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【学会発表レポート】ロサンゼルスで開催された世界最古のCG系学会"SIGGRAPH2023"に行ってきました!!

ロサンゼルスからごきげんよう!お久しぶりです.
(書き始めたのはロサンゼルスだけど,編集してるのは香港,公開は帰国後なので,諸々の時差があります)

2023年の8月3日から12日までアメリカ・ロサンゼルスで開催されたSIGGRAPH2023という国際学会のために出張しておりました!
(学会会期は8月6-10日,前乗り1日・設営2日・会期5日・帰国1日というスケジュールでした)

出国から帰国まで超楽しかったです!この記事は,主に「私が体験したこと・考えたこと・感じたこと」についてお話しします.(これからSIGGRAPHを始めとする国際学会でデモ出展する人に役立つかもしれないこととかも書いてます.SIGGRAPHの全体の内容とかはあまり触れません!)

日本出国時の写真.いつも持ち歩いているうさぎさんのぬいぐるみと更新したてのパスポート(赤)が写っています.

採択されたプログラムについて

以前noteで紹介した古典的写真技術の単色最適化に関する研究がSIGGRAPHのLabsというプログラムに採択されました.

Labs hands-on classes, installations, and demos will be presented in person at the conference and will allow participants to get their hands dirty and engage directly with research and creative projects.

https://s2023.siggraph.org/program/labs/

LabsのChair(プログラムの長)によると,「来てくれた人のクリエイティビティをハンドメイドプロセスでより豊かにする」的な感じのコンセプトでプロジェクトを集めているそうです.

投稿時には「Hands-on Class」という枠で投稿しましたが,条件付き採択で「Installations」という枠で採択されました.Hands-on Classはどちらかというとソフトウェアのワークショップという感じだったようで,私たちのような物理媒体を使ったワークショップはInstallationsに集まりました.

私たちの採択されたプロジェクトでは,フィルムカメラよりも前に発明された薬品ベースの写真印刷技術に使用する「ネガティブフィルム(ネガ)」を一般的なプリンターで作成できるソフトウェア(web上で動くアプリみたいなもの)を作っています.ソフトウェアではソース(印刷したい画像)となるデジタル画像のコントラストやトーンを,リアルタイムで印刷結果シミュレーションを見ながら変更することができるシステムを提供しています.さらに,ソースの見た感じに近くするために、印刷結果が最適化される機能もあります.

従来のオルタナティブプロセスと私たちが提案している手法の比較をしている資料.
私たちが提案する新しい単色オルタナティブプロセスの印刷フレームワークのシステム図.

このソフトウェアを使って,今回はサイアノタイプ(青写真とも呼びます,初の非銀塩写真として有名です)を印刷するワークショップを行いました.

渡航準備のすすめ ~用意するのはモノだけじゃない

なぜか色々なやることに追われて渡航準備は1週間前から始まりました.今回は8月3日の早朝に空港に行く予定だったのですが,7月末にはラボの研究合宿があり幹事を務めていたので,それ関係の対応に追われていたら気がつくと3日前になっていました.びっくり!しかもバイトを直前まで入れていたので大変でした.渡航前日は体調があまり良くなかったので控えめに言ってカオスでした.

SIGGRAPH側からワークショップ(というかハンズオンというか体験会的なもの)で使用する物品を提供してもらえるということで,事前に申請してあることからあまり荷物は多くないだろ〜と舐めていた私.先輩から「直前にリマインド&確認をしよう」と言われていなかったら現地で悲鳴をあげていたことでしょう.

学会で使う系で事前に準備したものはこちら▼

展示・体験会に使うもの編

  • 体験会セット(私の場合だと,露光機とかガラス板とかアルミフレームとか)
    →事務局に頼んでいたものでも念の為持っていきました!現地で用意してもらったものは着いてからのお楽しみだったので,万が一に備えての準備.しかし,今回は大体自分たちで持ってきたものを使ったので持ってきてよかった〜という感じでした.

  • 展示するための道具(写真を吊るす紐やクリップ,写真を固定する用のマステや養生テープなど)
    →展示すると言っても,作品だけ持っていっても展示する器具などがあるわけじゃないので事前に想定して持っていきます.本当は空中に写真が吊るされている展示をしたかったのでその用意を持っていきましたが,現場に着くと指定していたトラスなどがなかったので急遽静的展示(作品を置いて見てもらう形式)に変更して設営しました.このようなことが普通にあるので数パターン考えて持っていくのが良さそうです!

