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私という人間③~うつから救ってくれた書くこと~

こんにちは、kirariraindropです。

北海道で6歳の一人娘を育てながら、在宅でライティングやWeb記事の校正のようなお仕事をしています。

今回は長~い私の自己紹介もやっとの完結編 

育休復帰に失敗してうつになったこと、その後、なんとかトンネルを抜けて今のお仕事に至るまでを書いていきたいと思います。

前回までのお話は、こちら。


育休復帰に失敗し、うつに

前回もちらっと書きましたが、私は育休復帰に失敗してうつになり退職した過去があります。

異変が起こり始めたのは育休復帰から約半年が経過したころです。

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そのころは丁度、担当する医療機関が変わり、通勤時間が倍近くかかるように。また、今までは同じ会社のコーディネーターが複数出入りする施設でバックアップ的な役割で勤務していたのですが、新しい担当先では自分が一人で常駐することになりました。

慣れない環境で、しかも一人というのは想像以上にしんどいものがありました。わからないことやトラブルがあればもちろん上司に電話で相談できますが、上司だって他の施設を担当しているので、電話するタイミングも気を遣います。

加えて、当時1歳半の娘に噂のイヤイヤ期が絶賛到来し、朝の支度や登園に苦戦することが増えました。とは言え、夫は朝7時前には出勤してしまうため、応援は望めません。

つねに時間に追われ、ピリピリした毎日が続くうちに、私は疲弊して次第におかしくなっていきました。


クタクタに疲れているはずなのに眠れず、娘を寝かしつけた後に残った仕事を片付けようとPCを開くのですが、たった一通のメールを打つのに文章が浮かんでこず、何時間もPCの前でフリーズ。。。そのまま朝を迎えたことも。

またあるときは、たった2~3行書けばよい保育園の連絡ノート(家での様子や食べたもの、体調などを園に伝える)ですら、言葉が出てこず1時間以上も頭を抱え込むこともありました。

そんな自分が情けなさ過ぎて、泣けました。

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言葉がわからない訳ではありません。字も読めたし、書くことはできました。でも、何を見ても読んでも、まったく内容が頭に入ってこず、自分から通り抜けて行ってしまうのです。だから何も感じないし、言葉も出てこない…そんな感覚に近かったように思います。


フリーズしかかった頭の中で、こんな思いばかりがグルグル巡ります。

生きているのが、しんどい…


それでも1カ月くらいは表面上は何でもないように取り繕い、仕事も家のこともなんとかこなしていたのですが、次第に食べられない、眠れないの症状が悪化し、病院の門を叩くことに。

診察の結果は、適応障害によるうつ状態(ついでに鉄欠乏性貧血←これは復帰後のバタバタで自分の食事を疎かにしたツケ)というものでした。

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上司は休職なども含めて会社に残ることを提案してくれましたが、自分の中ではすでに限界でした。休職しても復活できなかったらどうするんだ…また会社に迷惑をかけてしまう。

という以前に、今の私は娘のお世話はおろか、自分一人が生きるのすらしんどいレベルだ。私、母親なのに何やってるんだ。一旦すべてリセットした方が良いのではないか…。

こうして私は育休復帰9カ月目で約5年勤めた会社を退職しました。


暗く長いトンネル

退職後は、仕事に行かねば!というプレッシャーから解放されたからか、次第に夜は薬なしで眠れるようにはなりました。しかし、今まで反動なのか、何をするにも億劫で心と体がついていかない無気力な状態がその後数カ月間続くことになります。

♪やる気スイッチ、君のはどこにあるんだろ~             見つけてあげるよ~、きみだけのやる気スイッチ~♪

と、どこかのCMソングばりに、心のスイッチをいろいろ押しまくるのですが、徒労でした。私のやる気は全然点灯しません。撃沈…。

暗く長いトンネルに迷い込んでしまったかのように、出口が見えずに焦りました。こんな状態がいつまで続くんだろう…。


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さて、うつになって困ったのが娘のお世話です。自分がごはんを食べまいが、汚い格好をしていようが、大した問題ではありませんが、娘のことだけはそうはいきません。一応、これでも母親です。

