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「素乾国ファンタジー」が『薬屋のひとりごと』をはじめとしてようやく日本国内でも隆盛かつ定着してきたこんなときに酒見賢一の訃報が入ってくるとは。銀英伝参りの合間に司馬遼太郎『花神』を挟むように読んで司馬遼太郎記念館まで行けたのは酒見賢一のコメントがあったからなんだけど。

 こんなときに酒見賢一の訃報が入ってきたんか。
『パリピ孔明』がドラマ化し(ほぼ代表的な最終に近い作品は
『泣き虫諸葛孔明』)、『後宮小説』がある種切り開いた
「素乾国ファンタジー」が『薬屋のひとりごと』をはじめと
してようやく日本国内でも隆盛かつ定着してきたこの時期に
亡くなるとは(生まれは福岡県の久留米市)。
 これはあまりに惜しいと唸ってしまうな。

酒見賢一は享年59ですか。
『中国雑話 中国的思想』(文春新書、2007年)はどっかに
転がってるので、気が向いたら拾うとして。
『陋巷に在り』は全巻一応図書館で借りて読み切ったとは
思うけど、また読もうという気持ちになれるのか。
 意外と初期の作品も味があって、「素乾国ファンタジー」
ではなくても好きだったりしますが。

『後宮小説』単行本の別紙にしかファンタジーノベル大賞の
講評はなかったので、これ読みたくてほうぼうの古本屋を
探したのもまあいい思い出。



 大学が愛知の方で、豊橋だと肝腎な、読みたい本が手に入れ
にくいとかはアニメージュ対談にあったけど、その後タイル職人の
バイトしてて幾つかの駅なんかのタイルを観るとこれって
昔貼ったタイルのあるとこだ、なんてゴローちゃんの中の人
(松重豊)みたいなことを言ってたのはどこで読んだんだっけ。
 ネットで軽く探したけど見当たらなかったな。

著作の文庫・新書版はこのあたりか。
『聖母の部隊』は単行本で読んだけど、ハルキ文庫に入って
いたのね。



『墨攻』は原作短いけどジブリが宮崎駿御大自ら率先して
企画書書いてたり(結局中国で映画化はされたけど)、
オリジナル展開が素晴らしかった森秀樹のコミックスが神
過ぎて。



そういやアニメージュでやってた(1990年代末は徳間の
雑誌がキャプテン潰したりしてなかったので、コミック関連
がやや廻って来ることも多かった)近藤勝也作画の
ジャンヌダルクもの「D'arc」も原作酒見賢一だったか。

 でかい判型の単行本は中断する前の二巻本でどっかに
あったような。

それでは田中芳樹との対談も少しピッチを早めてリライトでも
してみるかな、とは思う。

田中芳樹 本て、努力して読むものじゃないですもんね。

酒見賢一 そこのところを親が勘ちがいしてしまっている。
     中学ぐらいになると、学校の成績とからんで、
     親がもっと本を読め、とかいうけれども、そういう
     ものじゃないんです。おもしろい本との出会いが
     あれば、黙って読み始めると思うんです。

1991.5.16 新宿
「激論200分!田中芳樹VS酒見賢一対談 歴史を見よ!」
(アニメージュ1991年7月号p42)

 一応記事でリライトした田中芳樹との対談が載ってる記事は
以下の通り。

「ファンタジーとは制約を基本的には受けない自由なもの」
としては見た、けどこのスタイルを取ることは非常に大事で
あとは偉そうにぶらなければ「それまで」で終わっている
固定観念に邪魔されることも別に気にならなくなる。|torov|note

ジャンルとして歴史警察的に文句を垂れられない為の予防線
としても「素乾国ファンタジー」という「堀川」は有効なのかなあ。
サッサと書け、とも催促されているようなものだったけど、
まあそれなりに言っておきたいこともあるわけで。
『薬屋のひとりごと』五話感想。|torov|note

後者のスキが少なめではあったので、ひとまずこの記事を書く前に
看板記事に固定したのはそのあたりの経緯。

「素乾国ファンタジー」の定義としてはこちら。

起き抜けて、残りの時間をほぼ水バラの編集に振り向けたので、
考えられる時間は「あちこちオードリー」までのこの数十分。
まあそこそこに纏められてはいる「素乾国ファンタジー」
(あえて足すなら『ドラえもん』的に「ラクガキ無用」)について
をメインに。|torov|note



 まあそしてに司馬遼太郎『花神』を挟むように読んで司馬遼太郎記念館
まで行けたの、のうち最初のリライトは後回しにするけど
後者は多分書いてたような。

そろそろみちしるべを置いておこう。2022年6月|torov

連想ゲームの難易度が高い理由はやっぱりレファレンスで
「あなたの脳内に入れと?」な案件が多すぎるから。
~それもまたよくある話で~|torov

まあそのあたりで。御冥福をお祈り致します。

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