  • 一般工具類(ドライバー,六角レンチなど)
    →何があるかわからない展示設営の現場には必要不可欠です.今回は六角レンチしか使いませんでしたが,足りない時に買いに行く暇もないので一般工具類は持ち歩きましょう!

今回のために準備したもの編(持っていくのはモノだけじゃない!)

  • スライド形式の発表資料(英語原稿付き)
    →現地に言ってすぐに英語が出てくるわけでもなければ,自分の研究を英語で説明できる自信もなかったので,口頭発表に使える資料(※今回のプログラムに口頭発表はない)を飛行機&現地で原稿付きで作りました.聞かれた時に言葉だけじゃなく絵があるととても役立ったのでナイス私って感じでした!

  • 研究紹介ポスター(2種類)
    →ポスター発表にも使えるくらいのものを作りました!当日は自分たちのブースの近くに貼って,ワークショップの待ち時間や通りすがりの人に見ていただけました!壁をうまく使う用意は必要不可欠です.

  • 印刷してラミネート加工した論文(関連研究のも合わせてそれぞれ2部ずつ)
    →もっと詳しく知りたい!という人に渡しておけば間違いなしです.裏面までしっかり読んでくれます.欲しい!という人のために5部くらい多めに印刷だけしたものを持っていきましたが,帰る頃には全部はけていたのでこれも必要ですね.

日本で印刷して持参した研究紹介用のポスター(今回のために製作).左がオルタナティブプロセスの歴史,右が研究背景や提案する手法などを説明する内容になっています.A0版で印刷しました.

何故か必ずトラブルが起こる展示設営

もちろん旅にトラブルはつきものですが,学会ではやめて欲しいですよね〜!今回ももちろん何度もいろんなことに困りました.

  1. 事前申請していたものが何も準備されていなかった問題(予想外)
    →例えば,吊るす展示に使うトラスだったり,ポスター貼る用の壁だったり,諸々の設営が全くされておらず,ポスター用の衝立だけ途中で借りてなんとか展示できました.展示形態は想定していた吊るすものから静的なものへ変更して対応しました.
    採択されてからフロアプランの提出をする際に,見た感じE-techみたいな黒い仕切りの3*3mブースなんだろうな〜と思っていたら,着いてみたら机がただ置いてあっただけのブースだったので,常に想定外のことが起こるということを考慮しないといけませんね!!

  2. 自分たちのブースの電気不安定すぎる問題(予想外)
    →私たちは露光機や乾燥用ドライヤーなどを使用するため電気が必要不可欠でしたが,前日の深夜設営に行ったら電気が不安定すぎてドライヤーはつかないし,露光機は光の出力が弱まるしで超アタフタしてました.一応Chairにメールして次の日に行ったら自然治癒してましたが,こんなこともあるので配線計画などはしっかりする必要があるんだな〜と思ったりしてました.

  3. 肝心な作品を日本に忘れてくる問題(戦犯は私)
    →準備が直前すぎて論文に使っていたリザルトを自宅に置いてきてしまいました.気がついたのは設営初日.今回はサイアノタイプ(青色)だけで,幸にもサイアノタイプのリザルトだけちゃんと持っていたので,それだけを使って設営しました.さらに,展示形態が静的に変わったことで机に作品を置ける枚数が1/5くらいに減ったおかげで最終日までことなきを得ました.不安すぎて彼氏に国際速達便をしてもらいましたが,届いたのがアメリカ出国日の夕方だったので,青色以外のリザルトは展示には間に合いませんでしたが,掲示していたポスターに写真を載せていたので説明するには十分だったので安心でした.重要なものはちゃんと念入りに確認しましょう!!(自戒)

特に忘れ物をするとかなり脳内が焦ります.けどどうしようもなさすぎて冷静な行動を取れるので,割となんとかなります.近くのホームセンターで買えたりとかの対応もできるので,会場近くのホームセンターは必ずチェックしておきましょう!

設営2日目の夜.申請していたものがほとんど初日になく,追加で机をもらったり,ポスターなどを掲示する衝立をもらったりして,なんとか展示準備を再開した時の写真.

学会会期中の展示運営を通した学びと喜び

限界現場運営ながら,なんとか会期初日を迎えることができました!

メインの導線側で私たちの研究成果を使ったサイアノタイプのワークショップ,その隣で実際に私が研究する過程で印刷したサイアノタイプと関連研究の展示を行っていました.

