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生涯投資家①「コーポレート・ガバナンスと使命」

トモーロです。

本日から解説させていただく本は、村上世彰さんの著書「生涯投資家」という本です。一言で言ってこの本とても面白いです。

また、お金とは何か、会社とは何かというその意味を間違えてしまうとどのようなリスクがあるのかを教えてくれる本でもあり、とても学びになると思います。

結論から言うと、これから社会でもっと活躍したいと思っている人、お金について理解を深めたい人にはぜひ読んでいただきたい一冊です。

では早速参りましょう!


【著者について】

まず、著者の村上さんについて知っていると言う方も多いと思います。彼の子供の頃のエピソードがとても面白いので少し紹介します。

東大法学部で、そこから通産省に入ります。そこで村上さんはコーポレート・ガバナンスの研究をします。企業統治ですね。この本では、コーポレート・ガバナンスという言葉が非常に重要になります。

子供の頃は、商品の値札を見て高い安いを判断したり、通帳の金額が増えていくことに興味が湧いていたそうです。

言ってしまうと、お金が好きな少年でありながらでも何か欲しいものがあるわけではないといったような感じです。普通であれば、おもちゃやゲームが欲しくなりますよね。

そして、小学校3年生になると父にお小遣いをあげてほしいと頼みます。すると、父はそんなに欲しいならと言い、大学卒業までのお小遣いを一括でと100万円を世彰少年に渡します。

本来なら、飛びつきたくなるところですがここで世彰少年は「大学卒業までだと少し少ないのでは?」と父に交渉し、大学入学までという条件に変えてもらうのでした。


【経済の勉強が始まる】

さて、小学校3年生で100万円を手にしました。彼はその半分の50万円でサッポロビールの株を買うのです。理由は、毎晩父が美味しそうに飲んでいたから。

そして、自分のお金で株を買ったことで投資したお金が果たしてどうなるのか、それに興味を持ち始めたことが経済の勉強を始めるきっかけになりました。

大学入学後、村上さんは投資家である父の鞄持ちをしながら世界を周り、交渉をする父の背中に憧れを持ち、自身も投資家を目指しますが父に反対されます。

「お前はまず国を知れ!」という一言で村上さんは投資家ではなく、通産省に入ります。そこで、彼がしていたことがコーポレート・ガバナンスの研究でした。


【日本経済の成長のために】

コーポレート・ガバナンスとは、その会社が不祥事などを起こさずに経営をおこなっているのか、社外や株主から監視する仕組みのこと。

村上さんは、日本の経済が成長するためにはこのコーポレート・ガバナンスが必要であると考え、研究をしていました。

そのため通産省時代は、さまざまな企業の経営者や役員の方達と話す機会を増やしていきます。そこで、驚いたことが次の2つ。

会社は社長のものではなく、株主のものであるという認識がない」「自分のか会社の財務状況を分かっていない人が多い」という2点でした。これらの原因によって企業の価値を正しく判断できていないということに気づきます。

アメリカでは、すでにコーポレート・ガバナンスの仕組みはできており、株主がしっかりと経営者を監視する仕組みが整っていました。それとは対照的に日本では会社を私物化している経営者が多い。

このままでは、日本の経済はグローバル競争に負けてしまうと強く感じます。


【投資の世界へ踏み出す】

日本企業がグローバル競争に負けてしまうと感じた村上さんは、通産省を辞めてM&Aコンサルティングという会社を立ち上げます。

やることは企業の価値を正しく判断できていない日本企業に株主として参加し、割安な会社に物を言って価値を上げること。

日本では、今の社長が次の社長を選ぶ仕組み。これでは役員の能力が社長の考えのみに使われてしまう。本来は、株主が経営者を選ぶもの。それが資本主義の原則なんだと強く主張しています。

当時、村上さんは「物言う株主」と呼ばれていました。でも、その認識自体が間違っていると言います。

「本来、株主は物言う存在なんだ」と主張します。企業からすれば「なんか株主から色々言われて株ががったら売って逃げていく」という存在に移り、「ハゲタカファンド」と言われるようにもなります。


【本日のまとめ】

さあ、ここから村上さんは投資家として人生を開始していきます。ここからさまざまな企業に交渉しながらたくさんの問題を抱えていきます。

それはまた次回紹介していきたいと思います。これからの解説が頭に入りやすくなるように本日の内容をまとめます。

ポイントは、村上さんが何をしたいのか。それは日本企業の成長のためにコーポレート・ガバナンスを理解してもらうこと。

そして、会社とは社長のものではなく、株主のもの。だから、本来株主は企業に対してものを言うべき存在であるということ。

この2点を抑えていていただければ次回からの解説もわかりやすくなると思います。それではまた次回お会いしましょう。

ではまた👋


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