日記3

理由があって東京に引っ越した。地元の京都で過ごした最後の1年は精神がダメだったので半分くらい引きこもっていたが穏やかで結構良かった。春頃にはちゃんと使える身分証明書が2枚も手に入ってまっすぐ歩けるようになった。
引っ越して3週間目くらいの夜に母親が学生の頃に趣味で描いた少女漫画のことを思い出した。当時はいわゆる表現的な活動からは縁遠そうな母親が昔漫画を描いていたということが面白くてなんとなく茶化すだけだったけど、今頃になってまともに読んでおけばよかったなと思う。家族仲は別に良くも悪くもない。
社会的な地位がないから厳しかったけど一応職を見つけた。仕事はきついというかなんか胡散臭くて全体的に責任が無くて気味が悪い。一応作っときましたすいやせんって感じのバカみたいな段ボールのパーテーションと従業員が同じ価値みたいな顔で並んでいたので俺もそういう顔をした。こういう雰囲気は初めてなのでちょっと面白いなと思ってる。期限つきの契約なので途中で辞めることはできませんが大丈夫ですか?と聞かれて大丈夫すと返したけど大丈夫でいいのか。
製氷皿を2週間で2枚割った。わけのわからんことが勝手に決定していく。子供が目を離した隙に…みたいな行動を死ぬまで続けるんだと思う。

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