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中国 7500km 私のワースト3に入る地獄の酒ロード… PTSD体験のおまけ付き!?

8日間 7500㎞の旅

ちょうどコロナが流行する1ヶ月前、2019年の年末のことである。『武漢で新種のウイルスが出た』という極々小さな噂程度であった頃、中国を横断する出張を計画したのである。重慶を旅立ち北京、江蘇、福建、広東、広西、雲南を毎日移動で、8日間、総移動距離7500㎞の旅である。

日本の本州を1500㎞とすると2往復半くらいの距離となる。おまけに北京では0℃以下、広東や雲南などは23℃前後と寒暖差も激しい時期であった。移動だけでも疲れるのは言うまでもないが、ここに夜の宴会が挟まれるので、堪ったもんではない‼ 『なんとか宴会は避けれますように‼‼』と神頼みしながら、出発したのであったのだが、中国に来てから私のワースト3に入る地獄の酒ロードとなるのである。

やっぱり…いきなり始まる宴会

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北京で振る舞われた白酒各種。

北京に着いたのは、夜の6時頃。あれだけ嫌だった飲み会だが、当然の様に『待ってました‼』とばかりに宴会が始まるのである。既に色とりどりの白酒が並べられている。。。こちらは7名、相手4名の総勢11名の宴会。お酒を飲む人数にすると、6~7名といったところか⁉ 結論から言うと最終的に白酒9本を空けたらしい。私は記憶が飛んでしまい、2次会に行ったことすら全く覚えていない…。しかもAdidasのパーカーさえも置き忘れて、失ってしまった。次の日の朝『いきなりかよ~』と自分自身で突っ込んでも仕方がない…。お酒を身体から抜く事に専念することにしたのだった。

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江蘇省で振る舞われた地元の白酒。

次の日の夜は江蘇省、とても大きな電動円卓での会食。上海蟹もちょうどシーズンであり、とても美味しい料理が並ぶ。開始早々、我々のスタッフが余計なことを言った『昨日は北京で9本白酒を飲んだんだ〜』と。これを聞いた先方の方々の眼がキラッ‼と光った様に見えた。『北京に負けてなるものか‼』と。2夜連続の白酒地獄の始まりであった。

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上海蟹の本場、阳澄湖(ヤンチェンフー)の上海蟹。

結局ここでも地元の白酒7本を空にするのである。私はというと、その日はとても珍しく記憶は全てあるのだが、胃が膨満しており、トイレで吐いたのだが、洋式便所が溢れるくらい出た。冗談抜きで本当に自分でもビックリするくらい出たのである。気分は『あ~上海蟹が…』である。上海蟹の本場阳澄湖(ヤンチェンフー)の近くであった為、ふんだんに振る舞って頂いていたのである。3匹は食べたかな!?『あ~あ~もったいないことをした…もしかして、毎回こんな量を吐いているのかな… ⁉︎』と、久しぶりに記憶があることに驚きながらトイレから出たのであった。

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上海蟹の本場江蘇省の上海蟹の饅頭。

それでも少しは良いこともある。次の日の朝、遅めの朝食は外食。その時出された上海蟹の饅頭は絶品であった。お腹が膨満していて食事を受け付ける状態ではなかったが、それだけは食べ干すことにした。値段はなんと1個68元(1000円程度)。中々の値段であるが、流石上海蟹の本場である、周囲を見るとほとんどの人が注文していた。

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福建省で飲んだ高級ブランデー。福建省、広東、広西などは白酒ではなく洋酒が振る舞われることが多い。

その日の夜に移動した福建省では、1本1200元(18000円)の高級ブランデーが3本である。私はというと、手酌でブランデーを入れるのだが、一気飲みする量をセーブして乾杯していた為、今回はセーフである。もう3日連続で、胃が壊れてきているのが分かる。1次会で終わり身体を休める為、早々に床に就くのであった。本音は『もう限界…』、仕事より宴会の方が気になる毎日にうんざりである。

これってPTSD体験では?

そして中1日空けて、広東で不思議な体験をすることとなる。昼飯を食べることになり、相手の社長が『白酒飲みたい!! 』ととんでもないことを言い出した。6人と少人数であったのだが、結局その社長と私の2人で白酒を1瓶を飲む羽目になったのである。『1日休んだから行けるかな?』などと楽観視していたのだが…。

広東酒

広東省で昼間から振る舞われた白酒。ここでPTSD体験⁉︎することになる。


店員が白酒を持ってくる前の10分間くらいだっただろうか、待っていると不思議な体験をした。『半分か…飲めるのか⁉』と不安でいっぱいだった時、急に汗がブワッと噴き出してきて、そして鼻の奥あたりから白酒独特の甘ったるい匂いがしてきて、なんと酔っ払ったのである‼‼汗が噴き出し、心臓がバクバク、頭がクラクラしている…。まだ1滴も飲んでないのに…‼‼

ふと咄嗟に思ったのは『これってもしかして… よく戦争など体験した人などが患うPTSD(心的外傷後ストレス障害)ちゃうの~⁉⁉⁉』と。おいおい、こういうのマジだったら労災おりるのかな〜⁉ などと思いながら自分自身で苦笑いしてしまったwww。

それでも何とか、ギリギリで白酒半分を飲み干し、帰りの車では爆睡状態に陥るのである。初めてのお使いならぬ、初めてのPTSD体験であった…のかな⁉︎

その後の広西、雲南ではお酒を飲む機会が無かったので、命拾いしたのだが、久しぶりの中国放浪記ワースト3に入る地獄の酒ロードであったので、書き留めておきたい。

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