Toru Sano

雑文書き、編集業。『90年代アメリカ映画100』(芸術新聞社)、『アジア映画の森 新世紀の映画地図』(作品社)、『昭和・平成お色気番組グラフィティ』(河出書房新社)、文藝別冊『タモリ』『クリント・イーストウッド』(同)等。

過去のない現在、あるいは「老害」について

さいきん、ネットニュースで「●●さんの若い頃の写真に反響。××さんにそっくり!」などという記事をよくみかける。実に他愛のない、いわゆる「ネタ記事」なのだが、僕は...

寅さんをめぐるイントレランス

YouTubeにアップされていた伊集院光のラジオ番組のなかに、『男はつらいよ』の一篇についてしゃべっているものがあった。  伊集院氏は、シリーズの後期において、あたかも...

わが窮状

物心ついてから、どこよりも安息の場所だったはずの映画館に、もう半年以上、足を運んでいない。  時折、部屋でDVDやブルーレイディスクを観ることもあるが、集中力がつづ...

失った「匂い」、溜め込んだ「心の垢」――『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』

先日、インターネットのツイッターを覗いていたら、岩井俊二監督がアニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(原恵一監督)について言及して...

【書評】加藤泰著、鈴村たけし編『加藤泰映画華 抒情と情動』――単なる文庫化ではない労作

昨年四月に創刊された〈ワイズ出版映画文庫〉のラインナップを最初に目にしたときには、正直、映画好きならこのあたりの本は原書で持っているだろうし、わざわざハードカバ...

【書評】長谷川町蔵『21世紀アメリカの喜劇人』――コメディの「いま」を知る

二〇〇七年に故・みのわあつおが上梓した『サタデー・ナイト・ライブとアメリカン・コメディ』(フィルムアート社)は、アメリカのコメディの基礎を知るのにうってつけの入...