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相談すること、されること

 「ちゃんと相談しろよ!」なんて言葉が出てきてしまう時点で、関係性が終わっているということに、どうして気付かないのだろう。

 若いとき、仕事の基本は「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」だと散々言われてきた。まぁ確かにそうだよね。情報を共有して、同じゴールを目指すのが組織(チーム)なんだからさ。

 でも実際に報連相しようとしたら、「そんなことで声を掛けるな!」とか「自分で判断しろ!」なんて怒られたっけ。理不尽だよなって思ったけど、いま考えると上司も忙しくて、余裕がなかったんだろう。

 仕事でも、プライベートでも、相談することには色んなメリットがある。

・考えや気持ちを整理できる(説明しようとするから)
・精神的な負担を軽くできる(荷物を持ってもらえる)
・参考になるアドバイスやサポートをもらえることも

 頭のなかだけで考えても、状況は好転しないどころか、悪化するばかり。言葉にする、行動を起こすというアウトプットが、ときに必要なんだろう。誰かに聴いてもらうというのは、一番手っ取り早くて、効果があると思う。

 一方、相談される側にもこんな利点がある。

・相手の状況を把握できる(助言やサポートができる)
・相談されたという満足感(頼られるのは嬉しいもの)

 特に仕事のときは、あまり悩まずに早めに相談して欲しいと思う。時間が経てば経つ程、リカバリーするのが難しくなってしまうから。下手の考え、休むに似たり。まずは相談すること。色んな人がいて、サポートし合うのがチームなんだからさ。

 ただ、この相談にもデメリットはある。

・自分で悩んだり、考える機会を失う(成長できない、依存してしまう)
・相談したのに、無駄になってしまう(参考にならないアドバイスとか)
・自分の時間を奪われてしまう

 誰かに助けてもらうことが、当たり前になってしまったら。それはそれで問題だよね。だからある程度自分で考えて、状況報告代わりでも相談する。相談された方も、忙しいかもしれないけれど、耳を傾ける。そうやって力を合わせるから、助け合うから、ひとりではできないことを成し遂げられる。

 どうしてもメリット、デメリットみたいな二元論で考えてしまうけれど。まずは、この人に相談したいと思われるような「関係性」を大切にしたい。チームで動くときに、これ以上大事なことってあるのかな。そして世の中も広い意味では、「チーム」じゃないのかなって思うんだ。

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