一人称多視点への挑戦
物語を一人称で書くか、三人称で書くか、トランボはこれが小説の成否を決める重要な決断だと思っています。トランボがこれまで書いたのは長編4本、短編2本。いずれも一人称で書きました。どうしても三人称には手が出ないのです。
三人称は神の視点です。主人公が知りえない事実などを書くことができます。したがって、物語を広がりのあるものにできます。一人称にはその逆のデメリットがあります。つまり、主人公が知りえないことは書くことができないし、そのキャラ設定によっては書けることに制約が生じます。