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神奈川県の教師です。 自治体の教育現場が子ども・教師・保護者・地域にとって少しでもいい…

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神奈川県の教師です。 自治体の教育現場が子ども・教師・保護者・地域にとって少しでもいい環境になるために活動しています。

最近の記事

子どもに関わるタイミング

 今日の算数の授業中。ある子の小数の割り算を解いている様子を見ていた。すると、ノートには小数点の位置を間違えた答えが書いてあった。間違ったところ見つけるとすぐに指導したくなるのは職業病。ただ、今回はどのタイミングで話しかけるのか少し考えてみた。  集中している時にいきなり誰かに話しかけられるのはどうなんだろうか?解いている時、急に「ここ間違ってるよ。小数点の位置を見直して」と声をかけられて理解できるのだろうか?僕がよくやってしまうのは気づいた瞬間すぐに子供に話しかけてしまう

    • 「違い」にどう向き合うか

       学級会で決めたドッチボール鬼ごっこを実践した。3チームに分かれて、体育館の隅には、それぞれのチームで当たった人が入る牢屋のゾーンがある。当てられた人は自分を当てた人が当てられたら復活できるというルールだった。僕のイメージでは、みんな走り回って当て合うのかと思っていたが、3チームに分かれたことと牢屋の位置が関係して、チーム通して牽制し合いながらのゲーム展開になっていた。相手の様子を伺いながら、攻める時と逃げる時の判断をできる面白い設定になっていた。これはきっと企画者は意図して

      • 久々に学級会で研究授業やった話

         4年ぶりくらいに市の研究会で学級会の研究授業をさせてもらった。  僕の自治体は特活を熱心にやっている人は少なく、学級会を年間通してやっている人はほとんどいない。そんな中での研究会だが、ここ数年は徐々に特活の魅力に気づいて集まってきてくれる人たちが増えてきた。そのような中で、学級会初心者の先生たちに実際の授業を見てもらうという趣旨の研究授業だった。  今回話し合ったことは至ってシンプル。ドッチボール鬼ごっこを「チーム戦でやるか?個人戦でやるか?」という話し合い。企画を立ち上げ

        • 算数ワークショップスタート

           今年度の校内研で「好奇心・探究心を大切にする授業づくり」と言うテーマに取り組んでいる。その中で、僕たち高学年ブロックは、算数の問題作りをテーマに研究を進めるなった。昨年度、LAFTで学んだ数学者の時間からヒントをもらい、算数ワークショップを実践する計画を立てた。発展問題を解く時間が1時間。問題を作る時間が1時間。そしてできた問題を解き合う時間が1時間。3時間を1セットとしてサイクルを回して行く予定だ。  第一回目に取り組んだ。子どもたちに、いつもの算数とは違う「算数ワークシ

        子どもに関わるタイミング

          NITS learning HUB 〜自分はどのように力量を深めてきたのか?〜

           先日、NITS(独立行政法人教職員支援機構)が主催した、NITS Learning Hub「シリーズ:教職員としての在り方を考える」を受講してきた。正直、NITS自体を今まで知らなかったのだが、HPに記されていた「NITS戦略」の中の「教職員の学びと子どもの学びは相似形」というキーワードが今僕の関心と重なったので気になって参加することにした。  今回のプログラムは参加者同士が自分自身の今までの経験を振り返りながら、次の問いを内容だった。 「教職員はどのようにして教師として

          NITS learning HUB 〜自分はどのように力量を深めてきたのか?〜

          うまくいかなかった日のこと

           クラブの時間。僕が担当するパソコンクラブの6年生に学校生活にとても困難を抱えている子が所属している。その子とは昨年度のクラブも同じパソコンクラブだったので、顔見知りの仲だし、学校内で会ったときには、お互い声をかけ合うような間からでもある。僕としてはそういう課題を抱えた子たちの対応はとても好きだし、正直ある程度の自信もあった。  しかし、今回は全くうまくいかなかった。クラブでタイピングのゲームをした。その子と2人でやりとりしている時は何の問題もなくことが進んだ。ただトーナメン

          うまくいかなかった日のこと

          子どもたちが住んでいる地域を歩く

           今年度うちの学校では、新たに地域確認日というものが設けられた。これは以前あった家庭訪問を少し簡略化し、子供たちがどんな場所に住んでいるのかというのを見て回るものだ。昨年度末に導入の話があったときには、正直かなり反対していた。今更自分たちの仕事量を増やすような事はやめて欲しかったし、そんなに意味があるのかとも思っていた  しかし、実際にやってみて、個人的にはかなり良い取り組みなのではないかと思思った。僕は子供と一緒に下校し、地域確認をしている。その時に子供たちとできる会話が面

          子どもたちが住んでいる地域を歩く

          メダカの名前

           給食の時間、ある1人の子が教室に戻ってこなかった。他の子に話を聞いてみると、理由はよくわかっていなかったが、何かがあって落ち込んでしまってどこかへ行ったらしい。彼はすぐに見つかったが、気持ちが落ちていて、クラスに戻って話せる状態ではなかった。他の先生に見守りをお願いし、少しクールダウンの時間をとっていた。  しばらくするとクラスの前の廊下に見守ってくれた先生と一緒に彼がいた。  話を聞いてみると、理科で飼うメダカの名前が「しらたま」と「みかん」という食べ物の名前に決まってし