メインの動線側に設置したサイアノタイプワークショップエリア.普段使っている現像のための道具や卓上暗室が机の上に置いてあります.
フィジカルワークの展示エリア.SIGGRAPH Asia 2022で発表した関連研究も一緒に展示しています.奥の壁に飾っている大きなサイアノタイプは,授業「メディアアート」で私が製作した作品.
大きなサイアノタイプの作品の裏には,今まで研究する過程で印刷したサイアノタイプやプラチナプリントなどを麻紐に取り付けたクリップで挟んで吊るす展示をしていました.

ワークショップで提供した体験

  1. 参加者の印刷したい好きな写真をスマホから私たちのPCに送ってもらって,研究で作ったソフトウェアでデジタルネガティブフィルム(ネガ)を作成(作業は私たちがやる)

  2. ネガを作っている間に,感光紙を作る(私たちが薬品を調合して,それを刷毛で塗布してもらうのを体験可能)

  3. 卓上暗室で5分間露光する(暗室の中のガラス板に感光紙とネガを挟んでもらうのを体験可能)

  4. 水で現像する(現像を体験可能)

このような形の体験を提供していました.最初から最後まで一通り体験するのに15~20分/人かかるので,比較的長めのワークショップだと思います(他のブースは5~10分/人で体験できる).そして,私たちのワークショップは他の参加者との並列作業ができないので,ひとりひとり終わったのを確認しながら行う必要がありました.そこが結構大変です.

ワークショップ中の写真.感光剤を紙に塗布している過程.

「You can try cyanotype with our system」的なことをブースに掲示して,体験をしたい!という人が私たちに直接話しかけてもらって開始する形をとりました.初日は,予想以上に参加希望者が多く,あまりにも行列だったため,途中から「30分後に戻ってきて〜」とか「3時に戻ってきて〜」的な感じで頑張っていました.
次の日からは時間を指定したWaiting Listを作って,名前を書いてもらって運営しましたが,それでも同じ時間に多くの人が来て待ち時間が長かったという感じになってしまったので,最終日に15分3枠の空きスロットに名前を書く方式で運営しました.

Chairからは「いっぱい人が来て忙しいのは最初の2日だけだよ〜!」と聞いていましたが,なんなら最終日にかけて人が増えて忙しくなっていったので,オープンしてから気づくとクローズの時間になっています.私たちのように長めのデモをする予定の人たちは「どうやって人を捌くか」をあらかじめ考えていった方が良いです.今回はWaiting Listでしたが,最初は整理券方式も検討していたりと,色々考える必要がありあそうです.

運営側はこんな感じであたふたしながらではありましたが,なんと5日間で100人以上の参加者さんたちに新しいサイアノタイプの印刷方法を提供できました!!超嬉しい!!!!

初日の途中から,自分で印刷したものと一緒に写真で記録しています.
大好きなペットやパートナー・子供の写真や,日本に観光したときの写真,自分の作品の写真などを印刷しているのを見て,ハンドメイドの写真って良いインターフェースなんだな〜と思いながらみんなで楽しくワークショップができたことが一番の感動でした.

みんなとお気に入りの一枚との記録1
みんなとお気に入りの一枚との記録2
みんなとお気に入りの一枚との記録3
みんなとお気に入りの一枚との記録4
みんなとお気に入りの一枚との記録5
みんなとお気に入りの一枚との記録6

ちょっとした待ち時間に参加者さんとお話しすると,私たちの研究の何が面白いか,普段どんなことをしている人なのか,印刷した写真をどうするか,などいろいろなお話を聞くことができました!

参加してくれたみんなから私が直接聞いたお話

  • フィルムの現像よりも古い技術なのがすごい

  • 材料が簡単なのが面白い

  • 写っているパートナーに渡したい!

  • 実は暗室を持っていて,他の印刷をやったことがある

  • 新しいものと古いものを組み合わせるのが面白い

  • 水で現像するとポジ画が浮かび上がるところが良い

  • 本当に面白いから家でやりたい

などなど,超嬉しいお言葉をたくさんいただきました!ありがとう!!!!

「このプロジェクトのモチベーションは?」と聞かれたら「フィルムとかアナログ写真とかが大好きなの!」と言いまくってたら,CineFilmの中の人と出会ってたくさんお土産を持ってきてくれたり,Hollywoodで暗室してる人とティンタイプについて語ることができたりしたので,廃れ始めているとは言いつつ,今もアナログ写真大好きな人たちがいっぱいいることを実感を持ってしれたとても嬉しい体験ができました!

