最近の記事

別に買えばいいだけだが

3年ほど前の鬱屈で膨れ上がっていた自分が渇望していたものは殆ど手に入れてしまったので、今は世俗的な欲求に支配されている。 社会的に認められたいし、お金を稼いで良い家に住みたい。 高円寺の190cmくらいある不動産屋に圧倒的体格差で促されるままに入居した六畳のワンルームが少し物足りなくなってきた。 台所と居住スペースが近すぎる。流し台から壁を隔てず2歩で寝床に入れてしまう。自炊などした日には部屋中が料理から発せられる臭気に制圧される。こんなもん台所に住んでいるようなもんじゃない

    • 尻の写真撮るのか撮らないのか

      階段で足を滑らせて3段ほど尻もちをつく形で滑り落ちた。突然の雨に遭い一緒にいた友人のアパートで傘を借りて帰る途中だった。つい数分前に友人のアパートの階段の急さについて軽口を叩いた矢先の転倒。どうも「友人」という存在は急な階段の建物に住む傾向にあるように思える。背中を打ちつけたので息をするのも苦しくしばらく立ち上がれずにうずくまる。結構な音がしたので物音を聞きつけた友人が部屋から出てくるかと思い少しそのまま姿勢で待ったが特に何も起こらなかった。じゃあもう何事もなかったように立ち

      • 中条あやみとおうちデート

        久しぶりに美容院に行った。毎度のことだが髪を切られている間の振る舞いがよくわからない。カットとパーマの計2時間近くの施術時間の7割くらいは目の前に置かれたメンズノンノの表紙に印字された「中条あやみとおうちデート」の文字をじっと見つめて過ごした。雑誌、読めよと、それだけの話なのだが、席について担当の美容師と二言三言会話を交わして、それからどのタイミングで雑誌を読む体勢に移行すればいいのかわからず表紙をじっとみつめる奇怪な状態になってしまう。 何もわからないながら一人暮らしを始

        • ジャイアント彼岸花

          小学生のころ、図画工作の時間が一番の苦痛だった。前提として絵が下手というのはもちろんだがそれ以上に自分の内側の何もなさみたいな、未熟さ、拙さ、恥じらいみたいなものが絵や工作になって現れるのが嫌だった。小学生のくせにそんなことが気になっていた。 六年生の時、それぞれに空の木箱が配られて、その箱に各々が自由に絵を描くという授業があった。多分オルゴールか何かだったと思う。いまだにそうだが、他人から自由に自己を表現してくださいと迫られると俺は固まってしまう。表現できる自分なんてあり

        別に買えばいいだけだが

          日記5

          休みだったので12時間近く眠った。前の日に税理士にめちゃくちゃ怒鳴られたせいか夢の中でバカリズムの姿をした税理士にボコボコにされて床を引きずり回された。休みの日は普段の生活でどうでもよくなって適当に済ませておいたことを始末するだけで終わっていくがなんかやり遂げた気分にはなる。コバエが沸いてたので一掃した。俺なんかの家より税理士の家に沸けばいいと思う。生ごみとかも俺の家のやつより美味しいかもしれないし。久しぶりに実家と電話してとにかく人と話したほうがいいと言われた。成人してから

          日記5

          日記4

          7月17日午前、吟遊詩人を名乗る老人から電話。とにかく今の日本を変えたいみたいだ。権力者や資本家に富が集中する構造が気に入らないらしい。わかる。甘い汁だけ吸って何ら責任を取ろうとしない政権が気に入らないらしい。わかる。俺に次の世代の坂本龍馬になって欲しいらしい。それはやだな。二時間近く電話をして受話器を持っていた左手はジジイが近所の政党の事務所にアポなしで訪れて門前払いを食らったあたりで痺れ出してこれを書いている今も小指と薬指が満足に動かせない。一番難しくなったのが皿洗いで、

          日記4

          日記3

          理由があって東京に引っ越した。地元の京都で過ごした最後の1年は精神がダメだったので半分くらい引きこもっていたが穏やかで結構良かった。春頃にはちゃんと使える身分証明書が2枚も手に入ってまっすぐ歩けるようになった。 引っ越して3週間目くらいの夜に母親が学生の頃に趣味で描いた少女漫画のことを思い出した。当時はいわゆる表現的な活動からは縁遠そうな母親が昔漫画を描いていたということが面白くてなんとなく茶化すだけだったけど、今頃になってまともに読んでおけばよかったなと思う。家族仲は別に良

          日記3

          サッカーの思い出

          小学校3年生から卒業するまで地域のスポーツ少年団のサッカー部に所属していた。スポーツ少年団の運営するサッカーチームなのでコーチや監督はボランティアで指導している地元のおっさんで要するにチンピラだった。練習の内容も今振り返るとめちゃくちゃで半分くらいの時間はボールに触らずただ走っていた憶えがある。コーチに胸倉を掴まれて怒鳴られた時はあまりの恐怖に金玉が震えるのをはっきりと感じた。恐怖で金玉が震えるという人体の構造はかなり面白いと思う。とはいえ僕の所属していたチームはまだチンピラ

          サッカーの思い出

          日記2

          1月30日 18歳の時に撮った証明写真を発見。全然あごが割れていた。最近あご割れてきてるなーとは思っていたが。入学2日目の自己紹介で思い出せないくらい滑ったり、当時付き合っていた女の子と真冬のクソ寒い夜に外のベンチで焼きそばを食べる最低のデートをしてた時も、あごが割れていたらしい。自覚してなかった。付き合っていた女の子も含んだここ何年かで知り合った人に対する振る舞いを思い返すとグエッとなる。あごが割れていたとかじゃなくて真剣に反省しなきゃいけないことがたくさんある。 1月

          日記2

          さっき思い出したこと一覧

          ・高校生の頃「お前Twitterで女にウケようとしすぎ」って言ってきたサッカー部でmiwaのファンの同級生 ・GANTZの展開全てに納得して俺は騙されやすいんじゃないかと思ったこと ・同じ塾に通ってたお嬢様学校の女の子に初対面で「ポルトガル人みたいな顔」と言われたこと ・父親の匂いだと思ってたやつタバコだった ・七歳くらいの時バナナマンの日村の容姿が衝撃的で、千円カットで似たような髪型にされて大泣きしたこと ・ファンタオレンジ大好き ・姉が 今日ゎ ゥチゎ みたい

          さっき思い出したこと一覧

          日記

          宮根誠司を一切視界に入れることなく生活を送りたいと切に願っているが、結局生きる上であらゆることがままならず、俺がコントロールできることはごくわずかで、宮根誠司は全然視界に入ってくる。 何をするにしても周りより一歩遅れる自分が社会で生きていくということがひたすら不安で、高校を出て、大学に入って、サークルに入って、就活をして卒業して働いてというルートから振り落とされないことに躍起になっていたがなんやかんや全然だめでアルバイトと缶チューハイを往復する日々から逃れることが難しくなっ

          日記