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シベリアの梅雨とゴールデンウィークの思い出
シベリアにも雨季があるらしい。乾燥したこの地でたまに降る雨は恵みのように感じられてむしろ心地よい。外を歩いていると日本の4月のように程よく湿気が感じられる。
しかし考えてみれば日本の2013年以来一度も4月の日本にはいなかったのだからこれが記憶なのか単なる想像なのかよくわからない。ゴールデンウィークも20代になってから一度も日本で過ごしていないのだ。どんな気候だったか。
ゴールデンウィークの時期は湘南ユースオーケストラの定期演奏会とその練習があったからあまり遊んだ記憶はない。ユースは楽しさしかなかったから室内にいるものの満喫していた。
ユースは普段はあまり練習で人が揃わない日も多かったが、直前の練習にはエキストラの人もきて一気に大所帯になる。チューバには毎年藝大生が来ていたし、音大生も多かったから中学生の自分にとっては楽しすぎる場だったのだ。
中3の定期演奏会は白鳥の湖とベートーヴェンの8番とローエングリンの序曲というアツいプログラムだったな。懐かしい。
いつかその時期に日本にいることがあればユースの定期演奏会を聴きたい。
分厚い雲
雨が降る日はこんな厚く怪しげな雲が空に浮かんでいる。しかしブリヤートの太陽はやはり強力で、雲が空を覆い続けることは少ない。どこかからいつも強烈な光を差し込んで晴れ間をつくる。曇り空と晴れ空が同時に見える。
一瞬の晴れ間にはこんなに明るくなる。最近の雨のおかげで植物はどんどん増えている。砂漠のような砂からぐんぐん生えてきて景色が一変する。植樹もされていて、少しずつ景観がよくなる。
雨が降って水たまりもあるのになぜこの地面はこんなに乾いていたのだろう。ちなみにこのすぐ横ではブリヤートの民族衣装を着たおばさんが牛乳を撒く儀式のようなことをしている。遊牧民らしい習慣だがそのおかげで草が生い茂っているのかも。
街を散歩していると日本ではみたこともない植物もよく見つける。この植物は水を弾くようで、水滴をたくさん葉の上に乗せていた。新芽から力強い緑に変わっていく葉をみるとこちらも生き生きとした気分になる。
最近読んだ本には「一日5分でも公園で自然と触れ合うだけでストレスが大幅に減少する」といったことが書いてあったが本当なようだ。
最近多くの街路樹がかなり雑に切られていたが、切り株のようになってしまっても湧き出るように新しい枝が生えてくる。シベリアの植物はなんと力強いのだろう。
冬と春の気温差が60℃もある分、それだけ暖かい時期にはどんどん成長しようとするのだろうか。とてもハングリーに見える。
街の至るところに植えられている桜のような花はどこも満開になった。夏になったらどんな景色になるのか楽しみだ。
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