夫にも助けてもらいながら、食事やおむつや衣類の交換など最低限のことはなんとかやっていましたが、ひとたびイヤイヤされると私の思考回路がストップして、泣き叫ぶ娘の隣で茫然としていたり、苛立つ感情を抑えられないこともしばしばでした。正直、娘と2人きりになる時間が恐怖でした。

このままだと私、この子を虐待してしまうかも…

本気でそう思いました。それだけはマズイ…   

そこで退園を勧告される覚悟(娘は認可園だったので、片親が退職して1カ月以内に再就職しなければ、基本は退園しなければならない市の決まりがあった)で、恐る恐る園長先生に事情を説明し、相談した結果、私の病気を理由に保育園を継続できることに。

そればかりか「お母さん、もう十分に頑張ってるじゃないですか。私達にももっと、子育てのお手伝いさせてさせてください」という温かい言葉までかけていただき、涙腺崩壊。仏のような園長先生…。拝んでもいいですか。

こうして、ほかの多くのママ達が頑張って働いている中で、自分は病気を理由に預かってもらうことに後ろめたさと申し訳なさを感じつつも、療養に専念することができました。保育園がなければ、私達家族はきっと路頭に迷ってました。たぶん、確実に。


うつの暗闇から救ってくれた「書くこと」

結局、うつと私のお付き合いは1年以上に及びました。こう書くとちょっと恋人みたいだな。ドキドキ…💛アホか…

途中にはだいぶ元気になって、通院も一旦卒業。でも、看護師のパートで復活を試みたことで、再度体調が悪化し玉砕。すっかり外で働くことが怖くなってしまったのでした。チーン⤵

そこで、通院していた病院を変えて、薬だけに頼る治療ではなくもっと根本的な原因に目を向けようとカウンセリングを受けたりもしました。2軒目の病院ではうつ状態ではなく、うつ病だと言われました。

カウンセリングを受けてみて発見だったのは、私のうつ病発症の引き金には、幼少期の満たされなかった寂しさ・甘えたい感情が深く関与していたということ…。

幼き日の自分と娘の影が重なり、フタをして封印し続けてきた感情が暴走したようです(一応、両親の名誉のために断っておくと、虐待を受けて育ったわけではありません)。

それにしてもこちらの感情さん、かなりの暴れん坊将軍🐎でした。苦笑

これは語ると、それだけで一本書けそうなので別の機会に。それにしても、育児をめぐる闇は深し…。ブラックホール級。


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カウンセリングでは、涙が出ようが、辛かろうがとにかく徹底的に「過去の自分」と向き合う作業をします。何度も繰り返すうちに、次第に自分の思考や感情がクリアになって行く感覚がありました。←あくまで私の場合。

で、思考がクリアになってくると「私、やっぱり働きたい…」みたいな感情がフツフツと湧いてくるわけですが、失敗続きの前科二犯なので💦、また次の職場の人に迷惑をかけたらどうしよう…みたいな思考がグルグル。

そんなとき社会復帰へのリハビリがてらに始めたのが、クラウドソーシングサイトのライターのお仕事でした。やっと本題キタ~!✨


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たぶん初めて書いた記事はそれこそ、一文字0.5円にもならないような記事だったと思います。回復期にあるとはいえ、頭の回転も平常時の1/2以下だったので、何日もかかりながらやっと一本の記事を書いたことを覚えています。

それでも、一生懸命作業に集中している間は、自分だけ社会から取り残されていく不安や焦燥感みたいなものから距離を置くことができました。そして少しずつ少しずつ仕事を増やして、できた!という体験を積み重ね、私は私を取り戻して行きました。

奇しくも、こじらせていた中学時代、自分が自分であることを支えてくれた「書く」ということが、またも私をうつの暗闇から救ってくれたような気がします。何かの縁を感じずにはいられません。


私の今とこれから

こうして始まった在宅ワーカー生活は4年目に突入、そして私は今日も細々と書き続けています。娘も大変お世話になりまくった保育園を卒園し、ピカピカの1年生になりました。


