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東ティモールには墓がある。

東南アジアで一番新しい国。東ティモール。日本の大手のガイドブックにはまだ、その国をガイドするページがない。

準備のためにようやく見つけたガイドブックは、英語で東ティモールを紹介するもんで、自分の語学力の低さを目の当たりにして絶望したり、翻訳機能に全力で感謝したりした。

日本のガイドブックが紹介しない理由は調べてみて明白だった。紹介しやすい「もの」がない。

買ったガイドブックに記載されていたものでめぼしいものは、世界で3番目に大きいキリスト像、ホテル、レストラン、博物館、墓。

世界で3番目に大きいキリスト像はすごい。それは見てみたい。が、その他がいかんせんパッとしない。

たとえばレストラン、ホテルなんていうものはもちろん載っていると助かる。博物館も見ておこう・・・とは思うが。墓?

言うに事欠いて「墓」とは。いよいよ書くことに困ったか。

ロンリープラネットに突っ込みを入れながら、かくいう私も、東ティモールに行く理由が「いったことがない国だったから」と大した理由もなかったので、見どころがなくても困らず、ただ、「その国に行くだけ」を目的に旅立ったのだった。


いざ、実際の東ティモールに来てみると、確かに世界で3番目に大きいキリストは大きかった。どのくらい大きいかというと、カメラに収められないくらい。


ホテルはカフェが併設されていて、炎天下の東ティモール散歩の途中で、エアコンがあるカフェで休めるということでありがたく入らせてもらった。

夕日の見えるレストランで飲むビールも格別だった。

博物館は東ティモールの歴史を展示していて、独立に至るまでの歴史を包み隠さず展示していた。衝撃的な展示も多くて、1ドルで見学するには有り余る見ごたえだった。


しかしここまでが、空港に着いた初日の話。
初日でガイドブックのメインどころをだいたい見尽くしてしまって、明日からどうしよう…と。

さて、ここでガイドブックを見ながら「書く事がないからって…」と書いたお墓である。

もう、せっかくだし行くか。

そして行った先。

青を貴重とした墓石に、造花やマリア像が並べられていて、カラフルな土地が広がっていた。

え?

お墓…?

お墓ってこんなだっけ?

可愛らしく、きれいな景色に脳みそが追いつかなくて脳が混乱する感じの衝撃。

ごめんよガイドブック。
ちゃんと見どころだった。

結局、東ティモールで何がよかった?って聞かれたら「墓。」って答えてしまうくらいには良いと思える場所が見つかった今回の旅。

人が勧めるものには勧めるだけの理由がちゃんとあるんだなぁと学んだのだった。

と言うことで皆さん。
東ティモールに行くことがあれば、ぜひ美しい墓を見てほしい。

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