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家族の難しさと、愛おしさ。

ネット右翼になった父/鈴木大介

申し訳ないけど、書店で見かけても、広告を見てもこの本を読もうとは思わなかった。「ネット右翼」というワードには見識も関心もなかったし。
ところが、ラジオ番組で語っていた著者の話に惹きこまれた。10代の頃に家を出てから父親に疎遠だった著者。ガンを宣告された老いた父親と関係を修復しようしたが、願いは叶わないばかりか、死後の父親に邪悪なレッテルを貼ってしまう。
そして月日が立ち、改めて”父親像”が正しかったのかどうかについて再検証していく。

新書の本を読みながら泣いたのは初めてだった。

狭い視点で見ればどれほど信じがたい主張や価値観を持っている相手だったとしても、その隣には自分と全く同じものを味わい、愛で、美しいと思う感性が共存し得る。
~中略~
本来その感性の共有率が高いのが、家族という集団なはずだ。
「ネット右翼になった父」より引用


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