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【3/13追記】コロナ罹患&宿泊隔離で得た気づき

異変

「あの日出社しなければなあ」

コロナ陽性が判明したときの第一声がこれ。
疲れと悔しさでどうしようもならない感情になり、ふて寝のように床に就いたのを覚えている。

ここ2年のコロナ禍で日常を狂わされて以来、Covid-19への恐怖と恨めしさはあれど、「自分が罹患すること」についてはどこか他人事というか、遠い世の中の出来事のように感じていた。

先週水曜日、オフィスでコロナ陽性の社員が出たと連絡があり、該当者と濃厚接触していたので自宅にあるPCR検査キットを使用した。
翌日届いた検査結果は「陰性」。何回もPCR検査の経験はあるが、今回も同様にほっとしたのを覚えている。

だが、金曜日。朝起きると喉の痛みに気づく。
「口呼吸で寝てたからかな?」くらいに考えていたが、段々と咳も増えていく。
普段からテレワークであり、喉の痛み以外の不調はなかったので、仕事するか休むかなんてその時は考えもしなかった。その日のMTGも長丁場だったが、枯れる声を振り絞って発言した。その時点ではただの日常だったから。

土曜日。3回目ワクチンの接種予定日だった。
朝起きてすぐ計る。36.0℃。よかった行ける!
でも喉の痛みは続いておりこれで外出していいのか?という一抹の不安がよぎり、出発前に念のためもう一回計ってみる。

38.1℃。
急激に熱が上がった。もう一回計っても38℃超え。
これは当然外なんか行っちゃいけない。目の前で予定が崩れる苛立ちを覚えながらも、家でおとなしくすることにした。

その日はスマホ中毒の僕ですら、スマホをろくに触れなかった。市販の薬を飲むも、咳は止まらず喉の痛みはなくならず、夕方には39℃近い熱が出る。
さすがに症状の辛さからPCR検査の陰性判定を疑い始め、とはいえ病院に行く気力もなく、ファストドクターを呼ぶことに。
17時くらいの予約で、往診の予約時間が深夜2時過ぎ。喉が痛いというのに電話で問診をするのはしんどいなと思いつつ、この状況下で家まで来てくれるのは本当にありがたく感じた。

仮眠を挟み、深夜1時半頃にインターフォンが鳴る。どうやら予定より早く到着できるようになったらしい。電話も気づかずぐったり寝ていた。
ドアを開け、防護服のような格好のお医者さんを部屋に迎え入れる。リビングで症状に関する問診を受け、念のためPCR検査もお願いした。
その時には解熱剤の効果か熱も落ち着いており、先方も「念のため(検査を)やっておきますか」くらいの反応だった。検体を提出してお見送りをして、咳の苦しみに耐えながら眠りについた。

そして翌日。検査の結果「陽性」だと判明する。
その時出たセリフが冒頭の「あの日出社しなければなあ」だ。翌週には音楽フェスの良い席を確保していたし。疲れと悔しさが一気に訪れ、その後すぐ眠りについたと思う。

目覚めてからは、少し達観したような気分だった。後悔しても仕方がないし、人との接触を一切ゼロにはできないので今回の件をポジティブに考えることにした。「そうだ、noteのネタにしよう!」くらいなノリに変えた。

同居人がワクチン3回目の副反応で弱っていたタイミングだったので、家庭内感染を防ぐためにホテルでの宿泊療養を希望し、幸運なことにすぐに入所が決まった。隔離と聞くと抵抗はあるが、ここでもポジティブに。この生活の変化を楽しもうと決めた。

いざ療養体験

入所後のオペレーションについては、noteで書いている方が多いので説明は省こうと思う。
今回受け入れていただいたホテルはこちら。

●部屋

シングルに比べて圧迫感がないから安心

事前にnoteやTwitterで療養者の体験談を調べていたのでシングルルームを想定していたが、空間の広さを感じるツインルームだった。
これはラッキー。毎日同じ生活の繰り返しになるので、毎晩ベッドに選択の余地があるなんて、なんと幸運だろうか!笑