          メダカの名前

          譲り渡すこと

           市の研究会の運営を今年度から後輩に任している。自分がつくってきたものを誰かに渡すと言う経験を初めてだ。なんだかとても不思議な感覚があり、同時に難しさも感じている。  ただ渡した相手は信頼できる後輩なので彼に任していることに間違いない。ただやはり僕は先頭に立って、何か物事動かしていくのは好きなタイプで、サポートに回るのは苦手なんだとつくづく思う。どこまで先回りして声をかけたらいいのか、どのくらい何を手伝ったらいいのか、そこの塩梅はとても迷う。もしかしたらとても雑な任せ方になっ

          譲り渡すこと

          会議より寄り合い

          「働き方改革」という言葉がバズってから、コスパやタイパを最重要とする風潮がある。僕自身も無駄なことは無くした方がいいと思っているし、時短できることはした方が良いと思う。  しかし、この間「冒険研究所書店」の荻田さんに「会議と寄り合いの違い」の話を聞いたことが、今までの考えを見つめ直す機会になった。  会議は何かを決める話し合い。  寄り合いはお互いを知り合う話し合い。  ある村の寄り合いに参加した方の話。その村では、毎年祭りがあり、その役割分担のための寄り合いがあったそう

          会議より寄り合い

          自由進度学習とICTドリルをやってみて

           今年度の5年生で算数は、単元内自由進度学習に取り組んでいる。また、光文書院から出ているドリルプラネットと言うICTドリルもその中で活用している。3つの単元をこの2つで取り組んでみて気づいたことを記録してみる。  3単元を終えて、計画表で何をすればいいかわかっていない子が2名いる。1人は外国籍の方で日本語の問題で教科書が読めず進められない。もう1人の子はかなりの支援が必要で、教科書の読み方が理解できていない上に基礎的な計算の仕方もわかっていない。そのため1人で取り組むことが

          自由進度学習とICTドリルをやってみて

          トラブルの中に見える価値観

           給食の前の時間に起きたトラブルについて振り返る。  4時間目の図工から帰る時、担当の先生がみんなで並んで帰るように指示をしたらしい。しかし、多くの子供たちが並ばずにバラバラと帰ったそうだ。それに対して並ばなきゃいけないと思った2人の子が「なんで並ばなかったんだ」と1人の子を責める形になってしまって、そのやりとりの中でもめたらしい。  話を聞いていくと、バラバラと帰った子たちの中でほとんどの子たちは先生の指示を受け取れていたそうだ。しかし、前の人たちが並ばずに行ってしまったか

          トラブルの中に見える価値観

          変化の兆し?

           市教研の運営委員会に参加した。これは市の研究会の部長が集まり、本年度の研究会の進め方に関して検討し、方向性を決めていく場所だと僕は思っている。  しかし、現実はそうはなっていない。運営委員会で何をするかと言えば役員たちが伝える連絡事項を受け取るだけだ。また連絡してくることも、基本的には毎年何も変わらず改善されることはほぼ無い。  この状態に危機感を感じ、数年前に運営委員会でアプローチしてみたが、その時はうまくいかなかった。  改善していくことが起こらない原因は、物事の決定

          変化の兆し?

          ICT活用推進教諭研修で…

          ICT活用推進教諭の研修会。 2時間ちかく話を聞き続けて、残りの20分でグループワーク。 この研修のあり方自体に、学校教育の悪しき習慣が詰まっているように感じた。教えるという事はカバーしなきゃいけない内容をとにかく伝えることという考え方。 もちろん伝えられたこと全てが無駄だったわけではない。僕がわかっていなかった部分がわかったあったし、勘違いしていたところも解決することもあった。しかしそれはもっと短く伝えることができるはず。せっかくICTの活用を推進している先生たちが集まって

          ICT活用推進教諭研修で…

          プールの外注

           プールの授業があった。今年度から、学校のプールを使わずに市営プールで授業が実施され始めた。うちの学校ではじめての事だったので、色々と見えない部分があったが、とりあえずは無事に行うことができてほっとしている。  終わってみれば、自分たちの学校でプールを行うより業務的な負担はかなりなくなった。まずプール担当がプールの水や薬品などを管理する必要がない。監視役の教員のパズルを組み合わせる必要もない。もちろん空き時間で教師が安全管理をする必要もない。さらに実施回数が大幅に減った。プー

          プールの外注

          教師の力量形成の仕組みとは?

          「先生の力量形成は志がある方のボランティアで成り立っている」 一緒に学んでいる方の言葉。 最近の僕の中でのハイライト。 確かに先生たちが成長できるかどうかというのは、出会いという運に任せられている気がする。 もちろん一定数はどんな環境でも成長できる人はいる。 しかし、それは全体の5%くらいの人。 後の95%の人の成長は誰かとの出会いによって支えられていると思う。 初任の時にたまたま尊敬できる先生に出会えるか。 学び合える仲間や環境に出会えるか。 この出会いという運任せに教師

          教師の力量形成の仕組みとは?