三菱ケミカルホールディングスベルギー人新社長就任の背景

三菱グループの化学化学メーカー、三菱ケミカルホールディングスは来年2021年よりベルギー人のジョンマーク・ギルソン氏が就任することを発表しました。

今回の人事について、私が感じたことを2点ほど述べたいと思います。


一つ目は、これまで日産やソニー、武田薬品等、外国人がトップとなった企業はありますが、「ザ・日本」の代表的な企業集団である三菱グループの主要化学メーカーが遂に外国人をトップに据える。組織の三菱等言われてきましたが、日本的と言われた三菱グループでも日本人には拘れない、国籍に関係なく、優秀な人材をトップに据えないと企業が生き残れない。そういう危機感が今回の人事を生んだのではと思いました。

三菱グループは三菱金曜会や三菱広報委員会という団体でのグループ活動が多い組織と聞いています。ある意味古いしきたりの文化に、ギルソン新社長がどんな対応をしていくのか、個人的には期待したいと思います。


二つ目は、新社長の人選です。指名委員会は内部3人、外部4人の計7人の候補者から人選したとのことですが、外部4人は全て外国人でした。この中から指名委員会は外部のギルソン氏を指名したわけですが、日本はいまだに新卒~管理職~役員~社長と出世レースを行っている企業が大半で、所謂「プロ経営者」の育成が出来ていない現状にあり、それが日本企業の収益力・競争力の低下につながっている。そう思わざるを得ない、今回の出来事です。

私は企業の業績を向上させるのなら国籍は問わない派なのですが、やはりグローバルで活躍出来る日本人経営者が出てきて欲しいものです。

経営共創基盤の冨山和彦さんの本やインタビューで、グローバルに活動するG型企業と、ローカルが主体のL型企業に企業・人材とも別れていく、との内容でしたが、日本の主要企業に新卒入社した従業員も、今やL型の人材なのではないか。そう感じざるを得ない、今回の人事でした。

#三菱ケミカルホールディングス #三菱グループ #外国人社長 #経営 #産業 #経済 #日経新聞 #日経 #nikkei #冨山和彦 #経営共創基盤

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?