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noteで書こうと決断した要素の一つには「note派生本」を幾つか手にするようになっていたから。この本もその一つ。大木亜希子『人生に詰んだ元アイドルは赤の他人のおっさんと住む選択をした』。

確かに「note派生本」を何冊か読んでいた経験が
多少なりともあったから、noteで書こうと決心
した一面は確かにある。
 ってことで件の本。

 まあ本文はわりかしいいのですが、noteでの
振る舞いはあんまりいい感じではないので、
ほぼ交流はせずフォローに留めているだけ、
ではありますが(時折しょっぱい動きをしがち
なのはこの人の特性なので「詮無いね」だし)。

「まぁ、誰にでも一つくらい才能はあるんじゃないの?」
とポツリと言う。
驚いた私が彼の方を見ると、彼は焼き魚の骨を
ひたすら処理し続けている。
「俺は、自分と同じ世代の友だちの話を聞いていても、
ちっとも面白くないんだよ」

大木亜希子(元SDN48)
『人生に詰んだ元アイドルは赤の他人のおっさんと
住む選択をした』(祥伝社,2019.12)p26。

 まあおっさんのタイプとしては錦鯉の渡辺隆
みたいな声が浮かぶようなササポンの行動と言動が
ある意味この作品一番の癒しではある。

 ササポンは「まぁ、なんにせよ、過ぎ去ったこと
はしかたないのよ」と呟くと三階の自室へ消えて
いき、その数分後にはスーツを着て出社していった。

大木亜希子『人生に詰んだ元アイドルは赤の他人
のおっさんと住む選択をした』(祥伝社,2019.12)p89。

 まぁこのおっさんササポンの行動原理と説得力は
大体私もおっさんなので共感要素が(淡々として
いることも含めて)非常に高い。

さてと。ド修羅場であるからこそ、ティータイム
にしましょう。~まだ、「あえて寝る」までには
至らない~|torov|note

一月往ぬる二月逃げる三月去る|あーやん|note

でこの小説(的なセミレポ)の芯にもなってる
アフォリズムの源はこのあたりか。
 ま、生活にも役には立つ行動原理かと。

「落ち込んだときは、美味しいものを食べて、
寝るに限る。そうすると、越えられない壁なんて
ないと僕は思える」

大木亜希子『人生に詰んだ元アイドルは赤の他人
のおっさんと住む選択をした』(祥伝社,2019.12)p149。

 でラスト近くで沁みるのはおっさん的連想だと
「ロード」に行きがちだけど、あちら方面には
「さまざまな哀れ」しか感じられず共感性が酷く
薄いので、ここにふつける(匹敵する)歌になぞ
らえると、やっぱり私はアイカツおじさんではある
ので、どうしても「カレンダーガール」になって
しまうのかな。

『アイカツ!』と「どんなアイドルがどんなこと
をしても決して動じない心(DDD)」について~
「アイカツおじさん」的考察~|torov|note

そして私の耳元で「なんでもないひとときが、
一番幸せなんだよ」と囁くと、去っていった。

大木亜希子『人生に詰んだ元アイドルは赤の他人
のおっさんと住む選択をした』(祥伝社,2019.12)p212。
何てコトない毎日が かけがえないの
オトナはそう言うけれど いまいちピンとこないよ
カレンダーめくって今日も わたしらしくアレ 前向きに
視界良好 おはようみんな

まあ本質的に小説の紹介をする時はアニメの感想
の時もなるたけそうしないように(色付きメガネ
で「こういうの」呼ばわりしないように)気を
付けてはいるのですが(その「こういうの」と
決めつけた作品を読んでいなくてもわかるように
とは心がけてる)、あえてこの小説を映像化なり
なんなりした時に「この解釈もアリかな」的な
提案を付けた方が親しみやすいかな、といった
感じのベクトルでいくのがこの本に対しては多分
適切なのかと。

 まあ別の気分としては「トキオ的なキャピタル
(首都)都市にしがみついてる人達」の末期的な
行動の形かな、とも読んでて思いましたが、
まあもうそういう方にはとうに憧れのない人なので
そうした解釈も出来うるのかなと。

noteで書こうと決断した要素の一つには「note派生本」
を幾つか手にするようになっていたから。
 といふことでその中から一冊をここでは取り上げて
みました。

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