうで、挨拶もしてくれない、となると「非日常体験」という顧客が満足する要因は大きく損なわれてしまいますよね。

このように考えた際に顧客満足度に影響を与える要因(サービスの提供方法)は従業員と切っては切り離せないケースが多々あります。
ここまで目線を向けて、顧客に満足してもらうためにそれを提供する従業員にも満足してもらおうというのが簡単にいうと「サービスプロフィットチェーン」の考え方です。

ただし、ここでも先ほどと同じように「じゃあ、従業員が何に満足していれば(何に満足する従業員であれば)顧客が満足するサービスを提供することができるのか?」という問いに立ち返ることになります。
ディズニーランドの場合は従業員が明るく元気でふるまうことが求められますが、企業によっては従業員がスピーディーかつ的確に効率よく業務を捌ける方が顧客満足度が高まるサービスを提供していることもあります。

「LTVに影響を与える顧客満足度の要因→顧客満足度の要因に影響を与える従業員の要因」というように、LTVを軸に顧客満足度と従業員満足度をつなげて考えていく必要があるのです。(ややこしい・・・)

要は、自社の独自性を強化する要因を見極めよう、ということ

大切なことは、見出しの通り「独自性を強化する要因を見極め、伸ばそう」ということだと思います。このことについては前回記事(https://note.com/tosuke09/n/n8c469c2bf65b)で取り上げた「戦略の本質」にも記載があったことです。
サービスプロフィットチェーンの面白いところはそれを従業員の満足度という目線まで適用させていることにあると思います。
詳しくは下記の論文記事をチェックしてみてください!
(かなり端折っているので、論文を読んでいただくとたくさん気付きがあると思います!)

最後までお読みいただきありがとうございました!

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