「君はこの後どう生きるの?」と駿みたいなことを聞かれて「サイエンスコミュニケーターになりたい!科学の展示を作りたい!」って言いまくってたら,ミュージアムデザイナーと仕事のことを話せたりと良いご縁にも恵まれました.最高.

そして,他のLabsのInstallationsに出展していたプロジェクトとのコラボ作品も作りました!コラボした相手は"The Algorithmic Art Studio"のJames.彼の作品をサイアノタイプで印刷してコラボしました!

自分が楽しい!面白い!と思っていることを,他の人も楽しい!面白い!と思ってくれるということの嬉しさ・感動はとてつもないモチベーションになるし,新しい研究プロジェクトを考える際の参考にもなります.これを,この分野の最前線にいる人たちと喜びや感動を共有できたこと,直接会って話して研究を深められたことが,何よりも大切な経験になりました.本当にLabsに出してみんなと一緒に写真を作れて良かった!

SIGGRAPH2023の思い出写真コラージュ

高速で終わらせないといけない展示撤収

最終日は早めに終わります.今回は15:30,撤収が始まったのは15:45.余韻に浸る時間もなく高速展示撤収が始まります.

なんといっても一番やばいのはパッキング.今回はSIGGRAPH事務局から提供していただいたものを日本に持って帰るということもあり荷物が倍になりました.スーツケースの重量は5kg増え(22kg,上限ギリギリ),機内持ち込み荷物が1つ増えました.修行僧かよってくらいの重い荷物とともに帰国.

これを見越してスーツケースは余裕を持たせていきましょう!そして機内持ち込みできるサイズの大きめの袋とか鞄とかも持っていくのがおすすめです!私はポケモンセンターのでかいショッパーを持っていきました.

バックパックより大きくて重いポケモンのバッグと一緒に帰国している写真.

SIGGRAPH行って本当に良かった!!

見出しにあるように,本当にSIGGRAPHに行ってよかったです.去年行ったSIGGRAPH Asia 2022よりも参加者が数倍以上で,会場の熱気や雰囲気がとても良く,レジェンドと言われる研究者たちにも会うことができました.さらに,前回(ペーパーの口頭発表と1日の半分だけデモだった)と比べて,圧倒的に自分の研究について議論する時間も考える時間も増え,より多くの人との会話と反応を楽しみながらすごく充実した会期を過ごすことができました.

個人的なハイライト

  • セッションは何も見れなかったけど,Experience HallとExhibitionは回れました!(全部ではない)
    →ラボメンバーのポスター組にワークショップを手伝ってもらって,それぞれ1時間ずつくらい時間をとって回ることができました!マジで感謝.

  • ExhibitionのメモリアルE-tech展示はほとんど日本人で感動できた!
    →本当に日本人が大多数を占めていて,おお〜となっていました!体験できたのは,星先生の超音波,岩田先生のFood Simulator,岡田先生のMuuををはじめとして弱いロボット,稲見先生たちのTwenty Years of Innovation in Media Designの各種展示.ほとんど実物を見て体験したのは初めてだったので超感動でした!

  • なんといっても,自分たちのワークショップが楽しい!
    →このプロジェクトでの私の役割は「オルタナティブプロセスを手を止めずに楽しくやって,その楽しさを伝える人」だったので,私が今までやっていたことを国境を超えて一緒に体験できたのがとても楽しかったです!どんな方法?この過程は何をしているの?と興味関心をそのままぶつけてくれ,現像する時にナイスリアクションしてくれた参加者のみなさまのおかげで,改めてオルタナティブプロセスの面白さに気づくことができました.

そう,セッションは何も見れませんでした.ずっとサイアノタイプしてましたので.ですが,日本に帰ればSIGGRAPH勉強会があるので結局全部の研究に目を通すことができます.私はそれに期待しています.個人的にはFab系とFilm系が面白そうだったので重点的にチェックしようと思っています!

個人的な学び

  • 背景とか提案手法とか頑張って説明しても「何を作って」「どうなるから」「面白い研究なのか」ということが全然伝わっていない
    →最初の2日くらいは,「何を最適化してるの?」「何が嬉しいの?」「つまりどういうこと?」と何度も聞かれました.つまり,今までの説明では研究の内容が十分に伝わっていないということです.「オルタナティブプロセスとコンピュータをマージさせて新しい印刷方法を提案しています」という説明から,「薬品ベースの古典的な写真印刷技術で使用するネガティブフィルムを作るソフトウェアを作っています.このソフトウェアではソースになっている画像への最適化やGUIでの階調補正ができます」という説明に切り替えました.一番最初に「何をどうするシステムを作っているのか」を伝えた上で,「これができるようになって嬉しくなりました」ということを伝えることで,「私たちの貢献したこと」がより明瞭に伝わるようになりました.これに気づけたのは,壁打ちのように熱心に噛み砕いて何度も質問してくれたお客さんのおかげでした.本当にありがとうございます!

