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横溝ワールドに魅了された少年の今

私が産まれてはじめて、小説というものに没頭したのははるか昔昭和の時代。ある作家によって小説の世界が開いたのです。

その作家の名は横溝正史。

トランボ少年は、横溝先生の世界観に頭をぶん殴られたような衝撃を受けたのでした。(ここで作家さんを紹介する際には、敬意をこめて「先生」という敬称をつけることにします。)

「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「三つ首塔」「獄門島」「病院坂の首縊りの家」…。タイトルからして横溝ワールド炸裂です。

たぶん最初に読んだのは「犬神家の一族」だったかと。(小学生の頃のはるか昔の記憶なので少々あやふや)1970年代、世は横溝ブーム。家の本棚には横溝作品がずらーっと並んでいて、それを片っ端から読んだのです。(年齢が分かってしまいますね)

最近、電子版でしか読めなくなっていた作品が相次いでで再販されています。しかも表紙は昔のまま。懐かしくて何冊か買ってしまいました。

2年前、「声」という長編小説を書きました。(この作品もいずれどこかで発表したいと思っています。)不思議な霊力を持つ一族の末裔たちが登場します。一族が暮らしてきたのは沖縄の離島でした。島の人々は、一族の本家と2つの分家を屋敷の立つ方角によって、それぞれ西家、東家、南家と呼びます。

横溝先生のファンなら分かるでしょうか。これは「八つ墓村」のオマージュです。作中、村人たちは村最大の分限者多治見家を西屋、もう一つの分限者野村家を東屋と呼んでいました。

こんなことを書いていたら、また読み返したくなってきました。

横溝先生に関するお話はまだまだありますので、また改めて。


<作品情報>
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