とらお
日々、思うことを好きなように。
VRChat(VRSNS)のこと。
写真/カメラの話
創作や、分類できないもの。
今日は三連休の最終日らしい。本当なら、僕もそのはずだったのだけど。なぜか土曜も日曜も、持ち帰ったノートPCに向き合っていた。働き方改革。残業時間を減らそう。むなしい言葉だ。どこかで誰かが割を食ってるだけ。 さすがに嫌気が差してきて、半ば衝動的に、写真を撮りに行くと決めた。そう言えば、彼岸花の咲く頃じゃないか。時刻はまだ朝の6時。行ける―― そんなわけで電車を乗り継いで、彼岸花の群生地までやってきた。けれど無情にも、そこには曇天が広がっていた。写真を始めてから、僕は曇
――毎朝見かけるその人は、いつも家の周りを掃除している。喜寿なんてとっくに過ぎていそうな年配の女性で、すれ違うと必ず「ご苦労さまです、いってらっしゃい」と声をかけてくれる。 はじめの頃はなんだか気恥ずかしくて、会釈を返すだけだった。けれどもいつしか、自分の方からあいさつをするようになった。会釈で済ませる方が恥ずかしくなったから。知らない人にあいさつをするのは、小学生以来だ。 あの女性、どことなく元は学校の先生っぽいと思う。ときどきいるよね、そういう雰囲気のある人。で
――あなたはしにました はじめて遊んだロールプレイングゲームの話。モンスターに倒されると、こんなセリフが出たのを覚えている。びっくりしたし、なんだか怖かった。あなた?僕が死んだの?って。 「魔王を倒す予言の若者、それが『あなた』なのです」。そんな説明が、パッケージに記されていたのも印象的だった。ロール(役割)をプレイするゲームってことなんだよね。勇者というロールを。 今でこそRPGは主要なジャンルだけど。昔はそうじゃなかったのだろう。まずはどんなゲームなのか知って
8月に参加した「VR写真展」のお話です。 会場はこんな感じでした。 さて、今回の写真展を通じて「感じたこと」をまとめてみます。 ■嬉しかったこと ・参加できたこと(運営さんに声を掛けてもらえたこと) ・ワールドの撮影許可をいただけたこと(wata23さん) ・アバターの使用許可をいただけたこと(kujiさん) ・たくさんの人に、写真を見てもらえたこと ・記事やマンガにしてもらえたこと 特に、こちらの「藤林檎さん」の記事では、僕の写真がアイキャッチ?の真ん中に配
――わかりやすい文章を書きたい。そう思って、本を何冊か読んでみた。本屋でよく見かける、ノウハウ本というやつ。そこには、文章を書くときのルールやコツが、わかりやすくまとめられていた。 本を読んでいて、ふと気付いたことがある。それは、どの本にも共通した内容があるということ。「書く目的」と「読み手」の話だ。 文章を通じて、自分は何を伝えたいのか。それを誰に読んで欲しいのか。目的と読み手。この二つを意識するのが、わかりやすい文章には不可欠で。逆に言うと、これができていない文
――朝。改札を抜けると、大きな声が聞こえてきた。駅前の横断歩道で、わめき散らす二人。どちらもその手には「杖」が握られていた。 「――こっちは点字ブロックを歩いてるんだ!」 ものすごい剣幕で、声を荒げる一方。手には白杖。視覚障がい者だ。 「危ないよ!私は足が悪いの!」 もう一方も負けていない。手には松葉杖。足には装具を付けていた。 どうやら二人は、点字ブロックの上でぶつかったらしい。ケガをしている様子はなかったけれど。 「だから!こっちは点字ブロックを歩いて
――今日はツイてるな。そう思えるのはこんなとき。電車で座れたとき。信号がちょうど青に変わったとき。いい写真が撮れたとき。 どれもちょっとした幸運に過ぎないけれど、自分としては結構うれしい。ただよく考えてみると、これらを幸運だと感じるには相応の理由があって。 普段、電車で座れることはないし、信号待ちも多い。意気揚々とカメラを持って出掛けても、いい写真なんてめったに撮れない。こういう積み重ねがあるからこそ、ツイてると思えるわけ。トータルで考えたら収支いっぱい。いや、マイ
――高級なレストラン、なんてものには、もちろんご縁はないのだけど。勝手ながらこんなイメージがある。 「これはどこどこ産の~~を使用しています」 「~~という調理方法で手間暇かけています」 「まずは何もつけずにひと口召し上がっていただき、次はこちらの岩塩を、最後にこちらのソースかけて――」なんてことを、シェフから説明される。 何が言いたいかって、こういうやり取りが、どうにも好きになれなくて。長々と講釈を垂れられたら、イライラしてしまうはず。もうわかったから、好きなように
