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【先週の生活者不満】防災無線が聞こえない(~2022/9/4週)

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の生活者不満」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週木曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。

先週の生活者不満(~2022/9/4)

注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は台風関連の不安・不満が多く寄せられました。勢力を拡大しながら且つ日本海側に迂回する進路を向っていることもあり、台風の被害を心配する声が多く寄せられました。
また、4日に楽天モバイルの通信障害が発生したことにより、影響を受けた生活者から、日常生活に支障が出ていることが不満として寄せらています。


そのような中、今週は「避難・防災」に着目します。これも先週増加が目立ったキーワードです。どんな内容だったのか紐解いていきましょう。

避難訓練がシミュレーションとして不十分

9月1日は「防災の日」でした。政府では、南海トラフ地震を想定した総合防災訓練が実施され、被害が広がった場合の初動対応や自治体との連携体制などが確かめられました。

また、各地域でも防災訓練が実施されました。これに伴い多くの不満が寄せられています。具体的にどんな声が寄せられたのか見てみましょう。

地域の大規模な防災訓練がある。通常の避難場所と違う場所に避難するらしい。これでは日々子供達に言い聞かせてる避難場所と違うので子供達は混乱すると思う。一体どこを優先避難場所にすればいいのか?(40代・静岡県)

防災の日に合わせて避難訓練が行われるが、中途半端なものであること。(20代・愛知県)

入念な告知をしてやる防災訓練は意味があるのだろうか。唐突にやった方が訓練になると思う。そうしてほしい(40代・静岡県)

多くは「避難訓練がシミュレーションとして不十分ではないか」という声です。具体的には「避難場所が実際の避難場所と異なる」「事前に入念に告知している」などといった点で、実際の災害時に備える訓練として不十分ではないか、との意見です。

防災無線が聞こえない・・・

また、「防災無線」についても多くの声が寄せられました。その大半は、「いざという時の防災無線が聞きづらく何を言っているのか分からない」という意見です。

防災無線で何か放送しているがワンワン言っているだけで内容がわからない。もう少しシステムを変えて欲しいです(50代・神奈川県)

大雨が降ると、雨戸を閉めているので、町内の防災無線が、何か言ってる程度しか聞こえ無い。もっと性能を良くして聞き取りやすい声にしてくれないと、いざという時に不安。(60代・広島県)

堺市の防災無線で防災訓練のお知らせのために長く話していたが、防災無線のスピーカーから流れる話が音割れしてるしゆっくり話してくれても聞き取れなかった。(40代・大阪府)

防災無線がほとんどききとれない。いざというときこまるので遠くまできこえるようにしてほしい。(50代・兵庫県)

①音が反響してしまう、②音が小さくて遠くまで届かない、③災害時は雨戸をしているので聞きにくい、などの背景で、防災無線が聞こえない・聞きにくい事への不満が募っているようです。

いざというときに大変重要な役割を果たす防災無線。生活者に遍く広く情報を伝達する手段として、「聞こえにくい」というのはクリティカルな課題となる可能性があります。優先度が高い「社会課題」と言えます。

一部の地域ではコミュニティFMラジオの放送網を活用した仕組みが試行されるなど改善に向けた取り組みが進んでいますが、人命にかかわる課題であることから、様々な技術を活用したイノベーションが求められています。もしかすると、平常時でも生活者とのコミュニケーション手段として活用できる「フェイズフリー」の発想も有効かもしれません。


今週も皆様が穏やかな一週間を過ごせますように。


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