  • 英語,本当に大事
    →練習や慣らす暇もなく渡航したので,最初は本当に単語も何も出てきませんでした.現地で作り始めたスライド資料とそれに合わせた原稿,去年使った資料等のおかげで単語や言い回しを覚えて自分の研究のことは英語で説明したり議論したり出来ました.しかし,それ以外のこと,例えば自分の将来のプランや,この研究のモチベーションになっている写真のこと,こだわりなどは,もっともっと英語で準備して語れるようにしておかないといけないなと思いました.

ここまでみてくれた方々で,きっとSIGGRAPHに行って私たちのデモを体験したよ!という方は少ないと思います.ロサンゼルスは遠いよ…と思われていると思います,しかしそんな方に朗報です…!!!!!

Maker Faire Tokyo 2023でこの研究の展示をします!!!!!!

期間は10月14-15日,場所は東京ビッグサイトです.

MFT2022(昨年度)で来た時の東京ビッグサイト.コミケやデザフェスの会場としても有名です.りんかい線・ゆりかもめが通っているので公共交通機関で訪れることができます.
MFT2022(昨年度)の会場内の写真.1日だけでは見切れないくらい,全国からものづくりが大好きな人が集結したお祭りのようなイベントです.屋内だけでなく,屋外でも乗り物などの大きな展示や動く展示があります!

実はSIGGRAPH Asia2022とSIGGRAPH2023で発表した写真に関する研究プロジェクトを国内でも展示することが決まっておりまして,さらに今回の学びと反省を活かしてパワーアップさせた展示を行います!そして,MFT2023からこのプロジェクトに関して新しい試みも始まります(まだ詳しいことは言えないけど,子どもたちにも科学・研究の楽しさが伝わるようにと思って新しい〇〇を製作しています).

私は,高校生の頃からずっと「専門家と一般の人との科学の架け橋になる」ためにサイエンスコミュニケーターを目指しています.やっと自分の専門性をほんのちょっとだけ持てた今,自分の研究を通して「研究の楽しさ」「研究に熱中できる理由」を伝えることで「科学の面白さ」「探究することの面白さ」を子どもから大人まで発見できるようなアウトリーチ活動にできるように試行錯誤し始めたところです.SIGGRAPH2023の展示を振り返り,より「伝え」「深め」られる展示を目指して10月に向けて日々準備して参りますので,楽しみにしていてください!

今回参加するMFTは,全国からものづくりの大好きな人たちが集うお祭りのようなイベントです.私のプロジェクトだけでなく,「楽しい・面白い」という理由で始まったものづくりプロジェクトがたくさんあります.是非,ご予定を合わせてご来場ください!お待ちしております!!

終わりに…

書きたいことをまとめたつもりが長々と1万字近くになってしまって驚いているところですが,やっと公開出来ることを自分でも嬉しく思います.

そしてまさかの,この研究の内容に加え,この分野(オルタナティブプロセス)をより文化的に考察したり,アナログな写真プロセスの計算機のある世界での展望などをまとめた論文がSIGGRAPH Asia 2023に採択されたので,今度は2023年12月にシドニー🇦🇺へ行くことが決まりました!(まだ採択されたばかりなので論文の公開などはこれからになります…!)

嬉しいこと続きですが,これからも邁進して参りますのでどうか応援,ご支援のほどよろしくお願いいたします.

研究の今後に関しては,これからより写真のアナログプロセスと向き合い,技術のアップデートに取り組むと共に,私がずっとやりたかった「自分の研究で一般の方々(この分野の専門でない方々)との科学を通したコミュニケーション」に関しても,積極的に行っていきます.

これからも,私が大好きなアナログな写真体験の発展に貢献できるよう,研究そのものも,研究のアウトリーチ活動も頑張りますので,応援よろしくお願いいたします!

それでは,10月のMaker Faire Tokyo2023でお会いしましょう=͟͞ (    ˙꒳​˙)

最後までおよみいただきありがとうございました!

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