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すっかり調子を崩すこともなくなった今、過去をあらためて振り返ると、娘が1歳半~2歳過ぎまでの期間の細かな記憶だけが、私の脳ミソからすっぽりと抜け落ちています。きっとたくさんのかわいい表情を見せてくれていたんだろうな…。

娘よ、すまん…

あなたの母はやらかしてしまいました。

でも母がポンコツでも、たくさんの方々があなたに温かな愛情を注いでくれたお陰で、あなたがここまで大きくなれたことは、紛れもない事実です。感謝しても、しきれません。

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昨今、子どもの虐待のニュースを耳にするたび、私は複雑な気持ちになります。

決して他人事なんかじゃない…。私だって、そうなっていたかもしれない。

あのとき、私がギリギリのところで娘に手を上げずに踏みとどまれたの
は、たまたま運よく周りの人達に助けてもらえたからだ…

ホント、この思いに尽きます。

かけがえの無い、わが子という存在…。望む人、すべてが親になれる訳ではない現実の中で、親になれたことは幸運です。だけど、同時に育児というのはときに非常に孤独で長い道のりです。正解なんて、どこにもない。

昔ながらのおせっかいな人の繋がりが希薄になった現代、表面上は何事もなく振る舞っていたって、心の中では「誰か、助けて…」って叫んでる親達って、きっとたくさんいるんじゃないかな…。そう思います。


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在宅での仕事を始めて数カ月たったころ、私にとって一つのターニングポイントになるクライアントさん・お仕事との出会いがありました。とある育児メディアの記事チェックの仕事です。

校正・校閲の仕事はこのときが初挑戦だった私。ただ、メディアの方向性やビジョンが明確に設定されており、それに基づくレギュレーションが細かく決まっていたお陰で、末端スタッフの私でも「どこに向かう記事を作るのか」が理解しやすく、仕事でありながらも学びのとても多い環境でした。

そのうち、

自分と同じく育児で課題に直面したり、悩んだりしているママたちの
背中をそっと押せるような記事を届けたい!

と、熱量高め(鼻息荒め?)に仕事に向かう自分を発見。笑

あくまで校正・校閲者なので、自分が直接書いているわけではないのですが、定められたキーワードの中から「ユーザーが求めているもの」を想像し、構成担当者やライターと相談しながら記事作りに携わっていく過程が楽しかった。

あのとき自分が子育てに激しくつまづいたからこそ、私にできることがあるのでは?という勝手な使命感?みたいなものも手伝いながら…。

この経験を通じて、今はライティングだけでなく、編集側の知見も深めていきたいと勉強中です。noteに散りばめられた、諸先輩方の素敵な記事も活用させてもらっています。


おわりに

ここまで超絶長~い自己紹介に辛抱強くお付き合いいただきありがとうございました!第三弾はまさかの5000文字弱になるとは…。長。

途中、いや~こんなに自分の半生を晒して(恥)、読みたい人なんているのか?と思い、何度も筆を止めそうになりましたが、たまたま田中泰延さんの『読みたいことを、書けばいい。』という本を読んで、

そっか、私、自分のために書いてるんだ。それでいいのか。

と妙に腑に落ちました。​



そうです、これは自分が書きたいから書いたんです。笑 満足。

色々文章を書かせてもらっていると、だんだん読者ウケする論法は~とかSEOを意識して~迷走しがちな自分がいますが、「自分のために書く」というのは私にとっての原点だなぁ…と。

noteでは仕事や生きること、育児を通して私が感じたり、考えたりしたことを、ゆるくアウトプットして行ければいいなと思っています。

こんな人間ですが、どうぞよろしくお願いします🌼





***

ちなみに、私が散々お世話になった(なっている)クライアントさん、ママに特化したオンラインコミュニティを作った!


育児のことだけでなく、仕事のスキルも働き方も…「#できるを増やす」という響き、前向きでワクワクするなぁ…。どんなコミュニティに成長していくのか、楽しみです。私も出没します(笑)













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