現在入所5日目だが、聞いていたような退屈な気持ちはまだ無い。
幸い仕事ができるほど体調が回復しているため、仕事に集中していることもあって気づけば次の食事の時間になるくらい、時間の進みが早い。
夜はホテルや行政への感謝の気持ちとともに眠り、朝はその日の希望と共に目覚めることができている(朝6時に!)
本当に退屈なのは、これから迎える土日なんだろうなあ。

※3/13追記
「もう人にうつすことはないので、明日退所してください」と連絡あり。急ですが準備します。咳はまだあります。

●弁当提供コーナー

インスタントでもお味噌汁は本当にありがたい

●ある日の3食

朝食。おにぎりが多い!笑
昼食。真ん中左のおかずが美味しかった
夕食。焼き魚を夜食べるなんて久々・・

食事のたびにお弁当を取りに廊下に出るのだが、他の患者と鉢合わせないように聞き耳を立てながらタイミングを図る。足音と、電子レンジの音がしないかがポイントだ。
規則正しい生活リズムとセットでコソコソ暮らすこの癖が染み付かないか少し不安になる笑

昨日は駅弁のようなものも出た。十分すぎるほど良いお弁当をいただいている

コロナ罹患で失ったもの

ふとテレビを見ると、報道されている感染者数の中に自分がいると思ったら現実の重さに気づく。
予定も台無しになった。多くの人に迷惑もかけた。経営者や芸能人など、それなりの立場の人ならその分影響範囲も大きいだろう。

コロナに感染した時のデメリットは、もちろん症状の辛さや周囲への迷惑や生活の不便さなどが挙げられるが、最も辛いのはこの止まった時間で痛烈に感じる無力感・脱力感だと思う。
より正確に言えば、時間は刻一刻と過ぎていくが、その間何も生産できない。何も役に立てない。日常を奪われる苦しみ。
そして、通常の病気療養と異なるのが「感染症」ということ。媒介となった方にも負い目やプレッシャーを感じさせることがある。
人との共同生活に慣れすぎた人類にとって、完全に割に合わない厄災だと思う。

教訓

ダラダラとまとまりのない駄文だったが、最後に今回の経験を踏まえた気づきをまとめたい。

前述したが、まさか自分が当事者になるとは思いもしなかった。
日頃から防疫意識は高いと自負していたがまだまだ対策は足りなかったと思ったし、今回の隔離生活は自身の行動を振り返るための十分な時間があった。教訓を挙げるならこのあたりだろう。

  • 長時間外出時はマスクを付け替える(夜に会食がある時などは特に)

  • 会食時もできるだけマスク越しに会話(マスクを外して長時間話しすぎない)

  • とにかく密を避ける(個室は避け、広いエリアで人とはソーシャルディスタンスを取って近づかない)

  • 適度な空気の入れ替え(場所移動含む)

  • 無理をしない(感染時を振り返ると、その週は仕事が立て込んでいて寝不足が続いていた。また、出社のため慣れない早起きが続いていた)

  • 適度な休息が必要(テレワーク中は休憩時間への意識が低くなりがち。しっかり体を休ませないと大事な時に使い物にならない)

  • 予定を入れすぎない(ここ最近忙しく詰め込みすぎた)

私と同じように療養中の方が読んでいるかもしれません。あなたが少しでも早く回復され、元気に復帰できることを願っています。
また、現在もコロナに無縁な方は、引き続き感染対策に全力を注いでください。
私は症状の軽さから今のところ宿泊療養を楽しめて(?)いますが、冷静に考えれば人との関わりを一切遮断され、個室に幽閉されるようなものなので孤独感を感じる方もいるかもしれません。そんな状況下で、🇺🇦情勢の報道を見て1人で抱え込むのも危険です。

長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。一刻も早くこの厄災から人類が解放されて、平穏な日々が皆さまに訪れることを願ってやみません。

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