少し早めのお盆休みをもらった。仕事を忘れ、二日ほどだらだら過ごす。と言っても、例のVR写真展が始まったので、会場の設営やらなんやらで、あんまり休んだ気はしないのだけど。それでも、楽しい瞬間もあったから、まずは良しとしたい。来週は暦どおり仕事だ。周りが休みを取っている分、ちょっとは集中できるはず。 お盆と言えば、みんなは実家に帰省したりするのだろう。盆と正月くらい帰って来いなんて言うけれど。自分には縁のない話過ぎて、どうにも共感ができない。親だから、兄弟だから、家族だから
――朝の電車。ふと足元を見ると、一匹の虫が這っていた。 どこからか迷い込んだ、割と大きな甲虫。カナブン、いやコガネムシか。確か、どっちかは害虫なんだっけ。でも、肝心のどっちかは覚えていない。明日使えない無駄知識だ。 そんなことよりこの虫は、いまはまだ、運良く生きてるけれど。次の駅、人が乗り降りしようものなら、確実に踏まれてしまうだろう。 ドアが開いたら逃がしてやろうか。そっと手に取り、逃がせるだろうか。そう思ったものの、車内はすでに混雑していて、僕がしゃがめるス
たとえばテストを三回受けたとして。Aさんは95点を一回、50点を二回。Bさんは三回とも65点を取った。そんなケースを考えてみる。 二人とも合計は195点。平均値も65点。ただ中央値は、Aさんが72.5点。Bさん65点。さてこの場合、どちらが好ましいと感じますか。 ワンチャン、95点を取れるAさんがいい。夢があるから。そう思いつつ、一緒に働くならBさんだと僕は思う。理由はやっぱり、安定感があるから。同僚にするのなら。振れ幅の小さい、穏やかな人がいいなぁ。それは仕事の出
「――心底がっかりしました」 朝、溜まったメールを片付けていると、そんな言葉が目に入ってきた。(いったいなんの件だろう……)じんわりと、心拍数が上がるのを感じる。受信日時は、午前零時。 * 「――私たちの部署では、業績目標を達成するため、それこそ死に物狂いで仕事に取り組んでいます」 死に物狂いという、見慣れない言葉に戸惑う。 「――しかし、本社スタッフの皆さんには、私たちを支えようとする気概が感じられません(中略)」 「この会社を良くしたい、より良い未来を創っ
先日、「相談」というテーマで記事を書いた。結論としては、相談できる『関係性』を大切にしたい、そう締めくくった。 ――関係性。そう、やっぱり関係性なんだよね、結局。親子も、恋人も、上司と部下でもさ。そんな風に思うけれど、口で言うのは簡単なんだけど。じゃあ具体的にどうすれば「関係性を良くできるのか?」を考えてみたい。 <関係性を良くする方法・3選>1.相手の嫌がることをしない これは本当に、基本中の基本だと思うけど。相手の嫌がることはしない。これに尽きる。そんなの当た
「――俺はお前たちとは違う」 漫画『鬼滅の刃』には、読む人の心を動かす台詞が、数多く存在します。何度も読み返しているのに、何度でも、目頭が熱くなるような言葉の数々。これからもきっと、名作として語り継がれることでしょう。 この作品が人気となった理由を聞かれたら、なんと答えればよいものか。ストーリー、設定、キャラクター。どれか一つの要因だけで、ということはありませんが、個人的にはやはり「台詞回し」が大きな魅力だと感じます。 冒頭の台詞は、水柱と呼ばれる剣士が、仲間に向
早口な人と話すと、なんだか疲れてしまう。でもそれは、僕の頭の回転が遅いから。そう自分に言い聞かせながらも、こんな風にも感じている。 「――早送りの映画みたいだ」って * 先日、動画を見ていたら「映画のあらすじ紹介」というものがおすすめに出てきた。再生してみると、片言の音声解説と、作中の重要そうなシーンをつなぎ合わせただけの動画で。これがファスト映画ってやつかな。著作権はどうなってるのか。再生数が稼げたら何でもいいのか。そう思いながらも、惰性に任せて最後まで観てしまっ
「ちゃんと相談しろよ!」なんて言葉が出てきてしまう時点で、関係性が終わっているということに、どうして気付かないのだろう。 若いとき、仕事の基本は「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」だと散々言われてきた。まぁ確かにそうだよね。情報を共有して、同じゴールを目指すのが組織(チーム)なんだからさ。 でも実際に報連相しようとしたら、「そんなことで声を掛けるな!」とか「自分で判断しろ!」なんて怒られたっけ。理不尽だよなって思ったけど、いま考えると上司も忙しくて、余裕がなかっ