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大河「麒麟がくる」の分析【第2回感想】 難攻不落の稲葉山城は“確かに相当攻めにくそう”を画像で解説

大河ドラマ「麒麟がくる」第2回『道三の罠』(2020.01.26放送)は、1547年の加納口の戦い(別名、井之口の戦い)が中心に描かれた。
斎藤道三の居城、稲葉山城(現在の岐阜城)が攻められるのだが、今回は、この“稲葉山城の頑強さ”について書きとめる。

第2回あらすじ
光秀(長谷川博己)に心を開いた望月東庵(堺 正章)と駒(門脇 麦)は、ともに美濃に向かうことになる。しかしその行く手には、美濃の侵略をもくろむ尾張の織田信秀(高橋克典)の大軍が迫っていた。多勢に無勢の中、籠城を決め込む斎藤道三(本木雅弘)。光秀と道三の嫡男・高政(伊藤英明)は反対するが、それは敵を欺く道三の作戦だった。


まず、今回の「加納口の戦い」について、NHKの公式サイトの“トリセツ”が解説してくれているので画像添付する。

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この斎藤道三の本拠地「稲葉山城」は、標高329メートルの稲葉山(現在は金華山)の山頂に建築された山城だ。

とにかく周りが平地で、ぽっこりとそびえる山のてっぺんに城があるので、相当見渡しは良さそう。敵の挙兵がずいぶん遠くから確認できた事だろう。
Google Earthでぐるりと見てみると、擬似体験ができる。

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この画像を見ても、ものすごく遠くまで見渡せるのがわかる。

Googleマップの地形図でみると、前方の(城の南側の)名古屋中心地域には広大な平野が広がっており、そして稲葉山城を境として、後方(城の北側)には山々が目立ちはじめる。その“際(キワ)の部分”に、稲葉山城があることがわかる。

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この名古屋中心部の平野は、濃尾平野だ。

木曽三川(木曾川・長良川・揖斐川)により形成された沖積平野であり、その土壌は肥沃である。西は伊吹山地と養老山地、東は尾張丘陵、北は両白山地に囲まれる

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また、稲葉山城は、大きな2つの川に挟まれた土地で、背中を長良川、目の前に木曽川が流れている。
特に背中は長良川にぴったり隣接していて急勾配。下記の画像などを見ると、なかなかこちら側からは大軍では攻めにくいことが見てとれる。

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戦場となった城下町は、城の西側にあったようだ。麒麟がくるスタッフによる美術スケッチが下記だが、当時の雰囲気が再現されている。

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このスケッチを見ても、海側のほうは相当見渡しが良いのがわかる。尾張にある対織田家の対策といえるだろう。

その織田信秀は、居城の「古渡城」から稲葉山城に攻めてきた。跡地で検索すると、その距離は39キロ。

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織田信秀と斎藤道三は、“たった39キロ”しか離れていないところにお互い居城を構えて睨み合っていたのだなと思うと、不思議な感じがした。

以上、第2回は「稲葉山城」についてまとめました。

(おわり)

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